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レジンテーブル作成日記。


やあみんな。仕事がない峰ちゃんだよ。

5月から取り組んできたテーブル作りがやっと終わったから今回のことをまとめてみようと思う。(※真似してみようと思う方は安全に十分配所して、私のように作業ができる屋外スペースなどを確保したうえで取り組んでほしい。想像以上に粉が出るし、本当に怒られる。)

コロナのせいで自宅で仕事をすることが増えた方も多いと思うけれど、私も自宅でのリモートワークが増えた。私の部屋にはハンモックと床しかないので仕方がなくハンモックに揺られながらパソコンをいじくっていたのだけれど、緊急事態宣言が明けても在宅勤務はなくならなかったため、このままでは腰が死ぬ。そろそろちゃんとしたテーブルを買おうと考えたのが始まりだった。取り組み始めたころは仕事も減り、体調もやっと回復してきたり、いままでうまくいっていたことが思うように進まなかったり、つまり目に見える形で何かを作りたかった、という気持ちがあった。つまりこれはテーブル作りを言い訳にした逃避と私のセラピーの話である

じゃあ初めていこうか。

☆準備するもの☆

☆木材 ☆レジン ☆研磨するための工具(電動ドライバー、ランダムサンダーなど) ☆枠を作るための木材 ☆底にするための素材 ☆養生テープ ☆コーキング ☆作業手袋 ☆作業グラス ☆耐水ペーパー

まず確保しなけれならないのは木材だ。

せっかく作るのだから良い木材で制作をしたい。余談だけれど私はデッドストックというか、もうこの世にないもの、これからなくなってしまうものに魅力を感じるタイプだ。候補としては屋久杉か、神代だった。

テーブルの大きさは幅115~130cm、奥行き40~60cm、この大きさの木材を探せばいいのだけれど屋久杉はネットで探しても高価。この大きさで2万近くかかることが判明したのでTwitterで教えてもらったネットオークション、ジモティなどを探してみた。(※DMで木材あるよ!って教えていただいた方々本当にありがとうございました。いつか取りに行きたいです。)

ネットの海で拾った神代欅(6,000円也)
はたして本当に神代なのか…というのは多少怪しい部分であるが大きさとしては申し分なく、またちょうどよくカットされていたので手間が省けた
人の業を感じる木材、かわいいよ…

木材が揃ったので、次に必要なのはレジン


レジンにはUV硬化型のものと、2液性のものがある
前者は字のごとくUVで硬化するため比較的即効性があり、後者は2液の反応によって硬化するため時間がかかる。
アクセサリーなどであればUV型でよいけれど、大きなテーブルとなると2液性のほうが良いと思う。そんなわけでとりあえず購に…たけぇ!!

テーブルの厚みを書いていなかったけれど木材は1.7cm
そこにレジンを追加して2cm程度の厚みで作成をしようと考えていた。

強度の心配もあったので、まず底にレジンの層を作ろうと考えたのだけれど上記の大きさを作成する場合概ね5.98kgのレジン必要なのである。

木材の部分を抜いて1.7cmを埋めるとした場合…
ざっくり多めに計算をして…

木材の55cm(理想のテーブル奥行き)-22cm+15cm=15cm(木材2枚分の幅から出来上がりの幅を引いた数字)×115cm(理想のテーブル幅)=×1.7cm(木材の厚み)=2,932kg底の部分と合わせると約9kgのレジンが必要になる。
ってことは上記の商品を6個買えばいいんですね。
5,999円×6=35,994円也…

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買いました。

さあ物は揃ったのでいよいよ作成に取り掛かります。

☆木材の研磨


研磨するっていっても私の家には電動ドリルしかなく、すでに結構な金額を使っているのでできれば経費削減はしたい。
そんなときに見つけたのがこの木工用のホイル。

番手(※研磨の粗さ)がそろっており、とりあえず150.360.600.1000の4つを購入。3,500円也…。


☆テーブルの型枠作成


案

雑な案だけれどこんな風にレジンを流し込む予定。そのための木枠を安い端材やL字金具やネジなどを使って作成していく

もともと計画性のないタイプなので木枠の長さが足りなかった。というか端材をもらってきたら長さが微妙に足りなかった…。そんなわけで急遽金具で固定する手術を施し、底はべニア板が車に積めなかったので丸めやすいPP板で代用。レジンの特性についてだけど、なんにでもくっつく、というわけではなくポリ袋みたいな素材にはくっつかないそう。
なので底板として採用したのですが、これが後々面倒なことになるとは…

同様にくっつかない素材として養生テープがあるので、木材すべてに養生をし、レジンが液体のため流れ出さないように木材の隙間、底板の間には木工用ボンドを厚めに充填して一日乾かし、液漏れ防止のコーキングとしました。なんだかんだしっかりやってるんだ。木工用ボンド600円也。金具、木材、ねじ関係総額1600円也。

☆レジンの流し込み

着色についてですが、レジンアクセサリーなどに使用する塗料を使用。宝石の雫…。雰囲気がいいですよね。色はシアン。ターコイズブルーのような色もいいな、と思ったんですが、私が見ている海って大体暗い色をしているので…。

