『生活保護vsワーキングプア 若者に広がる貧困』
生活保護。
その目的は「生活保障」ではなく、「自立支援」ではなければならない。現行では、あげたらあげっ放しで、死ぬまで放し。
ただ、線引が難しいのが、「自己責任」と断じられてしまう場合と「自助努力の認定範囲」
例えばギャンブル依存症を病気と捉え、その自立支援に税金である生活保護を当て、自立支援をさせるのか。いや、ギャンブル依存症なんてのは個人の嗜好の怠慢で、生活保護なんてまかりならん、となるのか。
極例でもなく、グレーラインが実に複雑だ。
本書後半では、その解決案が提示される。
問題提起として、これらの問題にはやはり先入観がつきまとい、報道のあり方も問われる。
そして、貧困ビジネスの温床になりやすいのも頷ける。
個人だけではなく、国として立ち上がらなければ、解決できないだろうな。短期でみるか中長期で見るか。
50年、100年先の日本を憂う政治家がおらず、目先の既得権益に躍起となる政治屋ばかりでは難しい。
行政や地方自治体の協力や姿勢のありかた、生活保護を受ける人々や、法解釈そのもの、問題点、解決案、とてもよくまとまった一冊でした。
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