20240517 映画感想つらつら


年末の記事で映画についての話をしてから、今年に入ってからもちょこちょこ観ている。
そこまで前のめりにはなっていないのだけど、1か月に1度くらいドバーッと観る生活が続いてる。
良いものにも悪いものにも出会ったので、ざっくりまとめてみました。
基本的にはインスタとスレッズに載せた感想メモを見ながら書いていくので、大体同じこと言ってる。

詳しくなければディグってもいない一般人の感想なので、真に受けないでください。
個人的解釈、浅い自論、薄くなった記憶を元に書いています。
作品によって不躾な表現をすることもありますが、良いところの歪曲表現です。
なるべくストレートに表したいとは思うけど。

ここで挙げた作品は、とても面白いからみんな観て、というのが前提です。





『ハリーポッター』シリーズ

なんとなく難しい印象が強くてあまりまともに観てなかったんだけど、そりゃ面白いわ。
英国らしいダークな雰囲気に圧されていただけで、めちゃめちゃアツいことに気づけて良かった。
特に好きなシーンは『死の秘宝 Pt.2』のロンのママ。
ベラトリックスとのバトルシーン、良すぎて4.5回戻した。
あと、学園物あるあるの「男の子ってバカね~」みたいなエピソードが結構あってとても好き。
もっと欲しかった、そういうの。
映画版はやはり原作から大分カットされているみたいだから、調べれば調べるほど知らない情報出てきて沼。
原文で読みたくなる気持ち、めちゃめちゃ分かる。


『グランド・ブダペスト・ホテル』

1月末に観て、今のところ今年1のお気に入り映画。
衣装も音楽も舞台も演出もオシャレで、ずっと映像がキレイ。
毎シーンの情報量が多くて思わず目が離せなくなる。
ストーリー構成的に劇中劇っぽいから、章ごとのアイキャッチのような扉絵や漫画アニメ風のカメラ演出など、一線引いて客観的に観られる。
だからこそ、間に挟まれるコメディシーンでめっちゃ笑える。
洋画コメディでよくある下世話ネタみたいなやつが、芸術点高すぎて一生擦りたい。好き。
絵画を盗むシーン観て(ネタバレ)
メインキャラよりもちょい役がポップでキャッチーな作品は大体面白い。
はあ~~~好き。
まだやるんか~い!みたいな天丼ネタって海外でもあるんやね。

ウェス・アンダーソン監督作品、ちらちら観てるけどどれもオシャレでいいな…

『キングスマン:ゴールデン・サークル』

私の初キングスマンはここから。やってしまった。
スパイものあるある、ご都合テクノロジーグッズがたくさん出てくる派手さと結局は拳が強いってやつ。
スーツの男が好きって理由で観始めたのに、めちゃめちゃ笑った。
エルトン・ジョンが大暴れするの、手叩いて笑った。
おそらく1作目がヨーロッパがテーマだったから、今作はアメリカン全開。
多分有名なラストバトルシーン、アメリカンダイナーでカウボーイと英国紳士が闘うっていう異種格闘技みたいな展開、天才すぎるって。
「次にこうなったらカッコイイぞ」→「なるんか~い!!?」の連続。


『オリエント急行殺人事件』

名作ミステリーですが、恥ずかしながら結末を知らなかった。
「あいつ怪しいな…いやでもあいつも…」みたいに普通に観てたら、真相でギャアーーーー!って思わず叫んだ。
女性陣がみんなお綺麗でビビる。
最後の晩餐オマージュはみーんな好き。

『ジョジョ・ラビット』

これもお気に入り映画上位。
公開時、ちょっと気になってたのに観なかったのが悔しい。
この作品も結構人と議論したいね。
私は、これを「いい人ばかり出てくる映画」と表したい。
みんなが無垢なジョジョを見守ってくれていて、その中でジョジョも成長していて、その結果とてもいい男になるジョジョが愛おしくて仕方ない。
ママもすごく良いお母さんだと思っている。
消沈するジョジョを体張った小芝居を打ってまで励ますママは紛れもなく最高のママ。
違和感のある演出の伏線が回収された時は息が詰まった。
あのラストまでの流れ、かとうが人の親だったら泣いてる。
総統がオシャレさんでとっても好き。森で並走する総統好き。

