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今日のラーメン。


11時10分に入店
すでに満席だったが、回転率が良く5分ほどでカウンターへと案内される
席が空くのを待っている間に注文を聞かれ、着席してから3分も待たずに着丼
来店してから10分も経たずに提供できるのは、普段の慣れがあるのだろう

オーダーは「こってり味噌大盛り味玉」
ドロリとしたスープが目に訴えかける
目が合ってしまったものは仕方ないと、まずはスープから
うん、濃い。しょっぱいとはまた違った濃さ
濃厚、と言い表すのも少しニュアンスが違う
そこで気付く「こってり」とはこの事だと
周りが異口同音に小ライスを頼んでいた意味がここでわかった、多少の後悔を胸に次は麺へと箸を運ぶ

普通の中太縮れ麺かと思えば気持ち程度更に太い、掴んだ感触では茹で時間が短いのか硬めの印象

啜る。やはり少し硬い?否、コシである。
パンチの効いた、一発一発にウェイトがある主張が強い麺である
二口、三口と箸を運んでから気付くが、スープの濃さを感じなくなっていた
コシの強い中太麺に、こってりとしたスープがよく絡む
「調和」その二文字が頭をよぎった

そこからは箸とレンゲが止まらない
だが、ここで味玉の存在を思い出す
正直言ってここまででハードルは上がりきっていた
この調和の取れた世界にこれ以上必要なものなんて…


満足していた自分を恥じた。
まだこの器はそこが知れぬ、と
半熟どころではないギリギリを攻めたとろっとろの卵
スープに負けてしまうのではとの思いも杞憂に終わる優しくも芯のある味付け

お次はチャーシュー、脂身が少ないがパサついてるわけでもなく
かといってよくある味が染みすぎて塩辛くなるパターンでもない
これもまた「調和」の一部だった

合間に挟む白髪ネギの食感と辛味で更に箸の進みを加速させる

と、ここで小松菜を目にする
最初から存在は認知していたが、生の小松菜とは珍しい
しかもごく少量、2枚程度しかない

恐る恐る口に運ぶ
脳内にファンファーレが響き渡った。

「革命」だ。
口の中の油分が全てリセットされた
そして他の葉野菜では感じる青臭さが、この小松菜には無い
完璧なチョイスだ
一度ゼロに戻った口の中に、麺を放り込む
うん、最初の印象と違って今は全ての調和を感じ取れる
今までここまでのポテンシャルを秘めてるとは思いませんでした、ごめんなさい小松菜

気付けばあっという間に食べ終わり、時間にして10分も店にいなかったと思う
あのスープを知ってしまったら今度はつけ麺も気になるところだ
あえてあっさりの塩を攻めてみるのもいいかもしれない
次回への想像と胃袋を膨らませ帰路についた。

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