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韓国移住〜在日韓国人が韓国に住むための最低限の方法を教えます〜

記事を無料公開します。2020年9月30日時点での情報です。
その点を留意してお読みください。

実は在日韓国人がいざ韓国に住もうとすると、
どうしたらいいのか誰も教えてくれないんです。

5年前大阪領事館で、
韓国に住みたいんですけど、何か手続きとかあるんですか?
と尋ねたら、
「???行って住めばいいんじゃないですか。」
と言われ、超むかついた経験があります。

日本政府のコロナ対策が怖くて、
6月にソウルに自主避難して韓国に住むことを決意しました。
実際に入国してから3ヶ月たった今、
何かと色々手続きがあって苦労したけどやっと落ち着きました。

今年の1月に世界に広がりつつあったコロナ感染の恐ろしさを予感し、
日本でのコロナ対策の愚策に業を煮やした私は、
母が慢性リンパ性白血病及びその他持病を抱えており、
病院に行くのを怖がっていたので、
2月に二人で2・3か月程度コロナが収まるまで、
コロナ感染対策を徹底していた韓国に滞在することにしました。

2月中旬にソウルに来て、私一人だけ4月に仕事があったので単身帰国。
コロナの世界の感染状況などを踏まえ、
当初考えていた2・3ヶ月では到底日本の感染は収まらないと判断し、
韓国で1年程度過ごすことになると覚悟を決めました。

9月27日時点 コロナ感染状況
   新規感染者  累計現在感染者  死者     前日検査数
韓国 95人    2万3611人   401人   6127人
日本 638人   8万0747人  1544人  28526人
 ※韓国は聯合ニュース、日本は厚生労働省の発表を参考にしています。

秋から冬にかけての日本のコロナ感染は本当に不安です。
韓国ならPCR検査は充実しているし、
政府の対応も素早いので万が一コロナに感染しても安心です。
経済も不安定とは言え、大規模なロックダウンもせずに
なんとか持ちこたえています。

日本はこれからのコロナ感染者の増加・経済のダメージ、
増税ラッシュの予感等、
今後の日本で生きて抜いて行く事が出来るのか本当に考えました。
どうせ苦労するなら、少しでも先行きの明るい国で。
そう思い決断しました。

私は韓国語が話せません。
生活するぐらいならなんとかなります。
私が韓国入国してからどういう手続きをして今現在暮らしているのか。
韓国語が出来ない私でも韓国である程度快適に住む事ができています。
コロナ禍で日本から韓国に脱出しようと考えている方の
参考にしていただければありがたいです。

入国編

私が2回目に韓国に入国したのは6月初旬でした。
当時の韓国線は 成田ー仁川(大韓航空)、関空ー仁川(済州航空)の2便のみ。
今はちょっと緩和されているようなので、
各航空会社のホームページをご確認ください。

韓国入国時に海外から入国者は、
必ずPCR検査を受け、陰性でも自宅で2週間の自宅待機が義務づけられています。

概 要
・外国から入国する全ての韓国人・外国人に対して
 特別入国手続き及び14日間の隔離を義務付ける措置を実施します。
・入国の際、韓国国内での滞在先の住所と連絡可能な電話番号を確認します。
 国内での住所や電話番号が確認できない場合、入国が制限されます。
 また、4月1日 0時からは14日間の自宅または施設で隔離を義務付ける措置を
 実施します。

特別入国手続き

 全ての入国者(韓国人を含む)は、機内で配られた健康状態質問書と
 特別検疫申告書を作成します。
・入国検査場での検疫
  全ての入国者は検疫時に検温を受け、検疫官に健康状態質問書を提出します。
 また、感染が疑われる症状がある場合、検疫官が検疫調査を実施し、
 必要と判断される場合は診断検査を行います。
・特別検疫調査
 韓国国内での滞在先の住所と電話番号(携帯電話)を確認します。
 また、入国者本人の携帯電話に「自己隔離者安全保護アプリ」または
 「自己診断アプリ」のインストール有無や、連絡先(電話番号)が
 合っているかを確認するためその場で入国者に発信します。
 関連アプリをインストールした後、特別検疫申告書に記載したものと
 同じ内容をアプリに登録してください。連絡先など内容に変更があった場合は
 直ちに修正してください。また、入国してから14日間、毎日自己診断の内容を
 アプリに入力しなければなりません。そのため、毎日SMSが送られます。
  ※(韓国国籍者及び長期滞在する外国人の場合)
   「自己隔離者安全保護」アプリをインストール

