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ホットサンドのネックはトマト


■予定パンパン限界大学生から一転、穏やかすぎるほど平穏な日々を過ごしています。先月とは別の世界にいるみたいに、め~~~っちゃ”凪”。

かろやかです。

■久しぶりのnote、書きたいことがありすぎてどれから書こうかなんて贅沢な悩みを抱えちゃって楽しい。言葉にして残したい気持ちを思いのままに書き連ねていきます。今年もどうぞよろしくお願いします。

■実はこのところ本当にごきげんな毎日を過ごすことが出来ていて、この日々のありがたみを噛みしめている。何か大きなことを成し遂げたわけでもめちゃめちゃモテているとかでもないけれど、そっと日々を生きるエネルギーになるような大切な瞬間を重ねていることが幸せだなと思う。




■この間、中学生の頃の友達と5年ぶりに会ってきました。その友達は中学生の途中から海外の学校に行っていて、離れ離れになった当時は私がスマホを持っていなかったから年賀状のやりとりだけ続けていたのだけど、日本に帰ってきているかもと思い立ってメールをしてみたらすぐに会おうと決まった。日にちと時間と場所を決める流れが美しいほどにスムーズで嬉しかった。



■大人になったら5年の空白なんて大したことないのかもしれないけど、私はまだ人間になって年数の浅い若造なので、5年ってほぼ人生の4分の1なんです。しかも中高の5年間ってめちゃくちゃ変化のある時間だし、人間関係もかなり激動の時期だから、久しぶりに会っても前ほど居心地が良くないかもしれない。同じクラスで仲良くしていた時だっていつも一緒♡みたいな感じではなくてタイミングがあったら喋るくらいの関係だったし、なにしろ私も友達もお互いにどんな5年間を過ごしていたのかわからない状態で会うのはちょっとスリリングだった。



■いつもより少しだけ気合いを入れておしゃれな服に身を包み、暖かい電車に揺られながら、すぐに顔分かってもらえるかしら、とか、友達が別人みたいになってたらどうしよう、とかワクワクした気持ちでいっぱいになる待ち合わせまでの道のりや向かう時間がけっこう好きだなぁなんて思う。


■駅を出てキョロキョロしていると友達の方から見つけてくれて、


久しぶり~!いつ以来?前マクド行ったぶりとかだよね!?わぁ~~~めっちゃお姉さんになってる!!!!!!そりゃそうか~~~~さすがに5年分お姉さんになってなきゃ困るよね~~~いやぁ元気してた~???意外と身長変わらなくて安心~!!!どこでお茶する~~~~~~?


ここまで私、一息だった。


■いや、二息くらい。途中ちゃんとブレスありました。ちょっと盛った。声の大きさは普通だったし、文字にしてみると実際よりテンションが高そうに見えるけれど、本当にこのまま、自然に言葉がスルスル出てきた。


■顔を合わせてから、びっくりするくらいすぐに距離感が掴めて、数年の空白を感じさせないくらいしっくり来て、一瞬でおしゃべりスイッチが入った。正直、高校の頃ずっと一緒にお昼を食べていたような友達と数か月振りに会う時は、大学での自分と昔の自分の微妙な違いを使い分けきれなくてどの自分でいたらいいか分からなくて戸惑ったりするし、もっとぎこちなさがあってもおかしくないと思っていたから、ホッとした。


■隣り合ったカフェ2つのメニューを吟味して、決めきれないからもう少し迷えるようにごはんも食べられる方にしよう、と地下の喫茶店に入ることに。入り口は小さいけれど中は広くて、落ち着いて話が出来そうな雰囲気だった。この時点で12時前、ランチタイムの始まりかけ、くらい。


■お互いにお腹がペコペコな訳ではないけれど何となく甘いものよりご飯気分で、「ホットサンドとかいいね~、これはサラダとコーヒーセットでしか食べれないのね、、、どうする???」と優柔不断すぎる二人でメニューをじっくり見て話すのも新鮮で楽しくて。だって前回マクドやし。「都会ど真ん中の」「洒落た」「地下の」「喫茶店」で「ホットサンドかケーキで迷う」なんて、何ていうか、、、、オトナじゃん!!!!!!!!!!!!



■こんなことを言っていても、私にとってカフェでお茶するのはそんなに特別なことじゃない。その友達と行くカフェが新鮮という話。みんなが「プリクラ撮ってカラオケ行く」JKをやっている間、「東京駅から銀座まで歩きながらウィンドウショッピング(ホントに何も買わない)して、お茶する」という年齢不詳な遊び方をしていたから(高校が家から遠すぎて休みの日に遊ぶのは小学校の頃からの友達だった)。高校の頃、ちょっと気になっていた男の子に「お茶するって何するの」と訊かれた時の衝撃、忘れない。お茶するんだよ。



■ちなみに、めちゃめちゃ迷った挙句、ホットサンドにはしませんでした。心はホットサンドにかなり傾いていたのだけど、自動的に付いてきてしまうサラダがネックだった。いや、サラダは嬉しいんですよ。乙女に必要なビタミン。野菜不足な我々現代人には特に、積極的にサラダを食べるべき。ただし、トマトが入っているとなると話は別。なぜなら苦手だから。

