理屈は分かるけど、どうも腑に落ちない(その2)

生まれてからずっと関西圏に住んでいる。中学生の頃、大阪に新しい空港ができるという話が具体的になってきたと記憶している。

その理由は、幼いながらも理解していたと思う。大阪空港は市街地のど真ん中にあって、万が一の事故があったら大惨事になるし、騒音問題もなかなか解決できない。ということだったはずだ。

だから、新しく海上に空港を作るということになった時、多くの人はそれなりに納得していたように思う。もちろん、巨額な費用が掛かることも想像もできたはずだけど、当時納税者でもなかったので、正直言ってその点はピンとこなかった。

その当時の理解では、街中から海上に飛行場を "移す" ということだった。でもそうはならなかった。それどころか、隣の県の沖合に、さらに新しい飛行場がいつのまにかできている。

もちろん、利便性という意味では近場にある飛行場の選択肢が増えたのはありがたい。だから、いまさらいちばん古い街中の飛行場はなくせと主張するつもりはない。実際、古い飛行場をなくしてその跡地利用を活用しようということが議論になりかけたことも知っている。でも、あっという間にその議論も収束してしまった。

何となく釈然としない。あの頃の自分の理解の仕方が間違っていたのか。

自分の勝手な思い込みだったのか。どうも未だにすっきりしない。

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