14日間の隔離措置
4月1日 0時より海外から入国する全ての韓国人・外国人を対象に14日間の隔離が義務づけられます。
・空港検疫の際、症状が発見された場合
  -空港の開放型の選別診療所にて新型コロナウイルス感染症の診断検査を行い、
  陰性が確認されたら14日間隔離
  ※陽性が確認されたら、病院または生活治療センターに移送し隔離治療を実施
・空港検疫の際、症状が無い場合
  -韓国人及び長期滞在の外国人:14日間自宅での隔離を実施(韓国国内に
  滞在できる場所が無い場合や、自宅での隔離が難しい場合は施設での隔離)
  -短期滞在の外国人:14日間施設での隔離(施設隔離費用1日最大15万ウォン)
  ※自宅での隔離の対象になった者は隔離期間中に症状が発見された場合、
   管轄の保健所で検査を受けることができます。
  ※施設での隔離の対象になった者は航空会社のカウンターにて
   搭乗券の発券前に「施設隔離同意書」を作成・提出してください。

○ 隔離のための居住地などがない場合、または適切ではない場合には、
 国(または自治体)が準備した施設を隔離場所として利用できるように
 しており、この場合、韓国人・外国人を問わず、
 利用費用(1日最大15万ウォン)を徴収します。
○ また、4月27日(月)以降に自宅隔離を命じられた韓国人・外国人のうち
 隔離場所を無断で離れるなど自宅隔離指針に違反した者は、
 「安心バンド(電子リストバンド)」を着用しなければなりません。
 着用を拒否した場合は施設に隔離されます。(施設利用費は自己負担)
○ 7月20日(月)以降、日本から韓国に入国する施設隔離入所者
 (短期滞在外国人、一定の居所がない長期滞在外国人や韓国人)は、
 ▲入所時、▲入所10日目、▲入所14日目または退所時など計3回の診断検査を
 受けることになりますので、ご注意してください。
●隔離措置を違反した場合、どのような処分を受けることになりますか?
 ○ 韓国籍の場合、3百万ウォン以下の罰金(4月5日からは懲役1年、
  罰金1千万ウォン以下)が科されます。
              駐日本大韓民国大使館領事部より

私達のような在日韓国人は韓国に自宅がありません。
通常なら、隔離のための居住地がない場合にあたり、
国または自治体が用意した施設を利用することになります。
これが1泊15万ウォン。かなりお高いです。
2週間14泊と計算して210万ウォン、日本円にして約19万円。
これだけでももう行く気が失せますよね。

私の場合は、母が既にワンルームのオフィステルに居たので、
居住地がないこともないけれど、ワンルームなのでアウトです。
韓国人でも家族との隔離できる部屋が必要とのこと。
母と同じオフィステルで2週間だけもう1部屋借りるのが
大丈夫かどうか、領事館に確認に行きました。
ちなみに ホテルなどの宿泊施設は不可です。
本国に問い合わせしてもらって、
別にちゃんと部屋があるのなら大丈夫との返事をいただきました。
聞くところによると、親戚の家とか友達の家でも大丈夫という情報もあるので
行かれる際は領事館に確認してみてください。
私のオフィステルの滞在費は二週間で約5万円でした。
場所が東大門だったのでちょっとお高めです。

飛行機のチケットとオフィステルを予約し、
韓国移住まで日本での色々雑用を片付け、いざ韓国へ。

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6月当時の関空の第二ターミナルの搭乗口の様子です。
免税店とコンビニは空いていました。
済州航空の仁川空港行き。
50名ほどの搭乗者で座席は1列に1名の割り振りでした。

機内で2枚の紙を渡されます。
健康状態質問書 と 特別検疫申告書。

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これは健康状態質問書です。
名前と国籍は英語で、住所は韓国語で記載しました。
携帯電話番号は+81の日本の国番号を記載して書きました。
21日前、どの国に滞在していたかを記載します。
中ほどにある欄は、21日前から現在までの間に、
下記の12個の症状の有無があったかどうかをチェックします。
症状がなければチェックは不要です。
次は12個のチェックに一つでも該当した場合に、
下記の3つの質問に該当する場合チェックをつけます。なければ記載不要です。
薬を飲んでるか・病院に行ったか・動物と接触したか、です。
最後の項目は症状があるかないかの確認です。
症状がない場合はチェックボックスにチェックを入れます。
最後に日付とサインをして終わりです。

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これは特別検疫申告書です。
名前・生年月日・国籍・便名・パスポート番号・住所(韓国での)・携帯番号・
14間以内で滞在した国名・滞在していた県と市を記載します。住所以外は英語で記載しました。携帯番号は国番号もつけておきました。日付とサインをします。

