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地主さんの資産組み替えについて

仲介をやっていると「資産組み替え」というワードを耳にすることがあると思います。
資産組み替えってなんぞや。とりあえず難しそう。よく分からないことはしたくない。っていう人が結構多いんだなぁ、と所内で感じたのでちょこっと書こうと思います。


地主さんというのはだれもかれもが駅前一等地に広大な土地を有しているわけではありません。
もちろんエリアにもよりますが。

私がお手伝いをするのは駅から徒歩20分くらいの場所や都内の木密エリアなんかが多いです。
例えば駅から遠く、昭和に立てられた木造総戸数16戸のアパートが資産のひとつとしてあるとします。
賃料は4万円です。現状空きがいくつかあり老朽化もしています。満室だと月に64万円産むかもしれませんが、同じものをその場所に新築したとして、満室になるのでしょうか?
ならないですよね。不便ですもの。

駅からわざわざ離れた場所で賃貸を借りる人は一定数いますが、溢れるほどではありません。その物件が立てられた時とは時代も変わっています。

ここ数年は台風による家屋の被害が全国各地でみられており、老朽化した物件を抱える地主さんは少なからず不安に感じている人が多いんですね。

そこで提案です。
現在所有しているアパートは売却して、そのお金でより良いエリアに築年数の浅いアパートを買い替えればいいんです。簡単にいればこれが資産の組み換えです。

新しい物件はどんなものを提案しましょう?
総戸数は半分の8戸だけれど軽量鉄骨造、平均賃料9万円の駅徒歩10分以内のアパート。
満室であれば72万円入ってくる。こんな物件はいかがでしょうか?

あら、いまのアパートを立て替えるよりも現実味があるじゃない。
もちろん、いま16戸あるアパートとは敷地の広さが違います。半分以下です。ですが今回の話は領地を広げるためではなく、今度も安定した収入を得るための話なので十分検討してもらえる可能性があります。これで売って、買ってが出来ればそこで組み替え完了となるのですね。

経験者からすれば「こんな当たり前のこと」かもしれませんが、うちの新人君などはもちろん分からないことですし、実際何年も働いていても区分しか触らないという人には見えにくい部分なのかな、と。

この取引の中で私たち仲介がもらえるお金って、売ってもらった時の仲介手数料と買ってもらったときの仲介手数料、しかないんですね。
どちらの価格も1億円と過程しても600万円しかもらえません。提案から売却、買い替え先の提案まで1年、もしくは2年、もっとかかる場合もあります。
その間、ご挨拶に行き、たまに叱られたり、草むしりを手伝ったり…この時間を別の顧客の追客についやしたらいいのに…と思ったこともありますが、ぶっちゃけそんなに忙しくない。

ちょっと家に寄って1時間程度お話をしてっていうことを2年続けたとしても24時間。
その間、もしかしたら別の物件の売却を受けるかもしれないですし、日常業務の隙間にちょこっと取り組むだけで、どこかの期でドカンと数字が入ってくる可能性を育てるのは悪くはないのではないかなと私は考えています。

色々な資産組み替えのケースがあると思いますが、もし相談を受けた際には苦手意識を持たずに取り組んでみてください。

アディオス!

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