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note酒場2019の舞台裏メモ(引継ぎ資料)

おかげさまでnote酒場2019盛り上がりました。色々な感想は参加者さんが書いてくれているので、僕は来年に向けての引継ぎ資料を残しておきます。

現時点では至らない点も多々あり、本来やるべき事で抜けている点もあります。非営利での開催なのでおおめに見ていただければと思いますが、これから規模が今以上に膨らむならば必須になる事もあるでしょう。

それらの手間や対応が増えれば、おそらく今の価格帯は維持できません。入場料はもうちょっと上がるし、フードもドリンクも高くなるかもしれません。なるべく手頃な価格でという、主催者側の初心者応援の気持ちと背伸びがあっての今のお値段です。

そんなわけで、もしも応援して頂けるのであれば、note酒場公式のnoteへサポートを頂けると嬉しいです。


では、来年がんばるあなたへ引継ぎ資料です。

【 準備について 】

まず、参加人数。会場キャパシティからちゃんと逆算して、チケットはランチチケットと夜チケットと通しチケットの3種類に分けたほうがいいです。青山のあの会場ならMAXキャパはスタッフ込み150名程度が限界値でしょう。

次に、仮に2020年も300名〜500名と大規模で開催するのであれば、以下は必須です。

1.保健所への事前相談
2.消防署への事前相談
3.警察署への事前相談
4.イベント保険をかける

まず、1の保健所への事前相談は飲食物を出すのであればやらなきゃダメです。もちろん飲食店営業許可のとれている会場を借りること、食品衛生責任者の資格を持っているスタッフを置くこと、フードスタッフへ食中毒予防の研修を行うこともセットです。

どんな飲食物を何名くらいに提供するかを保健所に相談しておきましょう。ナマモノはここで事前にNGが出る可能性もあります。


2の消防署への事前相談は、万が一の場合の避難誘導などの確認です。主催者は防火管理者の資格を取る必要があります。できれば上級救命講習の受講もセットに。

さらに事前に消防計画書の作成と、避難路の確認、消火器や消火栓の位置の確認、ビルの防災センターの連絡先確認、避難誘導時のスタッフの選別と避難コースの予習もセットです。営業中の火災や地震への対応と、AEDの必要な事態に備えるためです。


3の警察署への事前相談は、この日のこの時間にここで大人数が集まるイベントがあることを所轄の警察署へ伝えておく必要があります。

なぜか?例えば、まんがいち通り魔的な犯罪が起きた時や、周辺で無差別テロが起きた時の為です。周辺警察が知っているかどうかで初期対応が変わります。人を集めるなら低確率のトラブル対応もセットです。


4のイベント保険は、もしも食中毒が発生するなどした場合の賠償責任を補填するためのものです。多人数へ飲食物を提供する場合、起こり得るリスクには備える必要があります。ゼロリスクはありえないのと、免疫力が弱っていると微量の細菌でも食中毒は起こり得ます。


上記4つを行えば、間違いなく入場料に反映されて値段は上がります。ですが、本来であれば100名を超える規模の集会であれば必須であるべきことです。

僕が他で関わっていた400名規模のイベントでは、毎年これを全て行なっていました。これは、主催者側のリテラシーとして必要なことです。


【フードについて】

今回は僕はフード班ノータッチなので、あくまでも経験則で。

・箸不要で食べられるものが便利
・冷めても美味しい、が重要
・とりわけの手間を減らす(待列と待時間減)
・フードロス出さない工夫
・食数は客数×想定食数で予測リスト作って対応
・まんがいちに備えて追加発注や買出し対応準備
・スタッフの賄い用も忘れずに
・食中毒が怖いのでイベント保険を検討する
・アレルギー表示の徹底

今回、唯一抜けていたのはアレルギー表示の徹底です。ここは知っていながら口を出さなかった僕の怠慢です。申し訳ありません。

ランチタイムにはお子様もいらしていたので、基本的には心配な場合はすべて避けていただく、という対応になってしまいました。これはおそらく、コスト面から次回以降も完全なアレルギー対応は厳しいでしょう。

とはいえ、飲食物を出す以上、混入可能性のあるアレルゲンについては事前告知をしておくべきです。ここは次回はどこかに表記をお願いしたいです。


【ドリンクについて】

こっちは今回、僕がまとめで入ってました。なのでガッツリと書きます。

まず、ドリンクは今回受付で200円綴りのチケット購入→各ドリンクカウンターで商品価格に合わせてチケットで引き換えとしました。これは成功だったと思います。

一方で、受付に価格表があったことから、800円の飲み物を買うのに800円分のチケットを買って...というパターンが多かったようにも感じます。

ここはもう、5枚つづり1000円のチケットと、10枚つづり1900円のチケット、15枚つづり2800円という3パターン売りにしておけばと思いました。これ、チケット使わずに余れば売上あがりますし、余ったチケットを誰かに譲ったりのコミュニケーションも生まれるし、受付のオペレーション負担が少し減るので。


1.メニュー構成

今回は前日まで昼間30度→当日はいきなり昼間22度+雨という状況でした。こうなるとね、生ビールが...出ない...。暑くないとビールって売れないんです。

なのでノンアルがめっちゃ出てましたが、生ビールは今回仕入れすぎたとちょっと反省しています。寒い時期なら、やはり手間でもホットメニューが1-2種類あってもよかった。

