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【モンテッソーリ教育】押さえるべき6つの思考ポイント

はじめに

先日娘が生まれたので、巷で話題のモンテッソーリ教育についてまとめてみた。
今回は、全年齢で活用できる「6つの思考ポイント」を紹介する。
私が初めてこの思考ポイントを知った時は目からウロコであった。
なんせ、育児の一般的なイメージとは真逆だからである。
しかし、知れば知るほど非常に論理的・科学的なのである。
よって男性(パパ)には特にオススメである。
ぜひ、このnoteをきっかけにモンテッソーリ教育を検討してほしい。

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■モンテッソーリ教育のすごいところ
Google、Facebook、Amazon、Microsoftの創業者がモンテッソーリ教育を受けており、その効果は説明不要だろう。
日本では将棋の藤井聡太さんがモンテッソーリ教育を受けている。
要するに、自分で考え、自分で行動し、自分にしかできない能力を発揮し続ける人間が育つということである。

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■ルーツは「なんでもできる子供の家」
モンテッソーリ教育は、1870年にマリア・モンテッソーリによって確立され、1907年に「なんでもできる子供の家」が誕生。
その家の設備は、全て子供サイズだったとのこと。
100年以上前に確立した教育法が、現代でも成果を上げている点には驚きである。

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1.一人で生き抜く力を伸ばす

■子供の未来はわからない
身近に、新社会人はいるだろうか。
親と同じ職業に就いた子供と、そうでない子供、どちらが多いだろう。
大学卒業時点で、65%の人は子供の頃に存在しない職種に就くと言われている。
確かに、私の生まれた1987年にWebディレクターはいなかったし、2000年はYoutubeが存在しないので、Youtuberもいなかった。
試しに、20年後に存在する職業を妻と考えてみたが、なかなか出てこない!
なんとか絞り出した職業が
・VRオンラインゲーム内の職業(武器屋や鍛冶屋等)
・VRオンラインゲーマーの点滴や下の世話をするスタッフ
・違法ドローンを取り締まるドローンの設計者
・VRガイドツアーの添乗員
くらいである。
子供の未来はわからないので、一人で生き抜く力が大切なのである。

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■他人と比べない
成績や学歴、役職や年収・・隙あらば他人と比べてしまうのが人間である。
そして子供の成長もまた、他人と比べがちである。
しかしモンテッソーリ教育において、他人と比べることはNGである。
子供の成長スピードや習得の順番は目安でしかなく個人差がある。
そこを理解せず親がコントロールしようとするのは、成長の阻害に繋がってしまうのである。

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■「充実した経験」が大事
成長スピードや習得の順番よりも大切なもの、それは「充実した経験」である。
親が余計な手を出さず、子供が勝手にやり始め、一生懸命トライし、習得する、その経験こそが教育なのである。
よって、親が見守る際の観点は
・出来ないことにトライしているか
・一生懸命取り組んでいるか
・完璧を求めない
という、最低限の「観察」である。
つい手を差し伸べたくなる気持ちはわかるが、グッとこらえよう。

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2.トライできる環境を用意する

冒頭で触れた「なんでもできる子供の家」のような、子供が自己選択しやすい環境を作ることが重要である。
具体的には
・興味のあるものがそばにあるか
・選択肢があるか(多すぎはNG)
・自分でできるような状態か(サイズや安全性等)
 例)寝返りしやすい布団、誤飲しないおもちゃ・・等
・集中して取り組める状態か(邪魔が入らないか)
等に気をつけて用意することである。

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3.親の働きかけは必要最低限

親の働きかけは最小限である。
基本的に行うことは「観察」であり、子供が「充実した経験」を得るために必要な環境を用意するに留める。
以下のような手出しはNGである。
・必要以上に手伝う
・次々と新しいおもちゃを差し出す(集中の阻害)
・散らかした物を片付ける
・子供の欲求を察して行動してしまう
・月齢に沿って動作や言語を覚えさせる(✕早期教育 ◯適時教育)

