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余暇のアセスメントはどうする? 2021.4.9

前回から、シリーズで余暇の記事を書いていきたいと思います(りんごぼ〜いの投稿回に)
※前回の記事を参照してみてください。

今回は、余暇アセスメントについて記事を書いていきたいと思います。

余暇のアセスメントを考えるために重要ないくつかのポイントについて整理していきます。

■4種類3つの性質に分けてアセスメントする:楽しみの余暇だけでアセスメントするのではなく、4種類(楽しみ/役割/時間つぶし/リラックス)と3つの性質(まったり/かっちり/とっておき)の視点でアセスメントすることが重要になります。楽しめる余暇時間が増えることは何より重要ですが、バランスよく余暇活動が増えて、日常生活にメリハリがついて、生活の質が上がることが目標になります。

■具体的にアセスメントする:アセスメントシートに書き出す内容は、「動物が好き」というような曖昧な表記ではなく、「ライオンが好き」や「動物のフィギュアで遊ぶのが好き」や「動物の写真を見るのが好き」とできるだけ具体的に書くことで支援現場で共有できるアセスメントになります。

■好きの「要素」を探す:アセスメントした余暇活動に関しては、その余暇のどんな要素が好きなのかというアセスメントをすることも重要になります。上の「具体的にアセスメントする」とも考え方は似ていますが、例えば「エレベーターを見ることが好き」という余暇活動の中にも「エレベーターの何が?」ということを考える必要があります。エレベーターの「ドアの開閉」「ロープがきしむ音」「数字のカウントダウン」「操作している感じ」など好きな要素がいくつかあります。子ども達が余暇活動の何に興味を持っているかということをアセスメントすることで、余暇活動のバリエーションを広げていくことに役立ちます。

例:要素の考え方(本人目線でユニークに考えること)・パズル→はまる感覚 

・数字→規則性  

・エレベーター→操作

・水→流れる感覚   

・iPad→映像   

・ひも→ゆらす

・本→キャラクター  

・音のなる絵本→特定の音楽 

・皿洗い→水

要素は嫌いなことにも関係があります。

例:トイレで水を流すのが好きなのに特定のトイレに入ることが出来ない場合、好きな要素よりも嫌いな要素が上回っている可能性があります。

■取り出したアセスメントを行う
余暇のアセスメントをおこなう時に、日常の中でアセスメントを行おうとすると、うまくいかない場合もあります。
例えば、いつもの遊びの場面で、新しいおもちゃを見せた時に、本人はそちらに食い付かず、いつもの馴染みのおもちゃでしか遊ばないこともあるかもしれませんし、その活動や場所でのこだわりの方が優先されてしまい、アセスメントがとれない、そして、そのアイテムは使えない、、、と思ってしまうようなことはありませんか?
そういった場合は「取り出したアセスメント」をしてみると良いかもしれません。
どういったアセスメントかというと、一対一の個別の場面や、おためしの活動を別に作ってそこで体験してもらうようなやり方のイメージになります。そういうアセスメントをした方が、アセスメント対象に本人も集中することができ、余暇アセスメントも撮りやすくなる場合があります。

■モチベーションをアセスメントする:

好きな食べ物/活動/遊びや褒められたい表現など本人のモチベーションにつながるようなモチベーションのアセスメントは重要になります。

このアセスメントも活動や生活にメリハリをつけ、目標行動を強化するのに役立ちます。

特に評価/褒め表現のアセスメントは、お子さんによって「こういうふうに褒められたい」という表現を持っているお子さんもいるので、アセスメントすることで効果的に評価したり褒めることができるようになります。

例えば、ホワイトボードを活用して、アンケートのようにアセスメントして見るのも一つのやり方になります。

その場合はアンケートのやり方に慣れるために、好きなおやつや好きなおもちゃなど身近な話題でアンケートのやり方を学習してから、「言われたい褒め言葉」や「目指しているもの」などのアンケートをしてみるのもよいかもしれません。

「すごいね」って言われるより「かっこいいね」や「good!!」や「お兄ちゃんみたいだね」の方が嬉しいお子さんもいれば、「◯◯のキャラクターみたいによくできてるね」や「できる男だね」や「素敵女子だね」と褒めた方が効果的なお子さんがいるかもしれません。

僕も過去に「すごいね」とたくさん褒めていたお子さんがいるのですが、ある時「すごいねは全然嬉しくありません」「僕は英語を習っているので、よくできた時はgood!! できないことができた時にはexcellent!!って褒めてください」とあるお子さんに言われたことがあり、大人は褒め方のバリエーションも単調だけどお子さんによってどうやって褒められたいかということを思っているんだなーと感じさせられた出来事でした。

次回はタイプ別の余暇について記事を書きたいと思います。

(投稿:りんごぼ〜い)


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