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この世には光と闇があり、闇の中にこそ真実の光がある、らしい。
お目通し下さり光栄です、安心の家 西陣の拝み屋です。
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週末は、二つの物語を観ましたが、偶然なのかどちらも同じテーマを扱っていました。そのテーマが「復讐」、なかなかキツいテーマですね笑。一つ目は、金曜の晩に「雷電」という能を観ました。主役はかの菅原道真公、創作なのでしょうが、能では道真公の復讐は神様の許しが出ているもの、とされていました。(初めて知った事実に、なかなかびっくり)もう一つは、本日観てきたこの映画「七人の弁護士」。ちょっと楽しみにしていた割に、内容的にだいぶ期待外れだったところがあって笑、ちょっとがっかりしながら劇場をあとにしてきました。時代が変わったんですね、「懲らしめる」の意味が大きく色も手法も変えていたことが、衝撃でした。

この世に、悪人は少なからずいます。物事には必ず陰陽がある、光があれば闇がある、だからこそ「必要悪」と言われる領域は絶対になくならない。それは、見えない世界を学ぼうとする人は少なからず知っておくべきことだと思います。この世から悪はなくならない、であるなら、その悪に対し、どんなスタンスを取っていくのか。そこを学ぶのが「倫理」と言われる世界なのではないかと。

昔から、といっても学生のころからですが、いわゆる成敗ものが好きでした。一番好きだったのは「ハングマン」シリーズ。人知れず社会的に制裁を加えていく様が好きだったのです。「七人の弁護士」は、残念ながら裏家業じゃなかった。「懲らしめる」の意味も、昔とは随分色が変わってしまっていた気がして、それが少し哀しく寂しかったのです。一方の「雷電」、時代は平安まで遡ります。人々から恐れられた怨霊菅原道真公、ざっとあげても片手では足りない位人が亡くなっている。にも拘わらず、道真公は語るのです。「神から許可を貰っている。親同然に育ててくれた師匠とは、やり合いたくない」と。怒りや恨みつらみがあっても、そこは筋を通す。復讐には復讐の流儀がある、えみこはそう思っています。

「どうしてもやり返したいんです」
そんな悔しさは誰にでもあると思う。でも、それを体現していいかはまた別の問題。どんな恨みつらみも、それを相手に返していいかそれを決めるのは神様だけなんじゃないのかな。数年前から、えみこはそう思っています。だって。人間がする復讐より、神様がする復讐の方がずっとえげつないんですもん。菅原道真公が、後世にまで名を残す怨霊になった背景には神様の許可が絡んでいたからか。この週末はそれが一番の衝撃でした。

人誅為すべからず、天誅の威力に畏怖を感じるべし。それだけは、忘れないようにしたいと思っています。



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