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梅谷心愛(うめたにこころ) 7月5日、「磐越西線ひとり」(作詞:石原信一/作曲:弦 哲也、編曲:猪股義周)で待望のデビュー!!

美空ひばりさんのようにジャンルを限定せずに歌える歌手になりたい

音源が届いた時は心臓が止まるかと思いました

――新曲の発売情報の中に梅谷さんの名前を見つけて見覚えがあるなと思っていたら、2019年に観た市川由紀乃さんの新歌舞伎座公演に出演されていたことがわかって「あのコだったか! こんなに大きくなったんだ」と驚きました。
梅谷 大きくなってしまいました(笑)。
――歌が好きになったきっかけは、ひいおばあちゃん?
梅谷 そうです。美空ひばりさんをはじめとした昭和歌謡が大好きな人で、私はそのひいおばあちゃんに3歳の頃からカラオケに連れて行ってもらってました。
――演歌系でデビューする若手の方は、大概演歌の好きなご家族やご親戚に影響を受けていて、梅谷さんもその一人ですが、昭和が終わって35年以上が過ぎたところで15歳という若さの新人が登場したものですから「これは面白い!」と思っています。
梅谷 ありがとうございます(笑)。
――取材の前にYouTubeでいくつか動画を拝見しましたが、昭和歌謡を多く歌われている中にも新鮮な感覚が窺えて新時代の歌手が現れたなと感じました。
梅谷 めちゃくちゃ嬉しいです。
――以前から演歌系では、ひばりさんに憧れて歌手になった人が多くいらっしゃいましたが、ひばりさんのようになりたいという割にほとんどの方が演歌ばかり歌っていて何か違うんじゃないかと感じることがよくありました。それが梅谷さんは驚くほど幅広いレパートリーを備えていて、同じステージでひばりさんの曲とAdoさんの曲を当たり前のように歌っているのには驚きました。
梅谷 ひばりさんは様々な曲を、ご自分の色を着けて歌っていらっしゃいました。私はそういう曲ごとの世界観で歌い分けていらっしゃるところにも惹かれたので、私もいろいろな歌を、その作品の魅力を引き出しながら表現できるように挑戦していきたいと思っています。
――歌の才能はどなたかから譲り受けられたものでしょうか?
梅谷 ひいおばあちゃんは歌が好きでしたけど、そこまで上手ではなかったし、両親も上手い!っていう感じではありません。なんか突然現れた、みたいな…。あ、でも、こんな風に話すと自分は上手いって言ってるみたいで、言葉って難しいですね(笑)。
――いや、上手いって自信を持っていいと思いますけど。才能がなかったらプロ歌手としてデビューすることなんてできないんですから。
梅谷 うわぁ、ありがとうございます。なんか元気が出ます。でも、私、歌以外は何もできなくて。能力の全てが歌に集中してしまってるんだと思います。
――そんなことはないでしょうけれど、それに近いようなことがあるとしたら、まさに歌手になるべくして生まれた人なんですね。
梅谷 心強い言葉をありがとうございます。自信が持てます。
――自信を持ってください。弦 哲也さんの作曲、石原信一さんの作詞でデビューできるなんて大変なことなんですから。
梅谷 まさかデビュー曲を弦 哲也先生、石原信一先生に書いていただけるなんて思っていませんでしたので、音源が届いた時は心臓が止まるかと思いました。
――危なかったですね(笑)。
梅谷 危なかったですー。無事にレコーディングできてよかったです(笑)。

やっていけそうですね、私(笑)

