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しごと、やーめた。

日曜日のデートは楽しい。
優しい彼氏が私を抱き締めてくれる。

月曜日から金曜日、私はただひたすら日曜日を待つために耐えていた。
ちなみに土曜日は屍のように寝る。
疲れて動けないと言うより、動かないだけ。


私のしごとは死ぬほど地味だった。
ガラスビンを作る会社で会計の仕事をしていた。
朝出社して「おはようございます」と挨拶をした後、
「お疲れ様でした」までほとんど喋ることはない。

仕事の内容も地味を極めていた。
得意先の購入実績と、自社の販売実績を照合し0.01円の誤差を炙り出す。
請求書を発行する。
売掛金が入金されるまでを追う。

もともと数字は苦手だった。

ただこれまでのキャリアに一貫性がなく、
30歳になったのだからそろそろ腰を据えて一つの事をじっくりやろうと
この仕事を始めた。


しかし限界は突然やってきた。


2ヶ月くらい前まではまだ、この会社で定年まで仕事すると思っていたのに。

ある月の月次決算を終えた時、
「明日から会社に行くのやめよう」
私の中で急に大きな決定が下された。

退職代行に依頼し、次の日から会社に行かなかった。

もう誰かに許して欲しいとかそんな感情さえ湧かなかった。
どうなっても良い。
頼むから自分を解放させてくれと、自分自身にお願いした。


こうして私は楽になった!


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