■リコピンが摂れるとか医者いらずだとかたくさん言われてきたけれど、得られる栄養より食らう心理的ダメージの方が圧倒的なので避けられるならば全力で避けたい。選択権が無い状態(コース料理や一人で食べに行った先で想定外の登場をしたトマト)であれば、残す方が失礼だしお上品ではないので頑張って食べる。だけど、今回はメニューの中から何でも選ぶことが出来て、サラダの写真も載っている。サラダの写真にはトマトが乗っている。それはつまりホットサンドを頼む場合トマトを食べなければならないということが予め知らされているということ。避けたい。何なら「トマト抜きで」って言いたい。かっこ悪いけど。


■でも今日は5年ぶりの再会。何となく相手のチョイスに合わせたい。向こうがご飯ならご飯、ケーキならこちらもケーキにする方が同じ時間を過ごしている感じがして嬉しいから。そして5年分お姉さんになった自分を見せたいという背伸びした気持ちも、ある。ここでもし仮に、トマトが嫌いだから違うのにする、なんてことをしたら「好き嫌いとかwww子供かよwww」と思われかねない。いくら秒で居心地の良さを感じていても、まだそこまで心開けてない。お姉さんだと思われたい。私の方が誕生日早いし。



■心の中でバカリズムの脚本にありそうな論理展開を繰り広げていたら友達が「ホットサンド食べたいけど、食べきれるか分からない」と言い出した。おっ、これは上手いことケーキに誘導できるかもしれない。サラダまで食べれる程お腹空いてないん?と訊いたら、



「まぁそれもそうだけどトマトが」



■はい、これは私の勝利。圧勝。”同じトマト嫌い”という最強で最高の仲間を手に入れた。せっかく再会を楽しもうとしている私たちにトマトはお呼びでないのよ。トマトを愛してくれる人のもとへお行きなさい。君を幸せにしてくれる人はもっといるよ。僕じゃない。

■しかもケーキセットの方がちょっとリーズナブルだった。もうケーキ一択やん。早く言ってよ。トマト嫌いを打ち明けてくれる友達のこと、大好きだよ。その後どのケーキにするかで5分悩んでた。かわいいかよ。




■無事にケーキと紅茶が運ばれてきて、大学のことから高校時代までお互いの知らない情報を交換し合うマシンガントークが始まった。サークルで友達を増やすタイミングを見失った話、バイトであったラッキーな話、受験前までに進路とする分野が二転三転してきたこと、来年度やってみたいと思っていること、高校でのキラキラした話、めくるめく恋の話、男友達との間に必要な距離感の話。とめどなく言葉が溢れてきて、どんどん話題が出てくるから沈黙の時間なんてなくて、ずっとどっちかが話してた。


■私は会話に熱が入ると顔がどんどん熱くなって赤くなってしまうのだけど、本当にほっぺを赤くしながらアツアツの顔でしゃべり続けていた。めちゃめちゃ楽しい時間。ふとスマホを開くと、17時だった。


■5年の空白を取り戻してたら5時間経ってた。こわい。マジで!?って言いながら二人で笑った。最高の5時間だったなあと思う。お会計をして階段を上ると、外はすっかり暗くなっていて、別世界にワープしたみたいだった。


■駅までの帰り道、私と友達の発話量が6:4くらいだったよね、という話になった。普段他の友達と話す時に今日くらい話したら確実に8:2くらい、下手したら9:1くらいになってしまうくらいたくさん喋ったけど、ちゃんと二人ともめちゃめちゃ喋ってたのが嬉しかった。私ちょっと喋りすぎたかな、、と言うと「話聞くの好きだから!話すのも好きだし楽しかった~」って言ってくれた。そういえば私の友達みんな「話聞くの好き」っていつも言ってくれる。やだ優しい…!気づかぬうちに尋常じゃないほど喋り続けてしまうからいつも申し訳ないのに、そう言って聞いてくれる友達みんなのことが大好きです。いつもありがとう。。。(このnoteを読んでくれている友達~~~~~!見てる~~~~~?LOVE YOU~~~~!!!!)



■駅の階段に差し掛かったところで、「私が今履いてるブーツ、ちょっと気合い入ってるお出かけの時だけ履くブーツなの」と言ってみた。5cmくらい高さのある細いヒールの靴で、普段スニーカーしか履かない私の精一杯のおしゃれを伝えたくなって、まだ数回しか履いてないのに上手く歩けてるでしょ!とまで言った。褒められた過ぎ。「めちゃめちゃ余裕の人の歩き方出来てる」って言ってもらえて嬉しかったです。


■褒められたことより嬉しかったのは、ブーツの話をした後に友達も「私もいつもよりちょっとお姉さんに見える服着てきた」と打ち明けてお互いフフフ、ってなったこと。私たちめちゃめちゃかわいいよ。久しぶりに会うならお姉さん感を出したい、と思ってコーデを組むところも、苦手なトマトを全力で避けるところも、楽しすぎて写真を取り忘れたことに帰ってから気づくところも。


■再会した友達にはこのnoteのことは言わなかった。何となく今年いちばんにこの日のことを書きたいと思っていたし、さすがに情報過多になるから、また次会ったら言ってみようかな。自分の心は穏やかになってきたけれど、高校時代にとっても仲の良かった友達と疎遠になりそうな気配を感じたり届く年賀状が減ってきていて「友達でい続けること」の難しさに不安な気持ちになっていたから、5年も間が空いた友達とこうして楽しい時間を過ごせたことが心の底から嬉しかった。2024年、始まってまだ半月だけど、きっとトップ10に入るくらい幸せな一日でした。


それでは、また。

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