いずれも、「良かれと思って」の行動である。
これらの考え方を一朝一夕で習慣化することは難しいと思うが、まずは考え方から改めていこう。

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4.自己選択・自己肯定感が成長の柱

能力の習得には一定のサイクルがあり、好循環するか悪循環するかは、先程触れた「環境」「親の働きかけ」によって変わってくる。
それぞれの具体的なサイクルを紹介する。

■好循環サイクル
①興味・関心
興味・関心が持てるものが、身近にある。
例)手を伸ばせば掴める。寝返りしやすいベッドに寝ている。

②自己選択
興味を持ったものを自分で選択できる。
例)ぬいぐるみではなく積み木を選ぶ。寝返りすると決める。

③集中と反復
選択したことに集中し、反復する。
例)積み木を飽きるまで積む。寝返りしては戻れずに泣くことを繰り返す。

④上達による達成感を得る
集中と反復により上達する。これにより達成感を得る。
例)積み木を昨日よりも高く積み上げる、寝返りがスムーズになる。

⑤能力の習得
一定のレベルまで上達し、能力を習得する。
例)積み木を持つ力や加減を習得する。左右の寝返りができるようになる。

⑥自己肯定感の向上
能力を習得し、自信を得る。つまり、自己肯定感が向上する。
これにより、次の自己選択が促される。
例)積み木を持つ力や加減を習得できたので、次は小さい物を探す。腹ばいからできることが無いか探す。

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■悪循環サイクル
好循環サイクルの真逆である。
このサイクルに陥らない要注意しよう。
①興味・関心を生む環境が無い(or ありすぎる)
②自己選択できない(親が先回りする)
③集中を邪魔される(中断される・親が代わりにやる)
④達成感が得られない
⑤能力が習得できない
⑥自己肯定感の減少

5.五つの成長段階を理解する

子供の成長は、あるタイミングを境に劇的に変化する。
それぞれに特徴や気をつけるポイントがあるため、今我が子はどの段階にいるのか把握しよう。
なお、生きるために必要な力の80%が、0~6歳で身につく

■0~3歳(乳幼児期 前期)
成長が著しい時期。
無意識的に全てのことを吸収しようとする。
この能力によって、人間の基礎的な能力である「手を使う」「歩く」「話す」が身につく。

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■3~6歳(乳幼児期 後期)
成長が著しい時期。
0~3歳で学んだことを整理し、集団で生きるための方法が身につく。

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■6~12歳(児童期)
成長が安定している時期。
小学校で学ぶために十分な記憶力が備わる。

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■12~18歳(思春期)
身体的・精神的にも成長が著しい時期。
社会的な立ち位置に敏感になる。

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■18~24歳(青年期)
成長が安定している時期。
社会への貢献について具体的に考えるようになる。

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6.敏感期のいたずらを許容する

子供が、特定のことに強く興味を持つ時期があり、「敏感期」と呼ぶ。
以下9つに分類され、敏感期はそれぞれ異なる。
・体を動かす
・言葉
・規律(順序・場所・習慣など)
・小さい物
・五感
・読む
・書く
・数字
・文化・礼儀作法

この時期は、「好循環サイクル」で触れた自己選択集中と反復の反応も激しくなり、いわゆる「いたずら」をすることも増える。
例えば
・紙をぐちゃぐちゃにする
・ゴミ箱をひっくり返す
・壁やテーブルに落書きする
・中身の入ったコップをひっくり返す
・テーブルの上のものを下に落とす
・引き出しの中を全て取り出す
・ティッシュペーパーを全部取り出す
等である。

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これらの行動が多くなった場合、特定分類の敏感期に入っている可能性が高い。
さすがに何度もいたずらされるとうんざりするので、知育玩具を用意したり、いたずらされても困らない環境にしておくと良い。
綺麗さっぱり片付けるのは、選択肢が無くなり逆効果なので、例えば
・落書きしても大丈夫な壁紙・ペンにする
・割れないコップにする
・こぼしても掃除が困らない飲み物を飲む
・引き出しの中に危ないものを入れない
等、安全性・経済を考慮した環境作りが理想である。

おわりに

今回は思考ポイントについて紹介した。
次回からは、年齢別の育成観点を紹介する。

■謝辞
以下利用させていただきました。感謝申し上げます。
いらすとや


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