次回開催する季節と温度に合わせてメニュー構成はアレンジしてください。今回のおおよその準備した数量をお伝えしておきます。( )の数字は、次回は同じ人数規模ならこれでいいかも?の数字です。

【note酒場2019ドリンクリスト】
1.生ビール 20L樽×3(2or1)
2.レモンサワー 焼酎720ml×6
3.ハイボール用ウイスキー4L×2
4.クラフトビール330ml×108本(生ビールの量と相談)
5.炭酸水1L×32本(24)
6.天然水1.8L×24本
7.ジュース類 720ml×12本
8.甘酒1L×3本(5)
9.ルバーブドリンク1.2L×1本(2)
10.キッズ用ジュースパック×12本
11.ワイン750ml×10本(barbossa林さん手配)
12.日本酒四合瓶×7本(Atoさん手配)
13.リキュール×3本
※炭酸用ガスボンベは会場のものを利用


2.ドリンクオペレーション

メニュー構成、ハンドドリップコーヒーとかのオペレーションが大変で1杯の提供に3分以上かかるものは入れないでください。入れる場合はそれ専用のスタッフを増員して1名常駐させること。

また、メニューは基本的に注ぐ、混ぜる、載せる、などの1STEP〜2STEP程度で出せるものを。可能であれば氷不要だと提供時間がさらに上がりますが、氷を使わないと原価も上がるので痛し痒しです。

そして価格づけについて、基本的には仕入れ値の2倍〜3倍です。次回、もしも諸官庁相談やイベント保険加入でコストが増える場合は、ドリンクの価格は2.5倍を基準にものによっては3倍つけてもいいと思います。もしくは入場料でカバーを。

あとは「洗い場スタッフの確保」は必須です。今回は中野さんや香川さんなどの別スタッフさんに頼んで対応しましたが、初回は竹鼻さんが食洗機みたいになっていたし、本当は30分交代でシフト最初に組むべき。あと、返却はこちらっていう看板もあったほうがよかったね。


3.搬入について

イベント会場への食材とドリンクの事前搬入、これが関門です。

かなりしっかりと計算して組まないと地獄を見ます(1年目キツかった...)

食材班:ワゴンR(1席倒して容量300-350Lくらい)
ドリンク班:C3プルリエル(後部席倒して容量300L)
備品班:フォレスター(トランクで250Lくらい)

これで、備品班以外はパンパンでした。もちろんこれだけで全ては無理なので、ドリンクに関しては以下のものは会場直送でカクヤスに手配。

・生樽20L×3
・ウイスキー4L×2
・レモンサワー用の焼酎720ml×6瓶
・炭酸水1L×32本
・天然水1.8L×12本
・ロックアイス20kg
・ジュース類 720ml×6本
・炭酸ガスボンベに関しては会場の物を利用

ちなみに、上記でも足りなくて翌日の営業中に以下を追加注文入れています。

・天然水1.8L×12本
・ロックアイス10kg
・ジュース類 720ml×6本

とにかく問題は氷。青山テラスの製氷機は製氷能力が25kg程度のもので、正直言って20席程度のお店用のレベルです。あの会場規模なら95kgクラスは必要なので、必然的にロックアイス購入+冷凍ストッカーに保管して対応になります。

また、屋外にバーを設置するなどの場合は当然ながら製氷機がないので、ロックアイス購入+クーラーボックスなどで対応になります。

ドリンク班はこうしたクーラーボックス、紙コップなどの備品もかさばりますから、搬入時の車の選定は気をつけてください。あと、当たり前ですけどレンタカーは事前予約して車種指定しておくことを忘れないように。

車に関しては運転可能ならハイエースやキャラバンなどが良いですが、N-BOXやワゴンRなども2人で積むならかなり載ります。大型車の運転に自信ない場合は軽の1BOXにしましょう。

あと、搬入は時間との勝負なので、タイムスケジュールを事前に確認しておきましょう。

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これは僕が作ったやつですが、長距離の移動がある場合はあわせてナビ予測などでどれくらい移動時間かかるかを見ておくのと、駐車場の位置や利用可能時間もチェックしておいてください。

備品や事前に配送で受け取る冷凍品などは、運ぶ時の温度管理も気をつけましょう。クーラーボックスや強力保冷剤の用意などお忘れなく。誰が荷物を手配して、誰が受け取るのかもポイントです。今年はうちの冷凍庫が焼鳥で占拠されて妻に叱られました。。。


【 当日について 】

ここまで準備しておけば、当日は楽です。楽しみましょう!

ほとんどのトラブルは事前に想定して、トラブルシューティングを共有しておけば問題ないはずです。

誰が、何を、いつまでに手配するのか?ここら辺はPMさんのお仕事なので、本業でPMやられている方なんかをアサインしてお力を借りると良いかもしれません。

僕がチェックできることは9割くらいここに書きましたが、抜け漏れ心配であればご相談ください。企画のチェックや不安な箇所のチェックはお手伝いします。

1人でこれ全部をできる必要はないので、有志のみなさんで協力しあって、イベントを計画してください。2019以上に盛り上がる2020に、今度は参加者として楽しませてもらえることを期待しています。

イベントの準備って大変なんですよね...
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