当時の感想文はスレッズに上げてたんだけど、熱入ってる自分が面白くてたまに見返す。

『華麗なるギャツビー』

20,30年代の一瞬程の華々しい時代に起こる壮大で傲慢さすら感じる愛の話。
傲慢…だよなあ、やっぱり。
彼女のために頑張ってきたギャツビーは、おそらく作中ではずっと幸せだったんだよな。
ニック視点だからこそ、登場人物の深掘りが楽しい作品。
これはハッピーエンドか?と言われると、1時間は悩みたい。
名作はやはり名作なんだな…。

ちなみに、イケメンと美女が観たくて観た映画。
レオ様はタキシードも白いスーツもピンクのスーツも軍服も似合う。
やっぱりジャズエイジはいいよなァ!?!?

『アウトフィット』

ネトフリ限定かな?
スーツの男が好きで観た。(2回目)
舞台が仕立屋の店内のみというミニマルな印象の映画だけど、そこで繰り広げられる人間ドラマはとても重層だった。
…ジャンルとしてはクライム・スリラーらしいが、これ、"人間ドラマ"だよ。
確かに犯罪心理的な内容ではあるけど。
登場人物が皆どこか甘い。人間すぎるわ。
義理人情みたいなものを全員がしっかり持っていて、それに翻弄されたり上手く使ったりして展開していくストーリーは最後まで予想できなかった。
寡黙なじいさん好きは観て。

『ゴーン・ガール』

2度と観ない。嫌い。

…とは言え、これだけの嫌悪感に不快な思いをする作品に出会えたことは本当にすごいことで、何より作品の出来がいいからなんだよな。
『ジョジョ・ラビット』の逆で、嫌な奴ばっかり出てくる。妹は良い人。
でも、これって特にヤバい2人が中心で描かれているから、常識人妹の扱いの悪さもマスコミの気持ち悪さも結末の最悪さも増大しているのだと思う。
流石に手放しで「面白い!」とは言えないような面白さ。
不快だった、という褒め言葉は結構この監督好きそうっていう偏見。
いや、にしても最悪。マジで嫌い。
こんな感情になるの珍しくて「ゴーンガール 嫌い」で検索掛けた。

『ナインスゲート』

まあ、正直あまり面白くはなかったんだけど。
世界観とか映像美はとても良かった。
全体的に霧がかったような映像に、炎などのコントラストが映えるような画はじわじわ怖い。
音楽はもちろん良い。そりゃ良いだろ。
途中でモスキート音みたいなの入ってるのは現代音楽的なやつ?偉い人教えて
芸術作品として観るのをオススメ。

『鑑定士と顔の無い依頼人』

何言ってもネタバレ系。
まとめると、おじさんが拗らせてる話。

さすがにこれはラストでひっくり返った。
いや、予想してなかった訳ではないけど、健気な鑑定士見てたらギリギリまで信じていたのに想像できる最悪の形で展開して、もう笑うしかなかった。
で、あのラストの締めシーン…呆けるしかないんだから、こんなの。
虚しいって…。
世界観は美術品や恋愛もので華やかだけど、ストーリーはロジカルで組まれてミニマルな印象。
散りばめられた違和感が後半で寄り集まって大きくなっていく様は気持ち悪くて最高。
セリフや人の感情を追うのが苦手な人にオススメしたい映画。
『ユージュアル・サスペクツ』を教えてくれた友人にオススメしたら、「やってくれたなてめぇ」と怒られた。




「不快だった」という言葉を誉め言葉として積極的に使うことは、良くないのだろうか?
スリラーやホラーに関しては、観てる側が共感しすぎるのも可笑しな話だから、意に合わないストーリー展開には不快を覚えるのは自然だと思っている。
作品の意図に沿った気分になっているのだから、この気持ちは正しい…のではないのか?
けれど、ネットで多用するのは案外危険かもしれないな。
前回記事にも書いたけど、「面白い」の中にはいろんな意味合いがあるはずで、その言い換えの1つとして使っている。
まあでも、ほのぼの日常アニメも、アツいバトル物少年漫画も、ギトギトした鬱アニメも「面白い」で括ってもよい時代になっているのは良いね。

私は「不快になる」作品も大好きです。
便宜上、嫌いだというかもしれないけど、その嫌悪感すら大好きなんです。

どこかで参考になれば幸いです。