韓国語や英語が分からない人は、事前に、
翻訳アプリを携帯電話にインストールしておくことをお勧めします。
私はGoogle翻訳のアプリとNAVER翻訳アプリを入れています。
Google翻訳はカメラ画像での翻訳も可能ですし、(完璧ではないので大体の感じがわかる程度だと思ってください。)NAVER翻訳は日韓翻訳がとても良いです。韓国語の学習にもとても役立ちます。

2枚の質問書と申請書、通常の税関申告書の記載を終え、
13時30分に仁川空港に到着。
飛行機を降りて出入国審査カウンターへと歩いていきます。
通常なら、出入国審査カウンターを通って荷物を受け取って入国しますが、
出入国審査カウンターに行くまでに色々と手続きがありました。
まず、熱感知のモニターを通っていくと係員に2枚の紙を渡します。
健康状態質問書の12項目に一つもチェックが入っていなければ、
そのまま先に進みます。
係員が2週間の滞在期間中の注意事項説明。
韓国語なのでわかならければパンフレットを貰えばいいです。
次に、また書類を渡され記入します。
名前・住所・電話番号等、簡単な記載です。
ここから先は、各国の手続きブースに誘導されます。
私はネイティブの場所に通されましたが、
在日で韓国語ができない人は日本人のブースに行っていました。

次は携帯電話のアプリをインストールするブースに移動します。
係員が2・3人いて、方法がわからなければ係員が代わりにしてくれます。
インストールして、住所や携帯番号などを設定します。
住所や携帯番号がきちんと入力できているか確認してもらって、先に進みます。

次は、実際の住所や電話番号が間違っていないか確認されます。
私は日本の電話番号を入力していたので、
韓国の携帯番号に変更するように言われました。
携帯番号は家族の番号でいいので母のプリペイド携帯番号で対応できました。

次に住所の確認です。ここで地図アプリでその住所があるか確認されます。
この時、韓国語がわからないのであたふたしていると、
横に並んでいた日本語ができる韓国人のお姉さんが助けてくれました。
カムサハムニダ♪
私の場合住所がオフィステルだったので、ここですんなりと通れませんでした。
別室に連れて行かれ、ちょっと調べるので待つように言われました。

さっき助けてくれたお姉さんも別室へ。
聞いてみると、そのお姉さんは韓国で賃貸アパートで1人暮らしなので、
確認に時間がかかると言われたとのことでした。
別室で待っていると、欧米人の女性もきました。
注意して聞いていると、その方は大学の寮生活で、
大学の寮に自主隔離できるのか問い合わせが必要だったようです。

母が同じオフィステルにいて、2週間は自主隔離できるように
別に部屋を借りていることと、
その旨は神戸の領事館に確認済みのことも知らせました。
念のため、予約確認書も用意していたのですが、
住所がオフィステルであることが確認されるとそれで大丈夫でした。

ここでも待ち時間は約20分間。
部屋を出て、別室ですでに入国処理もしてくれていたので
荷物を取ってそのまま到着ロビーに出ました。

到着ロビーに出ると、係員に、帰る場所とバスを使うか、タクシーか聞かれます。
ソウルでタクシー利用と伝えると、
肩にシールを貼られタクシー案内の場所に通されました。
タクシー受付の案内員がタクシー利用の料金の説明をしてくれました。
その近くに何人かの男性が待機していました。
ソウル市内行きは、タクシー利用はA~Eの5段階に分かれていました。
段階は場所による区分です。
私は東大門地区のDでした。タクシー料金は8万ウォン。
距離による区分でタクシー料金が決まっていました。
了解したと伝えると、係員が運転手の名を呼んで、
何人か待機していた男性の中から一人やってきました。
タクシー運転手が待機していたのでした。

タクシー運転手が日本語が話せる人だったので、助かりました。
運転手さんの説明では、
家に到着する前に担当地区の検査場によってPCR検査をします。
空港内でするのではなく、住所・居住地で検査するのです。

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まずは書類に記入します。韓国語ですが係員が英語でも教えてくれます。
記入が終われば奥の検査ブースへ。

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私が行った時は一人しか前におらず、すぐに呼ばれました。
中に入ると、ガラス越しに検査官が待ち構えていました。
斜め上を見るように指示され、鼻腔の奥に一発。次に口腔内の喉の奥に一発。
とてもなれた方なのか、鼻腔の奥の奥まで突っ込まれましたが、
全然痛くはありませんでした。
検査が終わって、待っていてくれたタクシーに乗り込みます。
運転手さんが何やらスマホをいじっています。
聞いてみると、保健局に検査が終わったことを報告しているそうです。

