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立候補しようと思った理由④

ここ数年、小・中学校、幼稚園、保育園、特別支援学校などの教育機関に、ダンスの講師として携わる機会が増えてきました。

今の子どもたちを見て、先生方が抱えている課題は実に様々なものがあります。

自分の意思を伝えることが苦手。
マスクで表情がわからない。
コロナ禍でグループ活動が皆無だった。
自己肯定感が低い。
人間関係をつくるのが苦手。
自分の居場所を見つけれていない。
相手の気持ちを汲み取れない。
人に触れたり、触れられることが怖い。

など、とくに学年が上がれば上がるほど、これらの課題に対して先生方の危機感が増しています。
たしかに親の視点から見ても、このコロナ禍での学校生活はとてもしんどそうで、その年齢に応じた育んでほしいことは、しっかり育まれているのか心配でした。
私の娘が小学校入学と同時にコロナ禍が始まったので、余計に心配は募ります。

しかし、そんな子どもたちとダンスで出逢い、様々なダンスのワークで関わってみると、そんな心配は吹き飛ぶほど、子どもたちは魅力いっぱいに輝いていきます。【コンテンポラリーダンス】という、何が何だかよくわからないダンスに初めは戸惑いますが、だんだんと「あ、これ正解はないんだ」「自由にやっていいんだ」「あの子、あんな風に表現するんだ」「あの子の動き、めっちゃ面白い」とたくさん発見するようになり、どんどん心も開放され、気づいたらみんなで一つの作品をつくっていて、さらに発表会もして・・・と意欲的に取り組む姿がたくさん見られるようになります。

先生方もこの子どもたちの様子にとても驚かれ、新しい一面を発見できたり、次の授業のアイデアが湧いたり、課題解決の糸口が見えたりするなど、成果を実感してくれています。

このような経験から、やはりダンスに限らず、「芸術」という答えのないものが教育現場には必要だと強く思いました。

自分らしく生きること、その自分はなんなのかを考えること、
相手を受け入れること、思いやること、違いを認め合うこと、
自分を大切に扱うこと、「私はこうする」と言えること、、、

そのための想像力と創造力、コミュニケーション力は芸術で育むことができると確信しています。

私は全ての子どもたちが、学校やフリースクールなどの学校以外の場で芸術教育を受けれるようにしたいと考えています。何かを鑑賞する、というのだけではなく、プロのアーティストと一緒に体験できる取り組みをしたい。
もちろん子どもだけではなく、大人も。あらゆる世代に!
教育現場だけではなく、福祉や医療の現場にも芸術を積極的に取り入れることで、生きづらさを感じている人や、働きにくさを感じている人、心身が健やかな状態ではない人などのメンタルケアや、新しい繋がりを生み出すキッカケをつくることができると考えています。

「芸術」というと敷居が高く聞こえるかもしれませんが、実は自分のすぐそばにあって、日々の暮らしの中にたくさん見つけることができます。

空の色の美しさ。
草花が芽吹き、枯れていく姿。
赤ちゃんが自らの意志で動きだす姿。
大人が料理をする手つき。
駅で行き交う人たちの歩き方。

一つとして同じものはありません。
そこから何を想像するのか、それは人それぞれ、みんな違うはず。
互いの違いを認め合って大切にしていく土壌を、芸術を通して育んでいきたいと考えています。

そしてそれは市議会においても同じで、闇雲に採決するだけでなく、しっかり想像力をもって様々な視点で議論を交わす。きちんとお互いの意見を受け入れあって進めていく。
そんな市議会になれば、行政の取り組みも変化していくと考えています。

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