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わたしの幸せな結婚 8巻の感想(前編)


先にアマゾンレビューからこちらにもそのまま載せておきます。
ネタバレなので、未読の方は要注意!(3/31改訂)

やや辛口な前編に対し、煩悩全開・改めて清霞の可愛らしさと魅力を
 熱く語っている後編
は↓こちら↓です。


キャラ擁護(特に壱斗さん)の視点だとあと一歩物足りない❕


【最終改訂3/31 ★3つから4へ評価上げ】
 
書き下ろし作品に加え、これまでネット上で発表されていた作品や、キャンペーンでの特典として公開されたものをまとめて短編集として、掲載されています。
 
昨年夏のアニメからファンになった人間には、存在すら知りえなかったものもあり、嬉しい限り♪

特に「義妹が可愛すぎる」では、清霞さんがいい感じにいじり倒されてて笑えます。クスッ( ̄m ̄*)
 
ただ一方で、待望の書き下ろし2編がちょっと残念でした。
 
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新婚生活の一幕を描いた「愛の証」では、直接的な濡れ場描写こそないものの、彼とのそのひと時は、<中毒性が高く依存してしまいそうになる>らしく、二人の仲睦まじい様子が充分伺えて微笑ましい限り。(*^.^*) ほうっ
特に葉月さんとのやりとりは、読んでいて笑いが止まりませんでした♪
 
残念なのは、2次創作でも読めそうなごくありふれた●園デートの顛末やその後のタイトルにも通じる《テーマ性そのもの》でしょうか。
新婚ほやほやのこの時点でのネタにしては、ヒロインも読者も胃もたれしそうな‥なんとも微妙な後味の悪さ‥。
片方の話が暗く凄惨な話なだけに、こちらは終始明るい甘い内容でまとめてほしかったです。(^^;
 
ただ完全に肩透かしをくらった前巻と違い、今回はちゃんと身も心も夫婦になった二人を至る所で実感できたので、その点は評価したいと思います。d(^_^)
 
もう一つの書き下ろし「霖雨がやむとき」
学生時代の清霞最大の過去の悲劇が語られています。
久堂清霞という男の原点・軍人としての覚悟が定まる以前の話なんですけど、<一番大切な部分が省かれている>せいで、読者としては、はなはだ不完全燃焼でした。(>ω<)
 
特にキャラ大好きでキャラ擁護の視点だと不満たらたらです。
 
清霞もそうだけど、清霞以上に壱斗さんの立場がもはや作者に一切庇う気がないのか、何人もの死傷者を出した最低指揮官にしか見えない有り様というのが‥。ε-(;ーωーA フゥ…
 
せっかく生存者がいるのだから、<どうしようもなく不可抗力であの惨状になってしまった>的な部分を強調してくれないと肝心のリアリティに欠け、読者として疑問ばかりが募ってすんなり受け止めきれないし、誰も救われない感じがしました。
 
メディア展開して話題作となり、作品としてもキャラも既に人気が出て一人歩きしている部分もあることだし‥。
仮にもヒーローとそのヒーローが実の父親以上に慕う師匠ですよ。最低限の面目が立つようにしてくれないと。
 
もう少し、出し惜しみせずにちゃんと語ってほしかったです。
 
でないと、読者に今後の続きを期待させる“引き”にすらなってないようで
・・・キャラや物語は素敵なのに、あと一歩の詰めの甘さ⁈が非常にもったいないし、残念に思いました。は~(-_-)
 
久堂清霞という人間がなにゆえ冷酷無慈悲と言われるようになってしまったのか理由が今回の話で大体わかって、キャラへの愛は深まりはしたけど、いろいろと不満が募りました。('・ω・`)ションボリ
 
とにかく、何故ここまでこの作品に魅了されるのか、ここ数日の考察で見えてきたので、改めて後でno●eででも語ろうと思っています。

【追記】
何回も読み返して、わかってきたこと。
なんだかんだ言っても、シリアスで凄惨な戦闘描写から、軽妙なコメディタッチの場面まで、それぞれに味のある描写をされているところは流石だと思いました♪