オフィステルに到着。
時間は16時30分でした。めっちゃ早い!
ソウルで待っていた母や兄は、
もしかしたら部屋に到着するのは次の日になるのではないかと
心配していたので、たった3時間でオフィステルに着いて驚きました。
オフィステルに到着して料金を払うと、運転手さんはまたスマホで報告です。
これで無事部屋に到着できました。

部屋についたのが土曜日でした。ここから2週間自宅待機です。
月曜日に担当者から電話がきました。
PCR検査が陰性なのはわかりました。ネガティブって言ってましたから。
韓国語がわからないので適用に、はいはい言っていると、
数時間後に消毒液とゴミ袋と自己隔離通知書等を持ってやってきました。

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自己隔離通知書には隔離の種類・隔離期間・隔離の場所と
違反した場合の説明が記載されています。

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シールの体温計が入っていました。
自宅待機の2週間は、毎日午前11時と午後の4時に体温をアプリに入力します。
シールは体温によって色が変わります。
所定の場所にシールを貼ります。
2週間シャワーを浴びてもシールは全然はがれませんでした。
アプリには、色が変わらなかったので36.5度と入力していました。

私はスマホではなくタブレットにアプリをインストールしていました。
3時間ぐらいベッドの上に放置していたら、
急に音がなり問題ないかアプリが聞いてきます。
wifi環境が良くなかったので、何回か担当者から電話がかかってきて、
外に出ていないか確認されました。 
外に出ていなければ怖がることもありません。

一度間違ってアプリ自体をアンインストールしてしまい、
1日だけ体温チェックの送信ができませんでした。
韓国語ができる人に代わりに担当者に電話してもらい、
事情を説明して、再インストールして大丈夫でした。

解除日の前日に電話で、
記載時間以降は外に出ても大丈夫と連絡がありました。
コロナ感染用のゴミ袋をわたされていたのですが、
そのゴミ袋は待機中に感染が確認された場合のものなので、
ゴミを出すときにはその袋を使わないようにとの注意を受けました。

住居編

無事2週間の自宅待機から解放されました。
さぁ、次はアパート探しです。
オフィステルは値段も高く狭いので、
アパートを見つけなければなりません。

韓国と日本は賃貸事情違い、
オーナー次第では部屋を借りても大変だと聞いていたので
賃貸のサイトで検索して仲介会社に連絡をとり慎重に選びました。

ソウルの賃貸のサイト
다방

ソウルは家賃が高いので、ソウル市周辺の郊外でまずは検索。
知り合いの在韓日本人や韓国人から色々と情報取集。
ソウルからあまり離れておらず、
市場や買い物に便利なところで家賃もそこそこの場所。
ということで、仁川市内のソウル市よりで検索。

何軒かピックアップして、仲介会社に連絡し、現地に行きました。
母が足が悪いのでタクシーがすぐに捕まえられる場所で、
駅にも近くてマートや在来市場もあり、冷蔵庫と洗濯機がついていれば尚良し。

10件ぐらい回って比較的条件が揃っているところが見つかりました。

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駅から 徒歩8分、3LDK 冷蔵庫・洗濯機・クーラーつき(リビング)
ウォルセ 家賃 月80万ウォン、管理費 月8万ウォン TV・WIFI回線込み
入居時に1年分先払い、6ヶ月入居後1年未満で待機する場合、差額を返金。
入居時に50万ウォンの保証金、退去時に未払いがなければ全額返金。

大家が強い韓国では、
通常の賃貸アパートでは上記のような契約内容はまずありません。
契約期間前に退去する場合、賃借人が次の人を見つけなければ、
契約期間満了までの家賃を払わなければなりません。
契約更新の際も、日本のようにそのままの条件で
自動更新といかない場合があるので注意が必要です。

今回借りることができたアパートは、
「民間賃貸住宅に関する特別法」に基づいて賃貸事業者が登録した
民間賃貸住宅ということで、賃貸人に有利な賃貸アパートでした。
知り合いの韓国人に話すと、とても良かったと言われました。
この特例法に基づく住宅は、
契約後2週間以内に住民票の写しを大家に提出します。
母が先に東大門区で住民登録をしていたので、
転居の手続きを済ませてから住民票の写しを提出しました。
特例法に基づかない通常のアパートの場合は、
契約してから住民登録すればいいと思いますので、
部屋を探すときに、仲介会社に在日韓国人でまだ住民登録していないと
一言言っておいて方がいいでしょう。

