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黒服の日々 踏み絵

営業終了後に店内で飲むことがある。

この日は割と満卓が続いた一日だった。

片付けも終わり、キャストの送りも手配済。黒服の何人かもパラパラと帰り始める。

残るのは私を含め数人。
内一人はお客様の卓につき、飲み疲れ睡眠中。

私が一人チビチビ飲んでいると、珍しく狂犬より声がかかり、二人で歌いながら一杯。

初めてのケースだ。団体で飲むことはあったが、二人だけは経験がなかった。

最初は普通だったが、段々と雲行きが怪しい。

普段はさん付けで呼ぶのに、入りからちゃん付けだ。

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