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最後のピース

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人生リセットした25歳女性と年上弁護士ソクジンの恋、全24話(2022.4〜連載)。 家具屋ナムジュンのスピンオフ(全8話)も収録
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2022年6月の記事一覧

最後のピース 24(最終話)

最後のピース 24(最終話)

朝遅く起きて、外はまだ雨だった。本当に晴れるのだろうかと不安になるも、彼は「雨でもいいじゃん」とこの天気に似合わぬ晴れ晴れとした顔でコーヒーを淹れている。それを見ていたら、おばあちゃんの家がどんなところなのか期待でさらに胸が膨らんだ。

雨の日のドライブは彼に突然キスされたあの日以来だ。いつも通りラジオを聴きながらツッコミを入れたりする彼の横で、私は不必要にドキドキしてしまう。

「なにニヤニヤし

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執筆感想文(2022.6.1 )

執筆感想文(2022.6.1 )

本日、キム弁護士とわたげ、もとい、ジンくんとひかりちゃんの連載小説を書き終えた。と言うわけで、熱の冷めないうちに恒例の執筆感想文を書いていこうと思います。

まず、最初に、私はこれを書きながらずっとずっと「申し訳ない!」の気持ちだったと言うことを伝えなければなりません。なぜか、と申しますと、本当にノープランで書き続けていたからです。コメント欄に「続きが楽しみです」的なメッセージが入ると、「やった!

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執筆感想文②(2022.6.2)

執筆感想文②(2022.6.2)

え?また?って思われてると思うんだけど、また書きます(笑)。

昨日夜中に書いた感想文を今日読み返してみて「え、なんか、これ、何?」という感想を抱いて、改めて第1回目からこの小説を通しで読んでみたら昨日の執筆感想文は執筆感想文として全く認められるべきものでないと個人的に思いまして。あと、以前に「執筆感想文が好きです」とコメントをいただいたことがあるのですが、昨日のは絶対にみんなが好きなやつじゃない

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最後のピース〜another story1

最後のピース〜another story1

初恋の人にばったり会ったことはありますか?
予想もしていない場所で、突然、目と目が合って、お互いがほぼ同じタイミングで相手に気づいて逃げることもできない、そんな経験…。

私が突然そんなことを聞くのは、勿論、私自身がそんな経験をしたからだ。高校時代、密かに想いを寄せ続けた初恋の相手に、なんと、遠い海を越えたマンハッタンの小さなコーヒースタンドで、私は再会した。
これを「運命」と呼んでもバチは当たら

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最後のピース〜another story2

最後のピース〜another story2

この季節、ニューヨークは日が長い。家を出たのは20時近かったのに空はまだ明るかった。彼の泊まっているホテルに行きLINEで到着を知らせる。大きなホテルだったからロビーは様々な国籍の人たちで混み合っていた。そこに彼が来た。知性を感じさせる顔つきと鍛えられた身体はジャケットを羽織ることで更に魅力を増し、私は途端に緊張した。

「ごめん、下、まともなの持ってきてなくてさ」

彼は薄い色のジーンズを引っ張

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最後のピース〜another story3

最後のピース〜another story3

店を出る前に、彼はジャズクラブに行ってみたいと言った。近くにいい店がないか店員に尋ね、私たちは夜風にあたりながら教えてもらった方角へ歩いた。

「ガールフレンドを呼ぶのに佐藤さんはないな」

彼は突然そう呟いた。

「名前で呼んでもいい?」
「金南くん、さっきの、マジ、なの?」
「ああ、マジだよ。今日を入れて3日間だけ。楽しいよきっと」
「うーん」
「南って呼び捨てしていい?」
「や、まぁ、いいん

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最後のピース〜another story4

最後のピース〜another story4

トランペットやサックスの音色に慣れた耳で店を出ると街が静寂に包まれているように思われた。

「音楽は終わってしまうと空気の中に消えていって二度と取り戻すことができない…」

見上げると彼は小さくえくぼを見せた。

「…っていうジャズの名言があるんだけど、今、ホントに消えてったなって思って」

私が「ホントだね」と言って空を見上げると、彼も一緒に空を見上げ大きく伸びをした。

「はぁ〜、いい夜だな。

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最後のピース〜another story5

最後のピース〜another story5

ニューヨーク。エンパイアステートビルディング。深夜0時。煌めく摩天楼。10年ぶりの再会を果たした男女の熱いキス。
映画ならばここでサッと場面が変わり、次のシーンは薄暗いベッドの上で情熱的に交わる二人か、もう少し手前ならば、タクシーの中でキスの続きをする二人、もしくはお互いを求め合う気持ちを抑えながら絡ませ合う手と手のアップ、そんなところだろうか。
しかし、現実は映画のようにはいかない。

二人のキ

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最後のピース〜another story6

最後のピース〜another story6

朝。部屋のドアを開けると彼がピンクのブーケを抱えて立っていた。
「こういうの、一度してみたかったんだよね」と彼は恥ずかしそうに笑って「今日はよろしく」とその可愛らしい贈り物を差し出した。私はまるで少女のようにはにかんだ。そんな風に、私たちのデートは始まった。

アパートを出ると自然な流れで手を繋いだ。とても気持ちのいい朝だ。気温上昇を予感させる初夏の陽気に時折爽やかな風が吹くと、彼の、折り皺がつい

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最後のピース〜another story7

最後のピース〜another story7

ルーフトップのレストランへ入った私たちを迎えたのはハドソン川に沈みゆく美しい夕日だった。

「わー!すげぇ綺麗だ」

彼は手を胸に当て目を瞑り、そしてまたゆっくり瞼を開けて、まるでこの景色を記憶の中にデッサンするように静かなまばたきを繰り返した。夕日が当たって温かみのある肌とキラキラと輝く瞳と穏やかに微笑む口角はとてもセクシーで、彼の横顔を見ているだけで私は少し酔ってしまった。

食事をとりながら

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最後のピース〜another story8

最後のピース〜another story8

彼は口づけで、指先で、言葉で、私を優しく愛した。
不器用なはずの彼の愛撫は意外なほどに丁寧で繊細だった。
まるで全身が液体に溶かされていくような快感に溺れながら、瞳を開けばそこには見たことのない、雄の顔をした彼がいる。彼は私の両手を杭を打つように塞ぎ、その低く響く声で甘い言葉を囁きながら、ゆっくりと時間をかけて私の中に入った。半身を支える彼の腕は日焼けして、筋肉質で、血管が浮き上がっている。私はも

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執筆感想文(2022.6.28)

執筆感想文(2022.6.28)

スピンオフのくせに8話…ちょっと書きすぎちゃったかな。
先ほど、最後のピースの名脇役、金南俊さんのスピンオフである「最後のピース〜another story」を書き上げました。読んでくださった皆さん、いかがでしたでしょうか。間にバンタンのカムバとか会食とか色々挟んでしまったので自分の気分的にちょっと失速してしまったのですが、一応、話数が二桁になる前に終えられました。ほっ。「え?これで終わり?」って

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