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マーケティングサイエンス&雑感

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拙書「Excelでできるデータドリブン・マーケティング」(デジタルとマス、マーケティング施策効果を定量化し、予算配分の試算まで行うマーケティングミックスモデリングをExcelで演…
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#統計

「天気の子」興行収入127憶円を408万ツイートで予測・説明する。2/3

このnoteは、合計2万字超えの分析コラムを3分割した2回目です。1回目は下記ですが、データ成形の仕方など、分析の詳細理解にこだわらなければこの2回目を読むだけでも「時系列データ分析による効果検証で何が分かるか?」を掴んで頂けることを目指して執筆しました。 【更新情報2024年5月26日】「その決定に根拠はありますか?」 確率思考でビジネスの成果を確実化するエビデンス・ベースド・マーケティング 戦略を導く為の「エビデンスの作り方」をテーマに、これまで体系化してきた

「天気の子」興行収入127憶円を408万ツイートで予測・説明する。1/3

自己紹介マーケティングにおけるデータ活用の支援を行っている小川と申します。昨年、「Excelでできるデータドリブン・マーケティング」という書籍を出版しました。 5~6年前からマーケティングの戦略を決めるのに役立つデータ分析に注力しています。現場のマーケターや経営者に統計など分析の基礎知識が浸透していないため、分析が実行に結びつかなかったり、間違えた因果関係の把握による意思決定がされたりしています。 「マーケティングサイエンスをもっと身近にしたい」と考え、企業支援の傍ら、執

指名検索が多いと得票数も多い説

(注)本noteは一切の政治的な主張を目的としておりません。マーケターまたはビジネスマンに「効果検証のデザイン」及び分析法を紹介するものです。 【更新情報2024年5月26日】「その決定に根拠はありますか?」 確率思考でビジネスの成果を確実化するエビデンス・ベースド・マーケティング 戦略を導く為の「エビデンスの作り方」をテーマに、これまで体系化してきたノウハウを紹介したマーケティング・インテリジェンスの書籍を出版致しました。5問の調査でTVCM(施策)→コンビニ

noteのPVが増えるとマーケティングミックスモデリングの本の売上数が増える説

「効果検証デザイナー」の小川と申します。いくつかの広告会社、電通グループ、ネットイヤーグループを経て、今はカーツメディアワークスというPR会社のデジタルマーケティング事業を担当するコンサルタントです。 マーケティング業界ではインターネット広告のクリックの後、コンバージョンが発生したといったWEBマーケティングの数値検証はギチギチに行われている割に、TVCMや大規模なシステム開発を伴うサイトやアプリなど、数憶、数十憶円といった大きな投資の施策の因果効果を証明する為の「効果検証

マーケターの施策効果把握がほとんど間違えてるんじゃないか説

【更新情報2024年5月26日】「その決定に根拠はありますか?」 確率思考でビジネスの成果を確実化するエビデンス・ベースド・マーケティング 戦略を導く為の「エビデンスの作り方」をテーマに、これまで体系化してきたノウハウを紹介したマーケティング・インテリジェンスの書籍を出版致しました。5問の調査でTVCM(施策)→コンビニで商品を見た(要因)→売上がいくら増えたか?→年間16.67億円(効果)の様に経路ごとに構造的に効果を把握する国際特許(PCT)を出願した分析法な

平成30年間、日本で市場規模が横ばい・縮小した「だいたい良いんじゃないですか?」市場をひたすら調べてみた。

このnoteは、平成元年(1989年)から平成30年(2018年)までの30年間、成長しなかった、または縮小した市場をひたすら取り上げています。ちなみにいつもよりまとめ粒度は雑です。 私の勤めるデコムでは、ニーズが明確な時代が終了し、ニーズが満たされ何を作っていいか分からない時代を「だいたい良いんじゃないですか?時代」と定義しています。 「だいたい良い」=「何でも良い」というわけで、購入の優先度も低く、したがって低成長に甘んじたと言っても過言ではありません。言い換えると皆