ずっとレトロな扇風機

扇風機を先日ようやく片づけた。涼しくなってからずいぶん日が経つ。さすがにそろそろ片付けないとまずいだろう。入れ替わりにストーブを引っ張り出す。まだ使うまでにはだいぶかかりそうだけど。

扇風機を分解しながらしみじみ思った。自分が子どものころ見ていた扇風機と基本的なデザインがほとんど変わっていない。なんという名前か知らないが、首振りをさせたり止めたりする頭の上、いや首の後ろにあるボタンも、昔からまったく変わっていない。使い方もそのままだ。

デザインは変わっていないといってもマイナーチェンジは確かにある。どんな効果があるのかよくわからないイオン風なんて子どものころは吹いていなかった。自然の風を模擬しているとかいうリズム風もなかった。でもやはりマイナーチェンジ止まりだ。

首振りの角度もだいたいどの機種も同じようだ。首振り角度を二段階変えれます、というのも見たことがあるが、なぜか主流にはなっていない。

もっと大胆に変えることはできないものか。不思議だ。360度回転できるようにすれば、部屋の真ん中にでんと置いてすべての人に風を送ることができる。立ち仕事の人には左右ではなく上下に首振りしてやってほしい。せめて首振りの速度は変えれないものか。誰が決めたのか知らないが、数十年間ずっと同じ速度で動いているように見える。暑いときに限って、なかなか自分のほうに風がやって来ない。

いずれもしっかり探してみれば、すでにどこかで売られているのかもしれないが。まあ、素人が思いつくぐらいだから、プロの設計者やマーケティング担当者ならとっくの昔に考え抜いているのだろう。それでも市場に出回らないのには、きっとそれなりの理由があるはずだ。

一度専門家からじっくり話を聞いてみたい。

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