EduTechの進んだオーストラリアで考える、日本に取り入れて欲しいこと|教員の負担軽減
オーストラリアで学校の先生です。
EduTechという言葉をご存知ですか?
今回は、日本の教員の負担軽減という視点でつづっていきます。
※2021年末で日本の学校を退職しました。そこから日本が進化していたら、ごめんなさい。
日本の先生は忙しい
私自身も10年以上、日本で学校の先生をしていましたので、忙しさは十分に理解しているつもりです。
とにかく仕事の幅が広い。
そのせいか、とうとう休職者は過去最高になったようで、今はオーストラリアにいる私も辛い。
出欠確認のデジタル化
日本の出欠連絡は、電話。
朝8時ごろの職員室は、電話が鳴り止まない!出欠連絡のついでに悩みを話し出す保護者がいれば、回線の一つが占領されます。
オーストラリアは、電話、保護者専用出欠用のシステムなど。
欠席連絡が入れば、システムに反映され、朝の会に行くまでに誰が欠席かわかります。
私が退職した2021年の時点で、日本の出欠管理も管理システムはありましたが、それは担任や学年の先生が電話を受けて、入力するというものでした。
日本に住む友だちから、お子さんの学校で2023年の秋から出欠アプリが導入されたと聞きました。
全国に広がりますように。
個人情報の統一
日本の学校でもシステム上で個人情報が見られるようになってはいたのですが・・・
・支援を要する生徒の個別の支援計画
・生徒指導の履歴
これらは、システムとは紐付けされておらず、あちこちにアクセスしないといけませんでした。
オーストラリアの学校では、システム上の個人ページに行けば、
・親の連絡先(誰が一番優先か、父は母かまたはそれ以外か)
・成績
・出席状況
・課題提出の状況
・個別の支援計画(あれば)
・生徒指導の履歴(あれば)
・先生からのコメント(あれば)
例)授業中にトイレに行ってなかなか帰ってこなかった(日時と授業名)
など
一つの場所に行けば、全てが一目瞭然なのは非常に便利。
メールとSMSの活用
オーストラリアは校内のコミュニケーションが基本メール。
毎朝届くメールで、1日の連絡が確認できるので、職員朝礼もありません。(全ての学校ではない)
管理職、主任は学校からスマホが支給されていますので、緊急時はSMSするなり、電話するなりすればOK
サポート体制
日本で、コロナ後に一人一台の端末やオンライン授業が導入された際、ごく一部の家庭から
「Wifiがない」
と声が上がり、私が働いていた自治体では、Wifiまで貸し出し可能になりました。(公立)
オーストラリアはたいてい、ハイスクール入学時の中1の時点で個人でラップトップを購入しています。
もちろん経済的に厳しい家庭もありますので、学校に貸し出し用が!
さいごに
教員の負担軽減は、日本の喫緊の課題だと叫ばれて何年経ったことでしょうか。
2000年代半ばから2021年まで日本の教育現場におり、変わりゆく姿は見てきました。
あともうちょっと!ここができたら!
というところまでは、来たのでは?
オーストラリアの学校で働き出し、毎朝こんなことを思い出します。
元同僚のベテラン教員、新しいこともどんどん取り入れる人が言ったこと。
「職員朝礼なくそう!それくらい思い切らないと何も変わらない!」
職員朝礼のないオーストラリアの学校で働いて、困ったことは何一つとしてありません。
慣習にとらわれず、教員の業務がさらに軽減されますように。
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