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「“椿の花咲く頃”を観て、ロケ地の九龍浦へ思いを馳せる」

ごきげんよう!
韓国エンタメ大好きフリーアナウンサーエッセイストのおがっちです。
新型コロナウィルス禍・・・ゴールデンウィークも、帰省自粛、遠出自粛で「早くあいたいけん、帰ってこらんでいいけんby島根県」「おる(家に)出ん(外に)ウィークby鳥取県」・・・皆さま、そんな毎日、いかがお過ごしでしょうか?
うーーーストレスたまるーーーー!うーーーなんかもう腹たつわーーー!
そんなあなたもぜひ、韓国ドラマ&映画を!世界にどっぷり浸れますからね。
私は、韓国映画みたり、そして韓国映画みたり(また、ゆっくり書きます)韓国ドラマもあれこれみてます。
そんな中の1本、特に思い入れがいろいろとあるので、語らせてください!
椿の花咲く頃(동백꽃 필 무렵)」(2019)
「ロコ(ロマンティックコメディー)なのにサスペンス」というキャッチフレーズですが、いえいえ、「ロマンティックコメディ&ヒューマン(人情)ドラマ&家族ドラマ&サスペンス」って感じでしょうか。すっごくいいドラマです。韓国では、初回6.3%だったのに、どんどん人気となり最終回23.8%の高視聴率で幕を閉じ、話題沸騰、日本でも現在Netflixで観られます。
いろいろと演出も凝っていて、ところどころに、いろんなキーワードの文字が出てきて・・・
「人が人の奇跡になることができるのか」とかね。おお「俺たちの旅」状態!(青春とは・・・なものなのです。by明朝体)古いですかねー(笑)

主人公のトンベク(コン・ヒョジン)は、シングルマザー、オンサンという港町に引っ越してきて、「カメリア」というスナック(というか、食事とお酒を出すお店)を始めます。田舎町特有の閉鎖的(これは、日本も同じだよねー)な偏見やいじわるにあいながらもがんばって働いて子育てして生きていくのですよ。そして、訛った田舎のお兄さんほのぼの警察官ヨンシク(カン・ハヌル=除隊後の復帰作です)の一途な思いもいい感じ(時々、目が熱血で燃えます笑)で、「純朴セクシー」と呼ばれ話題になったようです。

そして、オンサンの人々は敬遠しながらも、このシングルマザーの存在を気にしつつ、どんどん町の人の隣組的活動が増えていく・・・息子ピルグ(キム・ガンフン)の母に対するけなげな思い、そんなトンベクもまた、母との辛い過去があったのです・・・(トンベク=椿の意味)
と同時に、この田舎町で起こっている恐怖の殺人鬼ジョーカー事件!!!凶悪犯はいったい誰?!こんな田舎町に?!住んでる人はほぼ顔見知りなのに?!
もう、ドキドキ胸キュン~からの、えーーー!逃げてーーー!まぢでーーー!うう;;泣ける;;いい話だわ~~きゃーーー!!!どうなるのーーー!!
で、めっちゃ最後まで胸キュンどきどきと、人間あるある、地方あるあるなストーリーが・・・
もうこれは、観てーー。
カン・ハヌルが全くイケメンに見えず、本当に田舎のおまわりさんなんですわ。さすが。
安定のコン・ヒョジン~わけありシングルマザーめちゃうまい。
キム・ジソクも安定の素敵な肉体派野球選手役(笑)
子役のガンフンくん、超泣かせる;;
そして、名お母さん役のコ・ドゥシムさんのケジャンもおいしそうで。

ソン・ダムビもすっかりいい女優さんになりましたね。ワケありな今どき女子(でもたぶんいいコ)な役とか、
イ・ジョンウンさん(パラサイトの眼鏡の家政婦さん)の登場シーン最高、近所のアジュンマ軍団代表キム・ソニョン(応答せよ1988ではソヌの母)のどぎついメイクとか、カメリアにやってくる近所のちょっと頼りないアジョシ(おじさん)たちなどなど・・・配役も最高のメンバーです。
韓ドラあるあるですが、近所のアジュンマ軍団の結束たるや・・・今回もすごいです。

そこかしこに、作家からのメッセージがあふれていました。
民衆が一致団結したら政権も倒せる・・・横のつながりが半端ない・・・おせっかいな国民性(特に地方)あるあるが最高にいいブレンドで織り込まれています。伏線の回収もなるほど~です。
なんか、オンサンの一町民になった気がします。ああ、いいわー。
で、このオンサンのロケ地をちょっと説明しますね。

舞台は「オンサン」という架空の田舎町ですが、ロケ地は、慶尚北道浦項市九龍浦(クリョンポ)。ソウルから浦項へはKTXで2時間半ほど、そして、浦項からバスで40分ほどの小さな漁師町です。

浦項については私とっても詳しいんです。私が2010年から何度もホームステイしている場所で、浦項に行くと必ず連れていかれるのがこの九龍浦。浦項の友達から、去年の秋、KBSドラマのロケやってます!と、よく写真が送られてきました。ドラマを見ると、あーーあそこだ!わーーここも!とうちの近所がロケ地になったようなそんな感じなんです。

これが、トンベクのお店「カメリア」前で撮影されたポスターです。

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実際のカメリアはこんな感じ・・・浦項の友達撮影。

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お、確か日本製のポストの前の家は写真とったわ~と思いだしたのですが、私が2015年に撮影したこの場所・・・えーあの食堂が「カメリア」だったの!と驚きました。ポスターでは、上手にポストが消してありますし、ドラマの中でもポストは出てきません。でもここです。この食堂は、現在この場所から移転していて、実は、ドゥシムさん(ヨンシクのオモニ)のケジャン食堂のロケ地となっています。

