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千鳥ノブは林檎に無礼だったと思う~インタビューの難しさ

松本の「つまみになる話」に林檎が登場した。サポート役に漫才師千鳥の2人もいた。2023年12月に放送。
ここで千鳥ノブが、林檎に無礼な発言をしたと思う。
会話の流れはこう。


松本「僕は本当は宇多田と林檎のマッチングがみたいですね」

千鳥ノブ「(興奮気味に)宇多田さんと仲がいいんですか!」

林檎「そうですね」

千鳥ノブ「(興奮気味に)仲いいんだ! そういう話もっと聞きたかった!」

千鳥ノブは、林檎と宇多田がどれだけ親密なのか知りたい、といっている。
これは、宇多田を上に置き、林檎を下に置く見方である。
なぜなら千鳥ノブが「林檎単体」より「林檎+宇多田」に興味があることが明白だからだ。
その興味は宇多田が強めている。

仮に、渡辺謙が「ロスに行ったら必ずブラッド・ピットの家に泊まるよ」と言ったとする。

このとき周りの者が「本当ですか!」「それはすごい!」と言ったらどうだろうか。
それは「渡辺謙ごときがブラッド・ピットの家に泊まるなんてすごい」と聞こえるだろう。

つまり千鳥ノブは、林檎というカリスマを目の前にして、宇多田をその上をいく超カリスマと認定したも同然である。

千鳥ノブはもっと林檎に関心を持つべきだった。
もちろん宇多田を持ち出したのは松本であり、彼も「林檎+宇多田」に興味がある。
それでも千鳥ノブは、松本の発言のあとを引き取るのであれば、「宇多田さんとも知り合いなんですね。なぜビッグアーティストは林檎さんに惹かれるのでしょうか」と、林檎に焦点を当てた質問にすべきだった。
この質問をすれば、松本が持ち出した宇多田の話題を取り消して、話の流れを再び林檎に戻すことができる。
インタビューをするときは、インタビュイーに関することから離れてはいけないのだ。

ちなみに本稿で、私も無礼を働いている。

松本、林檎、宇多田と表記した一方で、「漫才師千鳥」「千鳥ノブ」と書いてみた。


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