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治療忘備録-50代後半での白内障手術

アトピー性皮膚炎の持病がある方には一度は耳にしている合併症に白内障があります。
自分も50才代前半から白内障の症状に気が付き始めました。
アトピー性皮膚炎もどちらかといえば重症の分類なのですが、よく50代まで気にならなかったと思います。
かかりつけの眼科医から白内障手術を勧められていましたが、ずっと避けてきました。
覚悟を決めて受けた白内障手術から5年経ち、そんな自分が白内障手術を受けた時のことを記録しておこうと思い書いてみました。
※私は医療従事者ではありません、あくまで個人の感想です。


手術を決意した理由

眼科はアレルギー性結膜炎の症状が強く通年で通院していました。
手術を受けるのを避けていた一番の理由は、アトピー性皮膚炎の方はわかると思いますが、痒いと寝ている間にも顔や眼の周りをかきむしります。時には血が出るくらい。
術後、このかきむしったり、眼の周りを叩いたりして眼内レンズが脱落するのではないかという恐怖がありました。
この点について、自分が納得できる説明をしてくれる医師に会うことが無く先延ばしにしていました。結局そうなったら大学病院で手術と説明を受けました。
さらに麻酔薬にアレルギーがあることや仕事が休めない事や費用の問題や、副作用のことやいろいろあって先送りにしていました。

仕事場へは車通勤で毎日往復約70km走り、日中も社用車の運転が多くあり、時々、高所作業もあったりでした。
夜間の運転時に、LEDヘッドライトが増えてくると、対向車のライトやバックミラーの光で眼が刺されたような鋭い痛みを感じるようになりました。
これはかなりの苦痛でした。
アトピー性皮膚炎の症状も少し落ち着いた時期という事や、仕事も会社と相談し少し時間的な余裕ができ休めそうなのと、運転免許の更新時期を考えて影響が少なそうなので、手術を受けることを決意しました。

以前、病院に聞いた時には白内障手術は2~3か月待ちという事でしたが、たまたま手術予定に空きがあり1か月半待ちで手術日が決まりました。

手術日までの準備

術後、車の運転は数日できないので、会社の休みを調整し、体調を整えたり、内科、皮膚科のかかりつけの先生と相談したり、白内障手術の術前検査をいろいろ受けました。
自分の場合、レンズは単焦点、遠距離位に合う度数で設定してもらいました。今回手術しない方の眼に合わせたような感じです。
当時は、まだ高度先進医療の保険で多焦点レンズが使えたのですが、あえて単焦点にしました。

最大の理由は、多焦点だと万一、眼内レンズがずれた時に見えにくさが出ることを考えてです。
術後、寝ている間に無意識に顔や眼の周りをかいて万が一、眼内レンズが少し動いても影響が少ないと勝手に考えて、単焦点の眼内レンズを選択しました。結局、素人考えでした。
眼内レンズの素材については眼科の先生と相談し、アレルギーの原因になりにくいものを選んでいただきました。

手術当日

手術は午後から。
術後は風呂も洗髪も数日できないので、午前中のうちにシャワーと洗髪をしました。
病院までは徒歩でも行ける場所だったので、少し時間をかけて景色をみながら気持ちを落ち着かせながらゆっくり行きました。
もしかしたらこの景色はもう見れないかも、なんて思っていました。

病院へ着くとすぐに手術着に着替えて、手術の注意や、術後の注意を受け、麻酔の点眼をして待機室で待ちました。
白内障の部分を染める点眼薬を使用したので手術する方の眼はほとんど見えません。
待機室はもしかして自分が一番年下?だったと思います。

手術開始

医療関係の学校にいたことがあるので他人の白内障手術は見たことありますが、自分のは・・・そんな気分で人生2度目の手術台へ上りました。
明るさはわかるので、いろいろなモノが動いているのが分かります。
動かしている意識はないのですが、執刀医から「眼、動かさないで」と注意されてしまいました。
ここから少し緊張が・・・
メスが入ってから約3分、手術は終了しました。
カップラーメンができるより早い・・・