――デビュー曲の「磐越西線ひとり」「あこがれ橋」共に新鮮に感じられるものがあって、歌い手の魅力が作詞家・作曲家の感性を大いに刺激したに違いないと思いました。
梅谷 嬉しいです。
――「磐越西線ひとり」は「津軽海峡・冬景色」や「越冬つばめ」の系統で、歌唱表現は“コテコテの演歌”という感じではありません。コブシを多用するわけでもなく唸りもしないが日本人の感性に訴える豊かな情緒を感じさせます。
梅谷 すごい! 自信になることを言っていただけて、やっていけそうですね、私(笑)。
――大いにやってください(笑)。ところで元々コブシはあまり回さない方なんですか?
梅谷 作品によっては回しますし、唸りを入れることもあるんですけど、ずっといろいろなジャンルの歌を聴いていいなと感じた歌い方やテクニックを取り入れながら独学で練習してきたので、私の歌には様々な要素が混ざっていて、完全な演歌寄りではないんだと思います。
――今の時代、マニアを掴むには“演歌”のレッテルは有効ですが、幅広い対象に向けて歌うなら“流行歌”や“歌謡曲”の方が受け入れられやすいし、梅谷さんならJ-POPの枠内で活動していってもいいように感じます。梅谷さんは何でもこなせる器用さや柔軟性を持っているように思いますし。
梅谷 うわぁー、ありがとうございます。なんだか今日はたくさん褒めていただけて、自信とか元気とかがどんどん湧いてます(笑)。
――もちろんお世辞を並べているわけではなくて梅谷さんが面白そうなので、興味が湧くのと同時に期待が高まっているということなんです。恐らく多くの方が演歌・歌謡曲を聴きに集まった会場でAdoさんの曲を歌っても場の空気が壊れていませんでした。演歌系では客席が退いてしまうリスクを考えて他のジャンルの曲を歌う時は比較的無難なところに落ち着きがちですが、梅谷さんはそうではないのも面白い。
梅谷 J-POPの曲は、こういう歌も練習していますっていう成果をお見せするつもりでなるべくセットリストに入れるようにしているんですけど、ただお客さまが退いてしまわないような曲調のものを選ぶことはいつも意識しています。
――セットリストの組み方やビジュアルイメージの作り方などにも新しさが感じられて、これはどなたがプロデュースされているんだろうと気になりました。
梅谷 事務所のスタッフの皆さんと話し合いをしながらっていう感じです。ほぼマネージャーさんと二人でっていうことが多いですけど。
――マネージャーさんもお若いですよね?
梅谷 そうなんですよ。
――若い二人だから冒険を恐れることなく活動できているのかも知れませんね。もともと流行歌であって古いものではなかったはずの“演歌”が古臭いなんて言われるようになってしまった理由の一つには業界が守りの姿勢に入ってしまったことがあると思います。梅谷さんはぜひ攻めていただきたい。
梅谷 頑張ります!

