エクセルでDX
昨日から3日間、就活で学びが疎かになってしまっているので、今日は今期のゼミの研究対象である「ワークマン」についての学びを紹介します。
「ただITを導入するだけではIT化されないため、ITを使ってビジネスに生かすことが重要である」ということです。
なぜなら、ITは活用してこそ価値があるものであり、ITを導入して満足してしまったら効果は期待できず、「馬の耳に念仏」状態になってしまうからです。
ワークマンは、「エクセル」という誰でも使えるツールを用いてIT化を成功させた、ユニークな企業なのです。
元々データを全く集めていない会社だったのが、今や社員全員がエクセルを使ってデータを分析することができ、高精度を誇る需要予測のアルゴリズムの作成にも成功しました。
なぜ、ワークマンはAIやビッグデータ等の、キラキラした今流行りのシステムを導入するのではなく、「エクセル」を選んだのか。
それは、仮説検証を繰り返すことで「因果関係」を導き出すこと、そして社員全員が自分で考えられることが重要だと感じたからです。
AIやビッグデータは素晴らしい速度でデータを処理できますが、あくまで「相関関係」を導き出すことが仕事です。
(ものによっては「因果関係」まで分かるのもありますが、そういったものを導入しようと思うと費用が莫大にかかってきて実現可能性が低いです)
ただし、ビジネスにおいて重要なのは「因果関係」なのです。
それをしっかり認識せずシステムを導入して満足している企業は、色んな「相関関係」が知れるだけで宝の持ち腐れになってしまうのです。
例えば、「おむつの隣にビールがあると売れる」という相関関係が分かったとしましょう。
それを、「そうかおむつとビールを隣り合わせで陳列したら売れるのだな」と考えて、ただ陳列しても効果は低いでしょう。
「おむつを買ってきてと奥さんに頼まれた夫が、おむつを買うついでにビールを買っている」などと、仮説を立てて検証する中で根拠を見つけることによって、より効果的な陳列にすることができます。
加えて、ワークマンが秀逸な点は「社員全員が使えるようにする」ことを目指した点です。
前述のように、データ活用のためのITツールを導入しても、会社がデータ活用で成功するわけではありません。
「いかにITをビジネスに生かすか」ここが肝になります。
そこを、全員がちょっと勉強すれば使える「エクセル」を使うことで、データをビジネスに持ち込んだだけではなく、データを指針とした言動を増やすことにワークマンは成功したのです。
これが、ワークマンが知見のない一般アパレル市場で大躍進をした理由です。
ちなみに、高いお金を払ってデータ分析してもらった結果と、社員がエクセルを組んでデータ分析をした結果にあまり違いがないくらい、高精度なデータ分析・活用ができているそうです。
これには、ワークマンは店舗や価格などあらゆるものを標準化していることが影響しています。
今回の学びを抽象化すると、「どれだけインプットしても、アウトプットできなきゃ意味がない」と言えるのではないでしょうか。
だからこそ、私はこのアウトプットブログを2020年が終わるまでは必ず続けたいと思います!!