日本との大きな違いを1つお知らせいたします。
今回の契約は母の名義でした。母は満82歳です。
日本なら、母の名義ではとても賃貸アパートを借りることはできません。
韓国では、お金を払ってくれるなら別に高齢であっても構わないのです。
もちろん、保証人なんて要求されませんでした。
韓国ならではなんでしょうね。

さぁ、7月からこの新居に入居しました。
冷蔵庫と洗濯機はありますが、その他の家具は買い揃えなければなりません。
ベッド・椅子・カーテン・収納家具等々、、、
私は雑魚寝でもなんでもできますが、
母は腰と足が悪いのでベッドがなければなりません。
さらに頚椎の手術の後遺症があるので、電動ベットが必要でした。
韓国では、介護用品がまだまだ充実していないので、
普通の電動ベットで対応しました。
なるべくお金をかけたくなかったので、
マートで自分で買ってカートで何回も運んだり、
家具等は、現地ではネットで注文するのが主流ですので、
知り合いに頼んでネット注文して揃えました。
この時点では、韓国発行のクレジットカードがなかったので
ネットで買い物する場合、知人に頼むしかやり方がありませんでした。
今では、ネットでの買い物もできるようになりましたので、
やり方は後述いたします。

ある程度、生活できる環境になりました。
次の関門は住民登録です。
母はすでに東大門区で先に住民登録をしていたので、
母の転居届けと私の住民登録を一緒に申請に行きました。
私も母も韓国語ができないので、役所の手続きは通訳をつけました。

住民登録編

まずは、住民登録をする管轄の住民センターに行きました。

母の転居届は滞りなく終了。
次は私の住民登録です。

必要なものは以下の通り。
1.PRパスポート(海外永住権者区分)
2.カラー写真 4cm×3cm(住民登録用)または4.5cm×3.5cm(パスポート用)
  2枚(眉毛・耳が見えるように撮影)
3.韓国本籍地住所および戸主の韓国氏名
  (書類は別途必要なく、口頭で係員に伝達)

申請の流れは以下の通り。
住民登録申告書作成(韓国語)
     ↓
発給申請書作成(韓国語)
     ↓
指紋押捺(両手)

この住民センターでは、在日韓国人の住民登録を理解している人が
いなかったので、少し時間がかかりました。
というか、当日にはできませんでした。
係りの人が色々と調べてくれた結果、
在外国民が住民登録をする場合、
「永久国民」か「在外国民」かどちらかで登録することになるので、
どちらにするか選ぶ必要があります。
永久国民になる覚悟は出来ていませんでしたので、
在外国民のまま登録することに。
その場合は、良才駅にある外交部パスポートセンターに行き、
住民センターでもらった申請書を提出し、
書類を取りに行かなければなりませんでした。
書類は後日届けることにし、先に申請書等を作成しました。
係りの人が丁寧につきっきりで対応してくれました。
指紋押捺は両手のすべての指の指紋を取りました。
2枚に押捺します。
1枚は警察に提出し犯罪履歴等を調べ保管するもの、
もう1枚は住民センターの保管用です。

在外外国人の住民登録後の注意事項として、
住民登録後、1か月以上海外に渡航すると住民登録の効力が失われます。
国民健康保険は、入国後6ヶ月後に資格が得られ健康保険証が郵送されます。

後日、外交部パスポートセンターで受け取った書類を提出しました。
これで申請は終わりました。
住民登録番号は即時発給されますが、
住民登録カードは警察で犯罪履歴を調べて問題がなければ発行されます。
それまでは臨時の住民登録証を発行してくれました。
警察から住民センターに連絡が入れば、
こちらにも連絡をくれ住民登録カードの受け渡しの日を教えてくれます。

国民健康保険は入国から6ヶ月過ぎないと発行してくれません。
6ヶ月後に国民健康保険証が自宅に郵送されます。
別途国民健康保険の申請をする必要はありません。
母(82歳・無職)の国民健康保険の請求がきました。
基本保険料  :111,640ウォン
長期療養保険料 :11,440ウォン
合計で 123,080でした。 

これで晴れて住民となりました。
住民登録番号が発行されたので、
次は銀行の口座開設や携帯電話の手続きに入ります。

銀行口座開設編

韓国で生活する上で
・買い物は実店舗でもインターネットでもカード決済が便利
・携帯電話番号があれば、本人確認や各種手続きが簡単
この2点を押さえておかないと非常に不便です。