お世話になってきた皆さんにどうすれば恩返しができるのか

――カップリングの「あこがれ橋」の方では見事なまでのアイドル性が窺えます。新人でありながらメイン曲とカップリング曲でここまで表情を変えられるのは大したものだと思います。ところで先ほどご自分の歌い方は演歌寄りではないとおっしゃいましたが、梅谷さんは演歌歌手なんでしょうか?
梅谷 レコード会社や事務所の方とデビューしてからの方向性を考える時に、演歌歌手というイメージにとらわれすぎないようにしたいねと話をさせていただいていました。ひばりさんは演歌歌手ではなく流行歌手だったと思っているので、私もひばりさんのようにジャンルを限定せずに演歌も歌謡曲もジャズもポップスも歌える歌手になりたいです。
――いいですねぇ! その感覚はデビュー曲の衣装にも表れていますよね。着物を着てはいるけれど従来の演歌のイメージではない。
梅谷 私もこの衣装がとても気に入ってます。着物なんですけど、中森明菜さんや椎名林檎さんのイメージにもつながるようなところがあって。
――いろいろな方の歌を聴きながら良い所を取り入れて築き上げたという今のスタイルは、歌唱表現にとどまらずビジュアルにも活かされているんですね。そして、そのセンスと歌唱力が演歌を聴きたくて集まったお客さんを、Adoさんの歌でも楽しませられている。食わず嫌いの人にも美味しいと言わせられる腕の良い料理人みたいなものかも知れません。
梅谷 かっこいいですね! ありがとうございます。「磐越西線ひとり」もいろいろな世代の方に美味しいと感じていただけるようにお届けしていきたいです。「磐越西線ひとり」は“ひとり”っていうところが大事だと思ってるんです。この言葉があるだけで見えてくるものがいろいろありますよね。
――主人公はまだ16歳なのに“ひとり”。決して軽くない内容です。
梅谷 軽くないです。
――心情の理解は難しくありませんでしたか?
梅谷 石原先生が歌の内容について話してくださって、磐越西線が走る福島の情景も動画で見せていただきました。そうして歌詞の内容を把握することができました。
――梅谷さんは16歳になって失恋をしたら北へ旅すると思いますか?
梅谷 失恋以前に恋愛に縁がないですけど(笑)、一人で出掛けることは好きなので、16歳になっていたらその時は北へ旅に出ることもあるかも知れません。石原先生も少し背伸びはしていますが、等身大の梅谷心愛で詞を書いてくださいましたから実際の私に近いと思います。
――「磐越西線ひとり」には梅谷さんの才能や魅力だけでなく、弦 哲也さん、石原信一さん、ほかスタッフの皆さんのプロ意識や魂も注ぎ込まれているのを感じます。多くの人の耳に届いてほしいですね。
梅谷 弦先生にも、作品を作っていただく前にお話しするお時間をいただいて、上京する経緯とかどんな曲が好きかとかを聞いていただいたんです。そういうことがあったからこそ、自分でも大好きと思える曲をいただけたと思っていて、本当に幸せなことだと感じています。
――強力な支援を得てデビューに向かっていますが、不安もあることでしょう。
梅谷 もちろん不安はあります。でも、実はそれを考えると押しつぶされてしまいそうになるタイプなんです。ですから、不安は見えない所に置いて、ここまでお世話になってきた皆さんにどうすれば恩返しができるのかということを考えるようにしています。だから実感としては、不安はないです。

演歌・昭和歌謡という土台の上に様々な音楽の要素を積み上げて

――最近はプライベートではどんな音楽を聴いていますか?
梅谷 演歌、歌謡曲、ポップス…、クラシックも好きですし、ジャズ、シャンソン、…本当に何でも聴きます。もともと音楽そのものが好きなので、苦手なジャンルってないんです。私の元にあるのは演歌・昭和歌謡ですけど、いろいろな音楽への興味がすごくあって、今は演歌・昭和歌謡という土台の上に様々な音楽の要素を積み上げていっている感じです。
――では梅谷さんの歌い手としての一番の武器は何だと思いますか?
梅谷 低音です。そこに厚みがあるので、歌の中では低音をどう活かすかということを考えて歌っていて、今はボイストレーナーの先生に指導していただきながら磨いているところです。
――美空ひばりさんの他にご自分が影響を受けたと思われる歌手の方はいますか?
梅谷 市川由紀乃さん。市川さんは低音に深みがあって、高音はのびやかで、艶もあって可愛さもあって表現力も豊かで、本当に尊敬しています。ですから新歌舞伎座の公演に出させていただいた時は大感激でした。まさか自分がそんな場所に呼んでいただけるようなことがあるなんて思っていなかったので信じられなかったです。市川さんには手をつないでもらったりもしたんですけど、手の震えがすごかったです、緊張してしまって(笑)。
――舞台は見事に務め上げられましたし、数々のテレビ番組でも華々しい成績を挙げて来られました。本番に強いタイプなんでしょうか?
梅谷 強い方だと思います。本番よりリハーサルの方が緊張します。リハーサルですごく緊張して、それから少し冷静になって本番に入るので、本番は割と強いと思います。東京に来てからいろいろな経験をさせていただいて自分が冷静になる方法が少しずつわかってきたのかなと思います。

