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AIは論理的思考が苦手?

宇宙に関する動画を見ていて、宇宙の大きさについて疑問を感じた。
宇宙の大きさはわからないが、観測可能な宇宙のサイズは、半径が465億光年だと言う。

あれ? 観測できる範囲は、最も遠いところから光が届いている138億光年じゃないの? AIに聞いてみよう。

chatGPTに聞いてみた

私からの質問

宇宙の年齢は138億年とされています。これに対して、観測可能な宇宙の半径は465億光年だと言われていますが、なぜ138億光年ではないのでしょうか?

chatGPTからの回答

宇宙の年齢が約138億年である一方、観測可能な宇宙の半径が465億光年であるという数値の違いは、宇宙の膨張によるものです。この違いは宇宙膨張の影響を反映しています。

宇宙はビッグバンと呼ばれる爆発的な出来事から約138億年前に始まりました。この出来事から現在までの時間を宇宙の年齢と考えることができます。しかし、宇宙はそれ以来、膨張し続けており、その膨張が観測可能な宇宙のサイズに影響を与えています。(以下略)

私の疑問

なるほど。138億年前の光が地球に届いた後も、宇宙は膨張しているので、光を出した点は、現在465億光年彼方に行っているということか。
それなら具体的にどんな計算をしたら465億光年という数字が出てくるのか聞いてみよう。

私からの質問

具体的に465億光年という数値を算出するための計算式を教えてください

chatGPTからの回答

基本的な計算式は次の通りです:

観測可能な宇宙の半径(R) = 宇宙の膨張の速度(Hubble定数、H0) × 宇宙の年齢(t)

宇宙の年齢(t)は、通常、約138億年とされます。

Hubble定数(H0)は宇宙膨張の速度を表す定数で、一般的にはキロパーセク(km/s/Mpc)という単位で表されます。Hubble定数の正確な値は研究によって変動することがあり、2022年時点での推定値は約67.4 km/s/Mpcです。

したがって、465億光年という数値を算出するには、次の計算を行います:

R = H0 × t

R = 67.4 km/s/Mpc × (138億年 × 3.09 × 10^19 km/光年)

ここで、1光年は約9.461 × 10^12 kmです。

R ≈ 465億光年

私の疑問

実際に計算してみたけど、全く465億光年という結果にならない。
単位を揃えて、R = H0 × t を計算した結果は0.95。無次元の数字となってしまう。そこでもう一度聞いてみる。

私からの質問

Hubble定数の次元はkm/s/Mpcですから、これに時間を掛けると、km/Mpcになり、Mpcは距離の次元ですから、結果は無次元になってしまいます。なぜ465億光年という結果になるのか、もう少し計算過程を細かく説明してください。

chatGPTからの回答

宇宙の年齢(t)は約138億年とされます。これを秒に変換する必要があります。1年は約3.15 x 10^7秒です。

t = 138億年 × 3.15 x 10^7秒/年

宇宙の年齢を秒で表現したので、Hubble定数を時間と距離の次元で表現する必要があります。これには次のようなステップが含まれます。
H0 × t = (km/s/Mpc) × (秒)

このまま計算を進めると、単位が無次元になります。しかし、距離を求めるためには再び適切な次元を導入する必要があります。

Mpc(メガパーセク)は距離の単位です。1パーセク(pc)は約3.09 x 10^13 kmです。したがって、1メガパーセク(Mpc)は約3.09 x 10^22 kmです。

距離を求めるために、Hubble定数(H0)を秒あたりの速度から年あたりの速度に変換し、それに宇宙の年齢(t)をかけて、距離を計算します。

H0 × t × 3.09 x 10^22 km/Mpc

これにより、単位がkmとなり、465億光年という距離が得られます。

私の感想

だめだこりゃ! 言っていることが支離滅裂。H0 × tの結果が無次元になるので、距離である1メガパーセク(Mpc)を掛ける?
先程の計算で、H0 × t=0.95 だったのでこれにメガパーセクを掛けると、0.95Mpc。
1Mpc=326万光年なので、結果は309.7万光年
どこが465億光年やねん!

他のAIにも聞いてみた

chatGPTではだめなので、Google BardとMicrosoft Bingにも聞いてみた。

Google Bardの回答

観測可能な宇宙の半径を求める計算式は、以下のとおりです。

r = c * t / H_0

ここで、
 r は観測可能な宇宙の半径(光年)
 c は光速(約30万km/s)
 t は宇宙の年齢(約138億年)
 H_0 は現在の宇宙の膨張速度を表すハッブル定数(約70km/s/Mpc)
となります。

この式に代入すると、
 r = (30万km/s) * (138億年) / (70km/s/Mpc)
 r = 465億光年
となります。

Microsoft Bingの回答

観測可能な宇宙の半径は、約465億光年とされています。 この値は、宇宙が膨張しているため、現在の宇宙の年齢に対して大きくなっています。このため、観測可能な宇宙の半径は、宇宙が膨張し始めた時点から現在までの光が届く範囲を示しています。

光年は、光が1年間に進む距離を表す単位です。光速度は、約299,792,458メートル/秒です。したがって、1光年は、約9,460,730,472,580.8キロメートル(約5,878,625,373,183.61マイル)です3。観測可能な宇宙の半径を光年で表すには、次のように計算できます。

465億光年 × 9,460,730,472,580.8キロメートル/光年 = 4.4 × 10^23キロメートル

したがって、観測可能な宇宙の半径は、約4.4 × 10^23キロメートルです。

だめだこりゃ!

どちらの回答も支離滅裂。全く使い物にならない。
Bingに至っては、どうやって465億光年という結果を出すのか聞いているのに、「465億光年は約4.4 × 10^23キロメートルです」という当たり前の結果しか返してこない。

ということで、結論は

AIは論理的思考が苦手

AIはコンピュータなので、論理的思考はお手の物と思っていたけど、そうじゃないことがわかった。
これらLLM(大規模言語モデル)を使ったAIは、続く言葉を予想するだけということを改めて実感。

このようなAIでは、哲学的な思考や、論理的な思考によって、何かを創造することは不可能であろう。

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