筑摩書房の現代文学大系67『現代詩集』(1967)、たくさんの詩人たちの詩集をまとめて読める1冊。山村暮鳥『雲』74~104ページ。次の105ページから萩原恭次郎の、まったく違う叫びの詩がはじまって驚く。この『現代詩集』の最後の篠田一士「解説」で、山村暮鳥の詩「ある時」(「とうもろこしの花が」ではじまる)を引用して、「あはははは/だれだ/わらつたりするのは」が、すごい、と言っている(498~499ページ)。〈すごい〉という単語を篠田さんが使っているのではないが、そういうことを言っている。この「解説」は、篠田一士の評論集『現代詩髄脳』(集英社、1982)では、「近代詩から現代詩へ」という題名で読める。暮鳥の詩「ある時」については168~170ページ。「あはははは/だれだ/わらつたりするのは」すごい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?