帰宅

日帰り手術なので帰宅です。
さすがに帰りは迎えに来てもらい車で帰宅しました。
痛いわけでも苦しいわけでもないのですが、緊張しすぎたせいか早々に就寝しました。

大変なのはここから

翌日から術後の通院が始まりました。
数日で、防護メガネのような眼鏡で済むようになりました。
アトピー性皮膚炎を悪化させないように、この数日間は皮膚のケアの方が大変でした。
1週間後には車の運転もOKで職場復帰しました。
驚くことに高所作業も同時に許可が出たんですが、見え方の微妙な感じは残り、高所作業はしばらく休み、車の運転は最小限にしました。

眼鏡の調整

もともと乱視で眼鏡をかけていたので、車の運転用に眼鏡を新調しました。
これが時間がかかりました。見え方がなじむのに時間がかかったためです。
術後、2週間後くらいに眼鏡屋さんでいろいろな使う場面を相談し、半年以内なら保証でレンズを変えることができる制度を利用して作ることになり、現状で使える眼鏡を作成しました。

眼科で処方箋をいただかなかったのは、微調整だけに通院が大変なのと、使用するレンズの特性をよくわかっているのが眼鏡店だった為です。
眼鏡店では処方箋の内容通りに眼鏡を作成しなくてはいけないので、微調整ができないのも理由の一つでした。自分はもともと、見え方が体調によって日々変わることがあるのです。
これで車の運転はあまりストレスなく可能になりました。
結局、半年待つことなく合わなくなり、眼鏡のレンズは作り直ししました。

最終的に眼鏡は3種類を使い分けています。
手術していない方の眼の老眼が進んでしまったので微妙に見え方を分けて、パソコン用、運転用、室内イベント・講演会用を使い分けています。

運転免許をお持ちの方は更新時期が白内障手術直後にならないようにするのも重要です。

手術して変わったこと

1番目:対向車やバックミラーのヘッドライトで目が痛くなることが減りました。
2番目:会社でコピー用紙が白いことに驚きました。手術していない眼で見ると少し黄ばんだような色ですが、手術した眼内レンズの入る眼で見ると真っ白でした。
3番目:手術前にも説明を受けましたが、眼内レンズのふちが見えることがあります。「フレア」というそうですが様々なライトや街灯などを見ると半円の筋が見えます。イメージとしては色のないモノトーンの虹が出ているような感じです。自分はあまり気になりません。

手術して5年経ちましたが、一番心配した眼内レンズがずれてしまうようなことは起きていません。

まとめ

レンズの寿命もありますが、見にくいなら50代でも白内障手術はしてしまった方が楽になります。
術前の説明は、納得するまで聞くことが大切です。
医療系出身なので教科書的な悪いことばかり気になってしまいました。
自分の場合は、しっかり説明をしてくれる医師が登場するまで、時間がかかりました。執刀医でもある院長先生はお忙しくて、手術前の診察までステップが進まないとお話しが聞けなかったんです。

生命保険や医療保険の適用範囲は手術を決める前に保険会社へ確認することをお勧めします。これ結構重要ですよ。保険金を受け取る為の書類も各種あるので事前に確認することをお勧めします。
自分の時は病院でこの書類を書いていただくのに文書料がかかりました。
加入している保険の種類によっていろいろ変わるそうです。

白内障手術を受けるには50代後半は早い方でしたが、もう片方の眼の手術はそんなに強い症状がないのでもう少し先になりそうです。
自分の白内障手術した病院では、手術中の動画を実費でいただくことができました。ビデオ見て、手術の様子を見てカップラーメン作るより早いと驚きました。

手術を決めるまで長く悩みましたが、今思えばこのタイミングがベストだったと感じています。
※私は医療従事者ではありません、あくまで個人の感想です。

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#1人の100歩より100人の1歩


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