韓国は日本よりカード社会で、
ネットでの買物や宅配の決済には必ずと言っていいほど
カード決済が必要となります。
日本のような代引きのシステムはあまり使えませんので、
現金主義の方には少し不便さを感じるかもしれません。
また韓国発行のクレジットカード(又はデビットカード)でなければ、
受け付けない会社がほとんどですので、
韓国の銀行で口座開設する必要があります。
日本よりもデビットカードが普及していますので、
どこでも、実店舗でも、ネットのモールでも、市場(店によって)でも、
どの銀行のデビットカードでも、クレジットカードのように使えます。
韓国ではデビットカードの事をチェックカードと言います。
キャッシュカードにチェックカード機能が付いているものです。
チェックカードの有無で韓国での生活の利便性はかなり変わってきます。
クレジットカードは韓国生活に慣れてきたら作ればいいでしょう。

韓国の4大都市銀行といえば、
KB銀行・新韓銀行・ハナ銀行・ウリ銀行があります。
この4つの銀行ならどこでもお好きなところを選んでください。
日本のSBJ銀行は、新韓銀行を中核とする「新韓金融グループ」の
日本現地法人ですので、SBJ銀行から新韓銀行に送金される場合は、
手数料が若干お安くなるメリットがあります。

最近、韓国では韓国人でも簡単に銀行口座は作れません。
日本ならいくつかの銀行の口座を持つことは普通ですが、
韓国ではマネーロンダリング防止の観点から、
口座開設に何らかの条件があるので、
窓口でどう言った条件があるのかご確認ください。

私が選んだのは、KB銀行。
家から一番近い4大銀行というだけの理由です。

口座開設に必要なものは、住民カードと携帯電話番号。
携帯電話は口座開設時に必要ですが、
プリペイド携帯電話で開設可能です。
通常の携帯電話番号を取得した後で変更すればいいだけです。

窓口で新規口座開設を申し込むと、早速条件を言われました。
・給料振込みの為
・公共料金引き落としの為(2件以上)
この2点のうちのいずれかでないと、
通常は口座は作れないとの説明でした。
給料の振込はないのでアウト。
公共料金引き落としは、転居したばかりで、
「まだ請求書すら来ていないから今はまだ無理です」と説明すると、
窓口のお姉さんが、住宅費用積立口座付きの普通口座なら
作ることができると提案してきました。
毎月2万ウォンずつ積立と、
1日のチェックカードの限度額が30万ウォンというのが条件で、
口座解約の際は積み立てたお金も全額返済するというものでした。
住宅を買う予定なぞありませんが、
月2万ウォンなら無理ない範囲なので、この条件でお願いしました。
口座開設の申し込みは、その場で電子解約します。
窓口のお姉さんがテキパキと進めてくれます。
暗証番号の設定やタブレット画面へのサインなどをしていきます。
チェックカード対応キャッシュもその場で作ってますので、
すぐに使うことができます。
30分以内で手続きを終えることができました。

携帯電話開設編

韓国の携帯電話通信会社には、
「SKテレコム」「KT」「LGテレコム」の3社があります。
携帯電話事情に詳しくない私は、
駅前にある一番近い「LGテレコム」を選びました。

どこのキャリアを選んでも、
韓国内で圏外という表示を見ることほとんどありませんので、
お好きなキャリアを選んでください。

開設に必要なものは、住民カードとチェックカード。
最新で値引きが多い端末を2年契約で購入しました。
プランは電話かけ放題・データ使い放題、
端末の月賦料金を合わせて、月7万ウォンです。
韓国は至るところにフリーWIFIがあり、
最新機種はフリーWIFIに勝手に繋げてくれますし、
家でWIFIに繋げれば、データ使い放題でなく
データ制限して料金を下げるという手もあるのかなと思います。

銀行口座も開設し携帯電話も手に入れたので、
これでインターネットで買い物や出前ができる準備が整いました。

生活編

韓国語

私は仁川市に住んでいます。今は家で韓国語を独学で勉強しています。
韓国で韓国語を学ぶなら、語学堂と語学学校が一般的です。

語学堂とは、
大学付属の韓国語学校で大学の敷地内にあります。(無い場合もある)
基本的には月曜日から金曜日まで、毎日4時間ほど韓国語の勉強をします。
語学学校とは、
民間の韓国語学校で、塾のような所です。
授業のコースが色々あり、コースによって授業時間や授業料が変わります。

私は、現地で独学で体当たりで韓国語習得を目指していますし、
今はYOUTUBEでいろんな方が韓国語講座を配信されているので、
韓国語の本なども見ながら、毎日勉強に勤しんでいます。
ですが、やはり発音や学習以外の文法や言い回しも気になります。
これは独学では、何ともし難い欠点です。

