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霊媒師を辞めてみようと思います

言葉は鎖である。
その鎖は人を縛り、居場所を縛り、
未来を縛る力を持つ。
占い業界でまともな人らはそれを
「呪いの言葉」と呼んでいる。
2015年の12月に占い業界に参入した。
占い師になるつもりは毛頭なく、故人の
通訳を探している人に見つけやすくする
ための居場所を探していた。
故人の通訳として生きていきたい、でも
それには関東というところはわたしには
サバンナよりキツい砂漠でしかなかった。
「故人と話せる?んなもん誰が信じるよ」
何万回そんな言葉を浴びただろう、
信じてないなら何故来るんだろう。
そう思いながら、だんだんと息が
できなくなっていった。

大嫌いだった。
霊能者も魔法使いも、催眠療法士も。
身体で確かめられないことは信じない
その世界に居る人が信用できない。
最初から最後まで、誰の手柄かはっきり
しているものが好き。
神様を信じるのは、誰の手柄かはっきり
するから。
神様は頑張らないやつに手は貸さない、
だから、叶ったならば100%貴方の手柄。
それを「皆さんとやりました」と思える
人間が、神様は大好きなんだ。

そんな神様が、あたしは大好き。

昨日の深夜、部屋に「何か」がいた。
この数日、なんかメンタルが上がらず
ポンコツ化していたけど。
夜寝れないし、夜型な生活だし。
で、深夜2時ごろYouTube流しながら
うつらうつらし始めたころ、それは起きた。
耳元で、なにかが呻いたのである。
部屋の隅を黒い影が壁に添い暗闇を動く。
この仕事してりゃあ、恐怖はない。
むしろ「てめー、誰だ」的なギアが入る。
(電気つけてでも寝てやる)
抱き枕代わりのビッグサイズのアイルーを
しっかり抱きしめて眠った。
眠ろうとした瞬間、枕元のスマホに着信の
バイブ。
さすがにビビる、こっちにビビる笑
恐々見てみると、21時くらいに送った
メッセンジャーのお返事でした。

数日前に脳裏をよぎった人がいて、
取り留めない話を迷いながら送信。
そのお返事がそのタイミングで返ってくる笑
なんだか、仕組まれていたみたいで
思わず笑いました。
ちなみに、この方とサシでお話したのは
これが初めて笑
こんなんあるんや、ってなるやつ笑
運命論者ではないけど、確実に運命は
存在していると思うわけで。
見えない世界が作っている台本は
確実に存在しているな、と思う。
その台本からたぶんわたしは外れて
しまった、それは何故かって考えたら。

ある占い師と、霊能者と出会った
からでした。

わたしに霊媒師と名乗るよう薦めた人。
わたしが長く計画してきた夢を壊した人。
その声を聴いてしまったわたしは、
知らぬ間に檻に入って、錦を脱いだ。
絶対に渡してはならない心の錦を。

霊媒師を廃業しようと思います。
わたしは靈氣療術士だし、故人の通訳。
人のいのちと、死に寄り添うのが仕事で
あり、別に霊能なんて要らないから。
神様と話をすることは誰にでもできるし
祈る力が人より強くなければ靈氣療術士には
なれない。
拝む力が強いから、拝み屋なんだから。
それは、霊媒師という名前じゃないのです。

名は体を表す。
よく知っていたはずなのに、生きることに
こだわり過ぎて大切なことを忘れていました。
大切なことは、そのいのちに寄り添うこと。
靈(たましい)に終わりはないから。
だから、いのちを終えた靈にも、まだなお
いのちを燃やしている靈にも寄り添いたいだけ。
そんなわたしが、霊媒師であるわけないから。
単なる通訳だし、単なる氣療法家。
それだけでよかった。

占い界にいたころ、見せ方がうまいって
言われたことがあります。
見せ方とか、考えたことがないから
ぽかーんとして聴いていました。
わたしがしたいのは、いのちを終えた人に
会いたくて会いたくて、苦しい人に見つけて
貰うこと。
それは、20年前に親友に先立たれ、後追い
衝動にくるしんだ昔のわたしと同じ場所。 
わたしはその場所にいる人に、こう伝えて
行かなきゃならない。

出れるよ、こっちだよ。
わたしが案内するからついてきてよ、
ダメだよ、こんなとこにいたら。

死んじゃうよ。
それは、貴方が会いたい人が
一番悲しむことなんだから。

それがわたしの仕事。
だから、霊媒師なんかじゃないんです、
わたし。

コーチであり、故人の通訳。
それがわたし。
たまに、氣療法します。
ただ、それだけ。

ようやく、わたしらしく生きていけそうだ。
もう一度。


日本に数えるほどしかいない故人の通訳。イタコでも口寄せでもなく三者面談風にお筆書きという自動書記を使い故人と遺された人をつなぎ明日を照らす活動をしています。サポートくださると嬉しいです。よろしくお願いいたします。