見出し画像

就労移行支援の日々(日記56)

日々が、たんたんと積み重なってゆく。
それは、1年前の自分では、考えられなかったことだ。


1年前のいまごろ、わたしは、2回目の休職に入ったばかりだった。


図書館で働けてうれしいはずなのに、苦しくて、苦しくて、まるで溺れているみたいに、海面がどんどん遠ざかって、息ができなかった。


それが、今はどうだろう。


今日のわたしは、朝7時に起きて、まず、洗濯機をまわした。
洗濯機がまわっているあいだに、食器を洗って、トカゲちゃんたちを起こしてまわった。


同居人氏1、同居人氏2と、おはよう、おはようと言い合って、コーヒーを淹れた。


同居人氏2が朝ごはんを食べているところを眺めながら、コーヒーを飲んでひと息ついていると、洗濯機がピーピーと、鳴った。


せっせせっせと洗濯物を干して、干し終わったところで、ちょうど、同居人氏2のいってらっしゃいの時間だった。


いってらっしゃい、気をつけてね、をして、再びコーヒーを飲んでまったりしていると、今日届く予定だった宅急便と、ネットスーパーの宅配を、守備よく受け取ることができた。


あとは、就労移行支援に行く午後の時間まで、のんびり読書をした。


時間になると、仕事中の同居人氏1が手を止めて、わたしを見送ってくれる。
どんなに忙しそうでも、必ず、毎回、見送ってくれる。


いってらっしゃい、がんばってね、と、ハグをしてくれて、いってきます、と、玄関を出た。


就労移行支援では、今日は、パソコンの授業と、自分の今までやってきた仕事の棚卸しをした。


1時間パソコンをがんばって、1時間半、過去の自分がやってきた仕事のひとつひとつを、細かく振り返って、シートに手書きで黙々と書き連ねた。


集中力が途切れることはなく、ほどよく達成感に包まれたところで、今日のプログラムはおしまいで、家路についた。


途中、文房具やさんに寄って、就労移行支援で使うための、新しいノートを買った。
すでにみどり色のノートを持っていて、たくさん書いたから、次は、青色のノートにした。
あたらしいノートを手に入れて、なんだか、誇らしかった。


おうちに帰ってからごはんを炊いて、洗い残しの食器を洗って、就労移行支援でやり残したことを、やった。
そのあと洗濯物を取り込んで、畳んで、最近の日々の日課になっているステッパー運動15分と、5年日記をこつこつと記入した。


そうこうしているうちに、同居人氏2が帰宅する時間になって、仕事を切り上げた同居人氏1がごはんを作ってくれて、ちょうどできあがる頃に、ただいまー、の、声がした。


3人揃っていただきますをして、おいしくごはんを食べて、たくさん笑った。


こんなにできることが増えた。
息ができない日々から、ここまで来ることができた。


息ができないときは、海面が、はるか遠くに見えるけれども、いつのまにかわたしは、海面から顔を出して、すこしずつすこしずつ、泳ぎ出していたみたいだ。


明日もまた、今日みたいに、日々のことをやりながら、学びながら、生きていく。
そんな毎日を送れるようになった自分が、ちょっとだけ、誇らしい。


そんなことを、思った。

投げ銭?みたいなことなのかな? お金をこの池になげると、わたしがちょっとおいしい牛乳を飲めます。ありがたーい