日曜の夜のアルバムと睡眠導入

夜の始まり。
スマホのアルバムの中を
さかのぼってしまった。
      しまった。忘れてた。
写真はいどんな瞬間も
かけがえのないように魅せるものだった。

あの瞬間のスマホ越しの視界を
完全に思い出せる。
あの旬の脂の乗った時代を
健全に思い焦せる。

もういないあの瞬間の私と
あなたと、あの人と、、、
たしかに一緒にいた空間を証明している。

知っている。
それは画面越しでしか
あり得ないことも。

夜の真ん中、取り残される頭の中。
手垢のついた私の思い出は
意図のど真ん中、剃り落とされる墓の中
無限編集済みの動画

思い出が現実逃避の妄想になってる
妄想に取り憑かれて
亡霊に成り疲れて

あの時間をまた生きたいと
願って今を寝不足で生きる

馬鹿馬鹿しい
写真こそ妄想だ
あれほどいがみ合ってたのに
カメラの前では笑いやがって

写真なんてもううそだ
どれほどあの未熟な自分に悩みがあったか、、
カメラの前では忘れやがって

写真の自分が楽しみな今にして見せろよ
写真の枠からこっちを覗いてると思え

写真にならない日々を一旦おいておこうよ
未来の写真の中の自分に
1秒ずつ近づいてると思えば。

眠りの始まり。
あの楽しく見える時を経験済みの自分よ
これから楽しく映える時を経験する自分よ
安心しておやすみ

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