また、先日SNSで作者ご本人が清霞はガチで王子属性とおっしゃっていた通り、真面目過ぎるが故に罪悪感背負いまくりの贖罪王子というのがよくわかりました。(某国で大ヒットした名作「UFOロボ グレンダイザー」の主人公と同じ♪)

「ガンダムSEED」のアスランといい、同時に自分がドМ系キャラにどうしようもなく惹かれる人間だということも、改めて思い知らされた気がします。(^^;
 
======== アマゾンレビューここまで ==========
 
ここから先は、アマゾンレビューと被るところもありますけど、note用に新しく書いた記事になります。
 
書き下ろし作品の新婚二人のお話「愛の証」
 
冒頭の新婚夫婦のなにげない攻防戦に爆笑。(≧∇≦)
葉月の計らいで久堂家本邸で迎えた朝、人目もはばからず、部屋でゆっくり二人の時間を堪能しようと企む、いたってふつーなO型的スケベ清霞に対し、舅・姑・小姑と夫の家族が全員いるなかで、日の高いうちから二人きりで部屋に籠るなんて‥真面目系A型タイプの美世さんには絶対無理でした。(笑)
 
最初と最後の部分はそれなりに楽しめましたけど、肝心のメインの部分が‥あまり需要があるとは言い難い‥なぜ新婚ほやほやのこのタイミングでこのネタなのか‥と思いました。(^^;  作中の美世さんの心情そのままに、胃もたれがするようなものを無理矢理食べさせられたような感じ。(×_×;) 
 
公園デートのシーンにしろ、あまりにひねりなさすぎ。ネット上であまた公開されてる2次創作と大差ない内容で、かえって拍子抜けしちゃいました。
本家本元なのだから、それこそ何かしらのハプニング&異能ネタとか惜しみなく披露して、≪ああ、こんな使い方もできるのね≫的なところを多少なりとも期待していたのに。^-^;
 
繰り返し繰り返し何度でも読み返したくなる魅力的なキャラクターと物語を紡ぎ出す作家さんだからこそ、進む方向性をあまり間違えてほしくはないかな~って。(^^;
 
肝心の書き下ろし作品「霖雨がやむとき」
久堂清霞という人間がどういう経緯で軍人となったのかがつまびらかにされるお話。
なんかもう、中島みゆきの超ド級に暗い歌で有名な「砂の船」を思い出しました。
当初この歌は、斎森の実家にいた頃の美世さんの心情に沿う歌だと思っていたけれど、どうも美世さんだけじゃなくて、今回清霞さんにもこれがぴったりハマる歌だというのがよくわかりました。
 
結局「ガンダムSEED」のアスランとほぼ同じ。家族同然の大切な人を喪ってしまい、全部一人で背負いこんで、全部自分のせいにして、自分で自分が許せない、ひたすら自分を責めていた清霞さんの心情が悲しすぎます。
悔やんでも悔やみきれない過去のせいで、他者を寄せ付けない拒絶オーラをまとうまでになってしまった経緯が大体わかってきました。
 
ただ、どうしても解せない部分があるんです。
なぜ敗れたのか? 清霞抜きのメンバーでも充分勝算があったからこそ、わざわざ相手に有利なフィールドまで出向いたうえで、攻めこんだのだろうに。
一応生存者がいるのだから、負けた理由を多少なりと読者にわかるようにはっきり提示してほしかったです。
でないと隊長である壱斗さんが只の愚か者になってしまうし、大して勝ち目もないのに無謀な戦いを部下に強いた挙句に何人も死なせたというのなら、それこそあまりに無茶苦茶で荒唐無稽すぎて、リアリティがなくなってしまいます! 
 
