ランクル車中泊ベッド作成日記
※前回のレジンテーブル作成日記はこちら
はい、峰です。 皆さん冒険してますか? ちっぽけな手元の画面を眺めて冒険した気になっていませんか? 確かにそれでも良いのかもしれない。 でも、わたしはもっともっと色んな世界を見てみたい。 そんなわけで今回はランドクルーザー80に車中泊用のベッドを作成してみたよ。
峰ちゃんと一緒に、構想と実際の作成過程を見て行ってみよう!
■構想
インターネットが便利なので調べればいくらでも車中泊ベッド作成に関しては出てきます。比較的簡単?なのはイレクターパイプで土台を作り、その上にベッドとなる天板を置くタイプなんだけど、せっかくなのでパイプが見えないものを作ろう、と考えました。
一枚の板で作成をしてしまうと使わないとき外すのが大変だし、加重が中心に集まり板が割れてしまうのではないか?という懸念がある。
であれば…
・天板はいくつかに分割する
・リアゲート側には横に走る支えを入れないようにする
・使わないときはベッド下部に収納できるようにする
この三つを課題に作成しました。
■ランドクルーザー80の荷台の広さ
80のリアから運転席背面までの距離がだいたい2,000㎜、横は1,410㎜。
右側にはスピーカーがあるため図面とは若干違う形にカットしましたが、だいたいこんな感じ。
■形が決まったら早速模型作りです!
わたしは頭の中でなにかを作成するのがとても苦手なタイプで、特に今回は大きなものだったので本番一発が怖すぎました。そういうときはダンボール。実寸大を作成することで見えてくるものがある。
■木材を買いに行こう!
大好きジョイフル本田にはすべてがあります。
さて、どれにしようかしら…とあたりを見渡すもパイン材は重たいし、結構高い…
あれでもない、これでもないと実際に木材と対話をした結果、24㎜のランバーコア合板に決定した。コア材があるので頑丈だし、加工もしやすい。
何より長さがベストで、幅910㎜はカットするにあたり好都合だったのだ。
木材をまっすぐカットする技術なんてわたしにはないので、購入後図面片手に加工室できれいにカットしてもらいました。
■組み立ててみよう!
その場で余分な部分をカットしていきます。
■ウレタンカット、合皮張り工程
仕事の合間に作っていたので土台だけで3週間。カットしたのはいいけれど、設置してみたら若干干渉している部分があったので削ったり、カットしたり、削ったり…疲れて帰って駐車場で木材カットしているときはわたしなにしてんだろう、とは思ったけど実際に形になるとやっぱり上がりますよね。
さて、合板そのままじゃとてもじゃないけれど眠れない。
キャンプって基本的にテントをもっていき、コットやエアーマットを敷いてベッドを作ります。
今回はランクル自体がテント。エアーマットを入れれば確かに眠れるのだけど、それじゃあ面白くない。ってことでウレタンマットを購入しました。
厚さと素材で悩んだんですけど、硬いチップウレタンの上にやわらかいウレタンが合わさっている40㎜タイプを購入。私は腰痛持ちなんです。
ウレタンはカットが面倒で、よく切れるカッターでサクサクやればいいだろ、なんて考えていたらとんでもない。曲がる。すっごい曲がる。合板に挟んでカットすればもっと楽だよ!って教えてもらったのはすべてが終わってからでした…
■ダイノックシートを貼っていこう!
土台の部分だけど合板なのでバリが目立つ。すべてつるつるにするのは不可能だし、ニスを塗ろうかとも考えたんですが夏場の車内温度を考えたらちょっと匂いとか大丈夫かなと心配になりダイノックシートを貼ろう、と。
不動産屋なんで、ダイノックはよく現場で使ってもらってます。だって建具入れ替えるより安いんだもん。そんなお財布事情だから一度すべてをダイノックでやってくれ!!と30m使う現場をお願いしたらすごい怒られたんですよね。わたしにしてみれば「貼るだけやん」って感覚だったんですけど…
ほんと大変でした。直線は当たり前だけど簡単。問題は角の処理。ドライヤーで温めて曲げている姿をみていたんですが、作業日にドライヤー持ってくるのを忘れるというミス。ダイノックってめちゃくちゃ硬いのね。
部分、部分で貼っていけばまた違うんでしょうけど、つなぎ目がわかるのはなんかダサいな、とぺりっと一枚で貼りました。
サイドの処理どうしよう、とか貼り始めてから折り目がよれたりするのが判明して都度作業止めて、どうやってカットしよう…と頭を悩ませていたら片方貼り終わるに2時間くらいかかりました。次の現場ではダイノック少なめにします…。
■合皮を貼っていこう
土台はできた、ウレタンも張った。あとは合皮を貼っていくだけです。できるだけ車のシートと同じ色合いに統一したかったのと、寝心地と肌触りのよさ、アルコールで拭いてもOK、ある程度伸びるっていうのを探した結果シンコーさんのレガシーという商品に行きつきました。
余談なんですけど、今回電気タッカーを貸していただいたんですが、威力が強すぎるのか、木材が柔いのか針がめり込んでいなくなるっていう…
なので手動タッカーですべて作業しています。
やったー!!!できたー!!!!と、思いきや、購入する際にゆとりをもってカットする部分を失念しており、見事に足りなくなるトラブル。ファッキン。作業できる日が限られている中、できればこの熱い制作魂を抱えたまま作業をしたい!!!でもネットで注文すると納品まで1週間かかる…!!!!!!!!!!!!
…!
……!!
………!!!
熱い制作魂が変な方向に行ってしまい、卸の東京シンコーレザー株式会社さんへ直接連絡をして1mだけ納品してもらいに草加まで行ってきました。
■ベッドの土台を組み立てるよ
今回、ゲート側に横に走る棒を入れたくなかったので(単純に積載のとき邪魔)セカンドシート側で左右の土台を固定していきます。
寸法ぴったりで本当に良かった(計算はしていたけどウレタンや合皮の厚みをあまり考えておらず、作業日も少なかったので本番一発)
左右の土台についている木材は天板を支えるためのもの。30㎜×40㎜だったと思います。これなら大人二人、子供一人くらいなら全然支えられるはず!!!
■完成!!!
左右はコの字型のため必然的に物入になるんですが、寸法計算して、ジャクリのポータブル電源1000を入れ、電源コード刺しても干渉しないサイズにしました。これなら寒いところでも電気毛布が使えちゃう!
作ってみよう、と模型を作ってからおおむね2か月。長かったような、アッという間だったような…黙々と作業をするのはとても楽しい。
久しぶりに1から何かを作る、ということをしたけれど考えていたものが実物となって目の前に現れるのはとても楽しい。
わたしはこれで旅にでる。いろいろなところへ旅にでる。いろいろな場所で寝て、そして起きる。そのたびに私は「やっぱり裏側にもダイノックシートを貼ればよかったかなぁ」と思い出す。
アディオス!!
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