韓国ソウルには、
外国住民の為の生活相談・専門相談・出入国関連相談・保険相談・医療相談等の
支援を行う、ソウルグローバルセンターがあります。
ソウルグローバルセンターでは、
外国人住民がソウルでの生活を早期定着できるよう支援すべく、
レベル別の韓国語教育を提供しています。
TOPIK受験対策コースと一般コースがあり、
受講料は無料、教材費のみの負担です。
一般コースは8クラスあり、
1A・1B・2A・2B・3A・3B・4A・4Bの順で難しくなります。
クラスはレベルテスト受けるので自分で決めることはできません。
通常はソウルグローバルセンターで受講しますが、
今はコロナ対策でZOOMでのオンライン授業になっています。
私は今、一番初級の1Aで受講しています。
授業の進行は英語ですが、だいたい理解はできます。

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ソウルグローバルセンターホームページから申請
https://global.seoul.go.kr

オンラインレベルテスト

電話レベルテスト

ソウルグローバルセン ターのホームページでお知らせ

交通手段

韓国の交通費は日本と比べると随分と安いです。
日本のSUICAやICOCAなどのようなICカードの「T-money」というものがあり、これを使えば地下鉄やバスの料金だけではなく、タクシーでも使えます。
地下鉄の駅だけではなく、コンビニでも買えます。
チャージも、駅だけではなくコンビニでも出来ます。
韓国全土で通用するので、
日本のように地方別や交通会社別にカードの何枚も持たなくてもいいので、
非常に便利です。

ソウルの地下鉄はとてもわかりやすいので、
T-moneyカードさえ持っていれば、
コネスト 韓国地図アプリをインストールして地下鉄に乗るのは簡単です。

韓国は地下鉄だけではなく、バスの路線がとても充実しています。
ソウル市民の足と言える市内バスや市外バス。
韓国人でなければ乗りこなすことは非常に難しいですが、
NAVER MAPアプリ とT-moneyカードさえあれば、
バスを韓国人と同じく乗りこなすことができます。
MAPアプリは日本語対応しているので、
アプリ内で言語変更すればすぐに使えます。

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地図も日本語で表記してくれるのでグーグルマップより断然使いやすいです。

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ソウル駅からホンデ駅までの経路検索です。
電車やバスの交通手段の一覧から選べます。
スクロールすると、きちんと地図上でバス停も確認できます。
後何分でバス停に到着するとの表示までしてくれます。

韓国のバスは路線が多く運転も早いので、
バス停で日本のようにきちんと止まってくれません。
バス停ではバスの番号を確認したら、バスに近寄って下さい。
そうしないと、乗り損ねることがあります。

自宅や会社も登録してくことができます。
レストランや行きたい所のハングル表記がわかれば、
店名や住所をハングルで検索すれば経路検索もしてくれます。
案内は日本語でしてくれるので、本当に使い勝手がいい地図アプリです。

韓国でタクシーをよく使います。
タクシー料金が日本より断然安いからです。
ソウルの初乗り料金は3,800ウォン。 
ソウル駅からホンデ入口駅まで約5km、
タクシー料金は1万ウォン程度です。
ナビもほとんどのタクシーがつけているので、
行き先の住所をハングルで教えると、大抵は行ってくれます。

近場でタクシーを乗るなら普通に手をあげて乗車すればいいですが、
韓国のタクシーは日本と違って平気で乗車拒否をするので、
行き先を先に聞いて、方向が違う場合や郊外の場合は平気で断ってきます。
仁川市からソウル市内はほとんど断られます。
これはとても困ります。韓国人でもタクシーを捕まえるのに一苦労しています。

ですのでほとんどの韓国人はカカオタクシーのアプリを入れています。
カカオタクシーも日本語対応できるので、これを使わない手はないです。
カカオタクシーで手配すると断ることは出来ないからです。

カカオタクシーアプリ

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チェックカードを登録しておくとキャッシュレスでタクシー利用できます。
カード登録すると現金払いができなくなります。
ただしカード登録していないと、
ブラックタクシー(ハイヤー)は呼ぶことは出来ません。

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ネットショッピング

引っ越し当初はネットで買い物ができなかったので、
韓国の友達に頼んだりして、最低限の家具などを調達していました。
住民番号とチェックカードがあれば、自分で注文できます。