オフはウォーキングしたり銭湯に行ったり

――2020年にデビューに向けて上京されましたがコロナ禍のために思うような活動ができなくなりました。その間はどんな心境でしたか?
梅谷 家族も一緒に上京してくれて、お姉ちゃんと妹は学校、両親は仕事を変えてくれたのに、私は活動できなくて家にいることが多かったので申し訳なくて、焦りもありましたからけっこう苦しかったですね。それでも歌に救われました。落ち込んだら歌を聴いて歌って気持ちを整えて。ですから中学2年生の後半くらいから少しずつライブハウスなどで歌えるようになってきた時は家族に頑張っている姿を見せられることで気持ちが楽になったことを覚えています。そして7月5日にデビューすることは今年の3月頃に聞いたんですけど本当に嬉しくて、早く完成したものを家族に見せたいという気持ちで頑張りました。
――曲は「磐越西線ひとり」ですが、この作品は家族5人と猫8匹の絆で出来上がっていたんですね。
梅谷 そうですね、だからこそ大事に気持ちを込めて歌わなければと思います。
――では、現在のところオフはどんな風に過ごしていることが多いですか?
梅谷 普段はウォーキングしたり銭湯に行ったりしていることが多いです。ウォーキングに出ると6時間くらい歩いているんですけど、想像することが好きなので、歌だけでなく漫画や小説を題材に、自分だったらどうするだろう?なんて考えながら歩いているとあっと言う間に時間が経ちます。それに東京って狭いようで広いので、いろんな景色を眺めたり、人の姿を観察したりするのも発見することがいろいろあって面白いです。銭湯は割と年齢高めの方が多くて、そういう人たちと昭和歌謡の話をするのが楽しいです。決まった曜日に来られるおばあちゃんと仲良くなってサウナでおしゃべりしたり。そんな感じで今どきの若いコみたいな趣味とかはないんですけど(笑)。
――人見知りはしない?
梅谷 しないです。人とお話しするのが大好きで、いろいろな人とどんどん知り合っていきたいって思ってます。銭湯やサウナでも隣の人に自分から話しかけます。
――人見知りがなくて歌唱力に恵まれているとなれば歌手には向いていますね。
梅谷 向いているといいんですけど(笑)。

レコード大賞”で新人賞をいただきたい

――現在の目標は?
梅谷 “レコード大賞”で新人賞をいただきたいです。
――普通の新人賞でいいんでしょうか? 最優秀新人賞もありますが。
梅谷 あ…、最優秀新人賞を狙います。目標は高い方がいいですよね(笑)、はい。
――大晦日の舞台にはいつごろ立つ予定ですか?
梅谷 大晦日…? あぁっ! はい、えーっと、そうですねぇ…、再来年? もちろん早く出たい気持ちはありますが、最初の“紅白”に出させていただけるなら、もっと磨かれた自分で出たいと思うので。
――より梅谷心愛度を高めたところで臨みたいと。
梅谷 そうですね、いろいろなものを固めて固めて磨いて磨いて、そうして出来上がったものをご披露したいです。
――“恋愛に縁がない”とのことですが?
梅谷 恋愛も歌をうたっていく上で大切な経験だと思いますけど、今じゃないですね。それより先にしなければならないことが沢山あります。
――では、好きな有名人の方はどなたでしょう?
梅谷 恋愛の話の流れなので本当は男性がいいんでしょうけど、私、橋本環奈さんが大好きなんですよ。もう美しくて! 少しハスキーな声とのギャップも素敵ですし、意外にハッキリしているような性格も魅力ですね。
――では、いずれは橋本さん主演作品の主題歌をうたうとか、ドラマや映画で共演するとかの可能性も考えて。
梅谷 やー(笑)!!
――想像することが好きな人ですから夢も希望も溢れるくらいでしょう。一つ一つ実現できることをお祈りしてます。
梅谷 ありがとうございます。いつもワクワクしながら活動していけるように頑張ります。皆さん、どうぞ応援してください!

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