あえて意地悪な見方をすれば、ただただ清霞を追い詰めるためだけに話をでっちあげた風に感じてしまうのです。物語というのは、何はともあれ最低限のリアリティなくして成立しないと思っているので、この部分だけはもう少し出し惜しみせずにちゃんと語ってほしかったですね。
 
なにせ一般人だと正気を失いかねない土蜘蛛の放つ濃すぎる妖気の只中で、丸一日24時間以上戦い続けていたのですから。
 
現場でしかわかりようのない何らかの致命的な要素‥または想定外の何かがあった‥そこらへんをちゃんと語ってくれないとどうにも納得がいかないのです。
 
清霞の方も、一度直接対峙していながら、相手の強さをちゃんとわかっていながら、討伐に加わらなかったというのが不思議でしょうがない。
軍人でもない民間人で学生にすぎない自分が必要以上に出しゃばらずとも、大人達が全部上手くやってくれるという甘えがあったのかもしれないけど。
雑魚相手じゃない、あれだけの強敵‥負ければ最悪死ぬ可能性だって‥というバッドエンドな未来はあえて考えないようにしてたのかしら?
 
さすがに今回ばかりは、何回か読み返す程にどうにも中途半端感が募る有り様でした。
 
何というのでしょうか‥昔のヒーローものには欠かせない暗黙のお約束=不可抗力要素を上手にもってくるなりして、もう少し男子の面目丸つぶれを回避してほしかった‥。
 
まだ学生だった清霞さんに甘えや未熟さがあったのはわかるけど、とにかくあの中途半端な描写では、信じられないほどのお馬鹿な印象しかなくて‥。
また、清霞以上に壱斗さんの指揮官としての判断がどこまで正しかったのか疑念が生じてしまうんですよ。
 
そもそも光明院さんと結婚式の2日後に、超多忙なスケジュールの最中に何ゆえわざわざ彼と会ったのかさえ語られていない始末。
おそらくは、今後の土蜘蛛に対する対策を練るため、前回の討伐隊・唯一の生存者である彼と改めて、いろいろ話をしたのではないかと思うのですが。
 
あの時は、清霞の異能や妖刀を持ってしても‥力技では滅することが出来なかった。本体を封じる時は妖刀の力を媒介としたから、清霞一人の力でも短時間で済んだみたいだけど、7巻においては、脚一本封じるのに相当時間を要していたみたいだし。
 
美世の持つ夢見の巫女の力か、あるいは堯人様の天啓の力で何らかのヒントを得るなりして、滅するor浄化するのか、いずれにしても一筋縄ではいかない強敵であるのは間違いないようです。
 
今回の話で、光明院さんの怪我も土蜘蛛との戦闘で負ったものだと判明。
今後のストーリィの都合で、あえて伏せているのだとしても‥‥‥
‥本当に、彼の口から壱斗さんがけっして無謀な指揮官でなかったことを伺わせるセリフの一言でもあれば、それだけで良かったのですけどね‥。

ともあれ、清霞にも佳斗にもあまりにも因縁深すぎる相手だし、これから先が正念場でどんな展開になってゆくのか、ハラハラドキドキ。(=^_^;=)
 
そうそう、それともう一つ、これまで清霞の身の回りの世話を焼きつつ、母代わりとして支えてきたゆり江さんに対し、異能者としての技や心構えを教えてきた師匠的存在が壱斗さんだったと判明。
実の両親に問題ありありでも、お陰でいい男に育った訳だ‥。(苦笑)
‥10才の頃の清霞の心情が‥いじらしくてマジ泣けます‥。(T^T)
 
また、先輩と別れた直後に敵と遭遇し、愛刀を抜いてバトルする場面もめっちゃ格好良くて、惚れ惚れしました♪・::・(⌒∇⌒)うっとり・::・
批判ばかりしてるように見えるかもだけど、私はやっぱりこの作品が大好きです。続きを熱烈楽しみにしております。(*^.^*)

それと、このレビュー考察中に、この作品ならではの魅力も改めて見えてきたので、この際ちゃんと書いておこうと思います。

 
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amane
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