ネットの在庫がなくて、わざわざ浅草橋のイーストサイド東京まで買いに行ったのだけど、大変楽しかったので行ったことない人はぜひ。1000円也。

この混ぜるのに使っている箱は100均で購入したCDケース。最大でも2kgまでしか入らないし、勢いよく混ぜすぎてこぼすし、二日目は使えないから家にあったボールで代用してダメにしちゃったし、思い付きでことを進めるっていうのは本当によくない。
特にレジンですが、2液性のため、A剤とB剤を混ぜると白濁します。この白濁がしっかり取れてから着色剤を入れないとダマになってしまうっていうことを混ぜ始めてから学びました。
まず3kgって書いてありますが金額にすると12,000円です。お金溶けてく。

早くしないと固まっちゃう!と焦ったのもあるんですが、2液を混ぜてから硬化し始めるまでの間は90分あるようです。全然焦る必要なかったのでチャレンジする方はどうぞごゆっくり丁寧に作業を進めてください…。

あーだこーだやりながらようやっと流し込みが完了です。
木材よりも多めに流し込んだのは後で削ればいいや、そのほうがなめらかになるやろ、という打算と液が少し余ったからっていうだけで。
硬化したら即テーブルにできるだろ、くらいの気持ちでいたんですが、現実はそんなに甘いものではありませんでした。

☆テーブル研磨作業

木枠を外した様子。2枚目に写っている二つの筋みたいなのはおもしに使っていた木材の幅が広すぎてべったりレジンに干渉していた証拠です。そこだけ周りと厚みが違う…
思い出したら水平も出していなかったのでそもそも全体的に厚みが違う…。
念のためもう一日寝かせたのは木枠を外したらべちょっとした箇所があったので硬化していないのかしら、と怖くなり放置した形です。
そして翌日…

なんということでしょう。底板に採用したPP板ですが、レジンの層が薄かったのか?単純に私の知識不足なのか、完全にレジンと融合していました。
今回、これこそが一番のミス
このまま白濁した板を底にくっつけたままにするか、力任せに剥がすか…
私の目指すテーブルは透けるような透明度が欲しい、と考えていたので結局削り取ることに。
前述したように家には電動ドライバーしかなかったのですが、早々に限界を感じたため、おとなしくサンダーをポチることになった。

私が購入したのはリョービのサンダーで島忠ホームズで9,000円。これに研磨ペーパーのセットなどを入れて11,600円也。
いいんだ。サンダーは今後も使うかもしれないし、便利だもんね。これは未来への投資なんだ。この時点で59,694円かかってます。

木材の間に見える白いものが底にしていたPP板。これ全部削る。

この日は雨が止んだので屋上に出て研磨作業。見てもらえればわかりますけど相当粉塵が出ていますね。本当に大変。水撒いて、端に寄せた粉をスコップですくっていくという作業。掃除だけで毎回1時間近くかかったんじゃないだろうか

そうそう、怪我についてですが、作業中端材とか、鋭利になっていたテーブルの角で手のひらと脚を切ってます。画像の保護セットで1,000円程度なので安全には十分注意して作業しましょう。

表面の凸凹を水平にしないとテーブルとしては利用できません。なのでひたすら研磨、研磨、研磨。
これはサンダーで60.80で削った状態ですが、調子に乗って深く削りすぎてしまったり、傷が残ってしまったり、初期の状態が最終的な仕上がりに大きく作用してきます。本当に悔しい。
サンダーで水平になってきたらここから人力。耐水ペーパーでひたすら研磨。削っても削っても消えない傷。どんどん薄くなっていくテーブル。痛む右手。時間的制約…。

全開のツイートから3日ほど経過してますが、その間、仕事しながら空いた時間はひたすら削ったり、ホームセンターにコンパウンド買いに行ったり…
おそらく合計で10時間くらいあーでもないこーでもないとやってました。

結論。無理。

いつまでもこんなことをしているわけにはいかない。
そろそろ終わらせなきゃいけなんだ。水さえつけばきれいに透けるのに…コンパウンドもダメだしこの時点で研磨剤含め4,000円ほど発生しています。

☆最終調整と完成

透けてるー!!

いくら研磨してもキリがないので上から艶出しニスを塗った結果、下の雑誌が透ける透明度に!できたこれで完成みゃー!(ニス、はけ、その他1,500円也

テーブルの脚は木材にしようか、アイアンにしようか迷っていたんですが、天板に穴をあけるということに抵抗が(透けてるからネジなどダイレクトに見えてしまう)あったので、Fクランプレッグという商品を購入。
見ての通り工具不要。好きな天板があれば50cmまでの厚さは挟める。
加重は120kgまで。
仕事用のデスクだけでなく、キャンプに持っていくこともできるし、これは良い。28,600円也。

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完成だー!!

テーブル制作してみよう、と考えてから約1か月。
制作費合計 95,000円

上記のほかにも細々としたものを購入しているので大体100,000円で
115cm×55cmのレジンテーブルを作ることができました。

冒頭にこのテーブル作りは逃避と私のセラピーという話を書いたけれど、この作業をしている間は本当に無心でいることが出来た。
最初は本当に”何かを作ってみたい”という衝動だけだった。
何もない自分は何かを生み出すことが出来るのだろうか、不安や焦燥、いまやらなけれならないことから目を背け木材を削る日々。
それは逃避以外の何物でもなかったと思う。最終に向かうにつれて頭に浮かんできたのは”いつまでこんなことをしているんだろうか”という自分自身へのあきれた感情だった。取り組み始めたことはいずれ終わらせなければならない。仕上がりに拘りたいけれど、そこまでの技術が、力があるわけではない。ならばこの程度で終わらせることも大切なことなんだよな、と考えた瞬間、憑物が落ちたような気がしてテーブルが生まれましたとさ。

アディオス!

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