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で、ドラマ終了後(2019年の冬)の様子。すっごい人人人(浦項の友人撮影)カメリアの場所は現在、「文化マウル」になってるそうです。(カメリアの中は別の場所で撮影されてます)外のシーンだけココだったんですね。

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まずは、九龍浦の日本人家屋路の入り口の門ですね。(撮影したのは2019年3月でしたが雨だったので人もいないし、なんかやる気のない顔でうつってますが^^;)この先の石段のあたりが、オンサンのあの商店街になるわけです。

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そして、2019年冬、すんごい人人人

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この門を入って左に曲がっていくと、「カメリア」があります。

で、この門の奥の石段が、トンベクとヨンシクのいい感じシーンに出てきますね。
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この石段は普段はこんな感じ

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ここを上りきったところは九龍浦公園になっていますが、昔は小学校や神社があったそうです。とても眺めのいい場所です。(おがっち撮影。たぶん2015年頃)

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二人の素敵なシーンのところだーーー^^KBSのポスター^^

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この石段を上がったところもこんな写真撮りたい人が盛りだくさんだそうです。(お友達撮影)

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この石段をあがった公園の横の道を左に行くと、二人が語った道からの~トンベクの家のロケ地へと進むんだそうです。このあたりは、家の壁に絵がいっぱい描かれていて素敵なんです。

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その奥の壁画の家とかいっぱいあってすてき。この中にトンベクの家があるそうですー。

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호호면옥の前もすごい人~もともと、カメリアの場所にあった食堂が移転して、ヨンシクオモニの食堂のロケ地になったのです。(中は別の場所で撮影されてます)

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ドラマロケしていた頃の写真です。石段の右横あたり。2019年夏。ここは、トック(お餅)屋さんの場所になってましたね。アジュンマたちがつどってる場所でしたね。お友達撮影の写真のロケ地撮影風景を何枚かあげておきますね。

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ああ、トンベクやヨンシクがいそう・・・

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アジュンマたちがお話ししてそう・・・

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ここらあたり、以前はこんなにひっそりとしてたのに・・・ひっそり感もよかったですよ。(2015年おがっち撮影)

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ああ、ひっそり・・・ジョーカー出てきそうだわ・・・

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というわけで、人気ドラマのロケ地になるとこんな大行列で大変なことになるわけですねー。


私の著作「おがっちの韓国さらん本~本当に知ってほしい韓国の話」でも書いてますが(いつも、この本のこと書いててすみません。それだけ内容いっぱいなんです)
九龍浦は、もともとは小さな漁師町でしたが、1900年代はじめ、日本人漁師たちがやってきてサバ漁が栄え、学校や映画館、神社などもあってそれはそれは賑やかな町となったのです。戦後、日本人たちが一斉に帰国し、残された日本家屋もどんどん老朽化していきましたが、せっかくの日本式家屋を活かそうと、浦項市が修復していったのです。
私が2010年に訪れた頃は、まだまだこれから修繕していくといったところだったので、そんなにきれいでもなく、閑散としていました。

2015年に行った頃は、きれいに修復され、日本風カフェなどもあり、日本人家屋通りとなっていて驚きました。浴衣を着て町を散策できたりして日本文化に触れることのできる通りということで、大変にぎわっていました。近代歴史館もできて、日本文化が展示してあったり、昔の地図など、かつての九龍浦の歴史を学ぶこともでき、たくさんの方がいらしてました。日本語で説明もしてくれます。ところが、2018年から19年には、日本へのバッシングもあり、「日本文化に触れる」ということが、おおっぴらにできなくなり、またさみしくなりつつあったこの通りがまた息を吹き返したのです!
この「椿の花咲く頃」大ヒットにより、ロケ地となった「九龍浦近代文化歴史通り」には一気にまた人が押し寄せることとなったわけです。連日「カメリア」前は、たくさんの方が記念撮影でごった返していたそうです。
何度も言った九龍浦の町、こんな小さな田舎に日本を感じることができて本当に嬉しかった町、この10年だけでもいろいろな状態がありました。訪れるたびに。日韓の関係とともに。
またにぎわっている九龍浦に行きたいし、トンベクとヨンシクのあんなシーンのあそこや、オンサンのアジュンマ軍団がたむろしていたあのあたりやカメリアの前あたりも行きたいし、あの石段の上のあたりもゆっくり散策したい!

余談ですが・・・ドラマでは、この奥の家の壁にはでかいカニがセットされてましたね。(2015年おがっち撮影)

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実はこの突き当りの壁には、昔、ドラマのロケがあった写真がかざられています。「黎明の瞳」(1991)チェ・シラ主演のロケもこの九龍浦であったそうです。日本のシーンで使われたのでしょうね。

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1991年当時も盛り上がったそうですが、それ以来の九龍浦でのドラマロケ地としての盛り上がり~いいですね。

ああ、あんなに気軽に韓国に行けたのが懐かしいです。去年のクリスマスに行ったのがもう遠い昔のようです。韓国はコロナの対策も早く、感染者の隔離や追跡も厳しかったのですが、どんどん感染者も減っていきましたね。新型コロナウィルスの影響により、しばらく、この通りも閉鎖されていたそうですが、5月6日から社会的距離を確保する規則が緩和されるので、また再開されるそうです。また、たくさんの「椿の花咲く頃」ファンの方々が訪れるのでしょうね。私たちもまた、気軽に韓国に行けますように。早くコロナが終息しますように・・・みんなで予防予防につとめましょうね。

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九龍浦近代歴史館前で。こちらも日本の実業家の旧家屋を改装されたところです。ああ、また行きたいですー。

それでは、次回もよろしく哀愁!!!

Youtube「おがっちチャンネル」はこちら。




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