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オススメのネットモールは『쿠팡/coupang』(クーパン)
韓国で生活する時にこの通販サイト知ってたらとりあえずなんでも買えます。
クーパンの一番の売りは、ロケット配送。
全ての商品がロケット配送ではないので、注文時に確認が必要ですが、
生活に必要なものは大体このサイトで揃いますし、
チェックカードを登録すれば使い勝手もいいのでオススメです。
他のサイトは決済機能の手続きがややこしくて断念しました。

韓国の宅配は、コロナの影響で玄関前の置配が主流です。
元々置配サービスも定着していましたが、
コロナで非対面が推奨され今ではほとんどが置配の対応です。
家具などの大きなものは、
組み立てや設置などが必要な場合があるので置配ができない場合がありますが、
どうしても在宅していないときは、
組み立ては自分でするので置配してもらうこともあります。

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配達当日には必ずSNSで何時頃に配達するか連絡があり、
配達が終われば、SNS等で置配した写メを送ってくれます。

日本では、置きっ放しにしていたら盗まれないか心配ですよね。
現在の韓国では、フードコートやカフェの場所取りで、
財布を置いて良いくらい治安が良いんです。
なぜかというと、CCTV=防犯カメラの設置がとにかく凄い数なんです。
主要道路・路地裏・公園・駅・学校・電車やバスの車内、
ほとんどの店舗内部外部・マンション等々(共用部分)、
あらゆる場所にCCTVが身を光らせています。

置配で盗まれても、警察に届けるとカメラのおかげで、
犯人の家まで追跡できるそうです。

プライバシー侵害の危険もありますが、
悪用されると問題ですが、犯罪捜査に多いに役立つ等、
国民の安心安全にとても貢献しています。

出前

韓国といえば、出前文化が凄い発達しています。
どんな田舎でも、家じゃなくても公園や川縁でも出前してくれます。
出前してくれる食べ物の種類も多く、
チキン・ピザ・韓国式中華(ジャジャンミョン等)・ポッサム等の
定番メニューだけではなく、
カフェのコヒーやドーナツ・ケーキ・パッピンなどのスイーツから、
冷麺・カルククス・プデチゲ・お寿司・トンカツ、なんと刺身まで、
本当に選ぶのに迷ってしまいます。

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オススメは、先ほど紹介したクーパンの出前版「クーパンイーツ」
注文してからお店を出発して現在の配達位置も全部アプリでわかりますし、
「もうすぐ到着します」ってメッセージも届きます。
もちろん、玄関前に配達完了すれば配達完了のメッセージも届きます。

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クーパンのアプリとクーパンイーツのアプリは連動しているので、
住所やカード情報などもどちらかに入力すればオッケーです。
クーパンイーツの残念なところは地方都市ではまだ使えないのが現状です。
今後拡大対応してくと思うので、地方に住まわれる方は少しお待ちください。


以上、6月から韓国に入国して3ヶ月間で、
韓国生活に最低限必要なことができるようになり、
かなり快適に過ごすことができています。
勿論、韓国語が上達すればもっと快適に暮らせるのでしょうが、
ほとんど韓国語が話せない・読めない・書けないという三重苦の私でも、
人の助けとネットと知恵を使ってここまで快適に暮らせるようになりました。
電子書籍は日本でなくても読むことができます。
アマゾンで注文すれば、日本の本も海外発送してくれます。
日本にいる友達とも、LINE通話やZOOMでオンライン飲み会もできます。


明日から10月に突入します。
世界ではコロナ感染が猛威を振るい、
冬にかけて各国が厳重に対応する中、
日本政府のコロナ対策は類をみない程のお粗末さです。
さらに経済不況で大手企業でもリストラの嵐が吹き荒れる傾向が見られます。

日本で生まれ日本で育った在日韓国人の私は、
コロナが世界中に猛威を振るうまで、
日本を離れて韓国で生活する事になるとは夢にも思っていませんでした。
韓国語も話せない在日3世では、生活は到底無理だと考えていたからです。
でも今はインターネットがあります。
コロナ対策でリモートワークも拡大しています。
翻訳等のアプリも5年前に比べれば格段に進化しています。

沈みゆく日本で生きていけるのだろうか。
どうせこれからも苦労するなら、
少しでも未来が見える韓国に賭けてみよう。
私を韓国移住に駆り立てた理由はこれです。

今現在、日本から韓国へビザなしで住めるのは在日韓国人だけです。
この特権を利用しない手はないと考えました。

今後の日本の状況によっては、同じ在日韓国人の方の中で、
韓国移住を考える方がいるのではないかと思いこの記事を書きました。
少しでも参考になれば幸いです。

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