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【人材志望必見】入社2年目の答え合わせ

「電車で疲れているサラリーマンを見て、もっと働く環境を良くしたいと思いました」

人材業界を志望する人はよくこの言葉を使う。実際、Matcherやプライベートで100人以上の就活相談に乗ってきて、人材業界を志望する人はビックリするほど同じことを言うのだ。何を隠そう、私自身面接でそう言っていた。

働く環境を良くすることは間違っているわけではない。ただ、人材会社入社2年目が今感じることを伝えたいと思う。

疲れ切ったサラリーマンにはなりたくない

学生の時、恐らく100社以上の会社説明会に参加した。私が行きたいと思った企業はイキイキと自分のやりたいことを話している人がいる会社だった。「自分もバリバリ働いて、”かっこいい社会人”になりたい」そう思った。

しかし、電車に乗ると疲れ切ったサラリーマンばかり。隣の人に寄りかかって寝ている人や、現実逃避のためにひたすら真顔でゲームしている人、呆然と死んだような目で天井を見上げる人。

自分が出会ってきた”かっこいい社会人”とこの人達は何が違うんだろう。そんな問題意識が人材業界を目指したきっかけだった。

疲れ切ったサラリーマンに自分がなっていた

無事、人材の会社に入社することができ、念願の仕事を始めた。

理想を持ち過ぎた故に、想像以上に仕事ができない自分に苦しんだ。メールの文面一つに悩み、上司に上手く報告ができずに怒られ、電話なんてかかってくるなと思った。当然、仕事は定時で終わるはずがなく、しっかり残業して帰る。

また、人材業界の仕事は他人の感情を気にしすぎると精神がもたない。なぜなら、基本的に三者間の取引になることが多いからだ。例えば、求職者Aさんから話を聞いて、入社先の担当Bさんに伝える。Aさんには会社の魅力を、BさんにはAさんの魅力をうまく伝える必要がある。「さっきAさんに変なこと言っちゃったかな」なんて気にし始めるとキリがない。ただ、人材で働く人はセンシティブなことが結構ある。私もそうだ。(HSPなのかな?)

結果的に、電車で疲れ果てる。ビックリするくらい寝る。こんなに電車で寝れるのかってくらい。これでお酒を飲んでしまった日には乗り越すの一択だ。余談だが、昨年のクリスマスも疲れ切って飲んだら、東京駅から八王子まで行った。

学生がこの時の自分の姿を見たら、あんな社会人にはなりたくないと思うだろう。かつて自分がそう思っていたように。

かっこいい社会人

ただ、疲れ切ってはいるけど、充実はしている。昨日できなかったことが今日はできている。自分成長してる。そんな風に感じられるのはとても楽しい。

今なら電車でイビキをかいてるおじさんも可愛く見える。「あ〜この人も日中戦ったんだろうな」って。

学生の時は、夢に向かってイキイキと働いている人だけが”かっこいい社会人”だった。ただ、今はどんな仕事をしていても一生懸命ひたむきに働いている人はみんな”かっこいい社会人”だと思う。

株式会社人材育成JAPANの永松茂久さんは書籍で日本のサラリーマンは世界ナンバーワンだと言っている。

断言する。総合的に言うと日本のサラリーマンは世界最強だ。日本のサラリーマンたちは皆、一人では決して成し遂げられない大きな目標を達成するために、時に自分の意思や欲望を滅し、全身全霊で組織の歯車となれる。この経済発展は、その名なき英雄たちが作ったものなのだ。大切な人のため、人知れず土台に徹して働くことができる、そんな素晴らしい先人達に、もっと自身と誇りを持って欲しいと心から願う。(20代を無難に生きるな:一部省略)

もう一度いうが、働く環境を良くしたいという志を否定しているわけではない。ただ、以前の私のように日本のサラリーマンに対して、敬意が欠けているような考え方をしているのであれば改めた方がいいかもしれない。なぜなら、あなたをジャッジする面接官も日本のサラリーマンであるからだ。





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