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「地元じゃ負け知らず」はコンテンツを発展させてきたのではないか

「地元じゃ負け知らず」というフレーズが青春アミーゴの歌詞にありますが、と書き出してから青春アミーゴがもう20年近く前の曲だと気付いて軽くショックを受けました。
さて、今回は競技性(勝ち負け)のあるコンテンツにおいて、「地元じゃ負け知らず」という現象がコンテンツ自体の発展に寄与していたのではないか、ということを書いていきます。

皆さん周りにこういう人がいたことはあるでしょうか?
あるいは自分がその立場でもいいです。

・友達の中では一番ゲームの上手い〇〇君
・友達との間では必勝のコンボやハメ技
・部活動で一番のエース

こういう立場になることは多くの人にとっては嬉しいことでしょう。
これが所謂「地元じゃ負け知らず」という状態ですね。

ではなぜ、「地元じゃ負け知らず」がコンテンツの発展に寄与しているのでしょうか。

コンテンツには大小様々なコミュニティがありますね。

個人(壁打ちやcpu戦)

友達や家族

地域

全国

世界

くらいに分類してみます。
オンラインコンテンツはいきなり全国対戦くらいに放り込まれますから、一旦おいておきます。
オフラインが主流のコンテンツにおいて、多くの人は小さなコミュニティからコンテンツに足を踏み入れるでしょう。

そのコミュニティでの体験が良いものであればそのコンテンツを気に入って、お金を使ったりしてくれるでしょうからそのコンテンツは発展します。

競技性のあるコンテンツにおいて、いい体験とされていることの一つに"勝つこと"があります。

そして
「地元じゃ負け知らず」
もその勝ちの体験です。

コミュニティが細分化されていれば、その数だけ勝者がいますし、レベルも分散しやすいですからコミュニティ内で圧倒的強者というポジションになることもあるでしょう。

さて、コミュニティ内で圧倒的強者になった人はどうするでしょうか。
一定数の人は次のように考えるのではないでしょうか。

「別のコミュニティでも自分の実力は通用するのではないか」

そうしてより大きなコミュニティへ参加するでしょう。
これがコンテンツの発展に寄与しているのです。
より大きなコミュニティで遊びたいと思うほど魅力のあるコンテンツであることが前提にはなってしまいますが、「地元じゃ負け知らず」がたくさんいたからこそ、そういった大きなコミュニティが生まれるきっかけももたらされるのではないでしょうか。

さらに、勝てているときはそのコンテンツに触れている時間は楽しく、また上達のために必要な努力だと言われれば頑張れることもあるでしょう。

しかし、勝負事の世界ですから上には上がいるもので、大抵は下のような出来事がセットでついてきてしまいます。

・大会に出てみたら、もっと上手な人が沢山居て、何が何やらわからないうちに敗退する
・仲間内で通用した戦法やハメ技が通用しない
・校内無敗のエースがあっけなく、県大会などで敗れてしまう

これらは本人、あるいはその人の才能を信じていた周囲の人達にとってはショックな出来事かもしれません。

しかし、人間の向上心というのは捨てたものではなく、そうやって打ちのめされたことで、さらにそのコンテンツにのめりこんだり、自分が敗れた相手に師事して上達への努力をしたり、あるいは情報を交換したり練習するための更なるコミュニティを作ったりする人が出てきます。

情報交換が活発化すると、コンテンツ参加者全体のレベルが徐々に上がっていきますし、後進の育成のためのコンテンツも充実していきます。
そうして、これもまたコンテンツ自体が発展していくことの一助に確実になっているのではないか、とそんな風に思えてならないのです。

もっとも、これはその気になればyoutubeなどで簡単に情報を手に入れることができたり、オンラインで最初から世界中の強敵と出会うことができる現代ではあまり当てはまらないことかもしれませんね(笑)





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