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私の耳ってば、繊細なの。

私は音に弱い。

小さな頃から、運動会の徒競走で使用される
壮絶な破裂音がするピストル?みたいなものが苦手だった。

今から走るって準備しているのだから
そんな大きな音を出さなくてもいいじゃないか。
『はいっ!』て先生が手叩いてくれるだけでいいんじゃないのか!?
と幼い頃から嫌悪感を抱いている。
それは今もそうだ。あれ怖い。煩い。

結果、耳を塞いだまま、よーいドンしていた。
1位になることなんて夢のまた夢だ。
出だしが遅れ過ぎる、甚だしい謎な行為だと理解しながらも
あの大きな破裂音への恐怖には勝てなかった。

風船の破裂音も苦手だし、
すだれてる大きな木が、強風に煽られて擦れる大きな音も
なんだか心がザワザワして苦手だった。

物心ついた時には“苦手”になってしまった場合原因が自分でも曖昧だから、どう対処していいかわからない。
ただ、ただ、苦手だったり、恐怖だけが残ってたりする。

『レ・ミゼラブル』でガブローシュ役をやっていた頃(小学6年生時)

バリケードシーンでの銃声が苦手だった。
徐々に、慣れてしまってからは
そこまで思っていなかったが
唯一、慣れることのないシーンがあった。

ジャベールがスパイとして入り込んだのがバレて学生たちに捕まったものの
マリウスを救おうと潜入していた“善”の塊みたいな、ジャンバルジャンが彼を逃してあげるシーンだ。

しつこく彼を追っていたジャベールは彼に殺されると思っていたのに
ジャンバルジャンは、彼を逃す。

うん。ジャンバ、人間レベル、高すぎな。

これは昔版の演出なので
今もこの演出があるかはわからないけど

その時にジャンバは、ジャベちんを逃した後
空に向かって鉄砲を打ち、その後彼が逃げた方向に鉄砲を向ける。

その、空に向かって打つ時は
SEではなく、本当に火薬を使っていたので
音はさらに大きかった。
小さい頃の私にとって、それはそれは凄い破裂音だったのだ。

何が一番怖かったって、私自身バリケードの外を向いていて
ジャンバを目視できなかった。
まぁ、実際見えちゃいけないシーンなわけだから、そりゃそうなんだけど。

静寂の中、いつ放たれるかわからない中で
待っているあの時間には
回を重ねても一切、慣れることはなかった。

トリプルキャストのジャンバそれぞれ『間』も違うし
ジャベちんとの兼ね合いでもまた『間』は変わってくる。

あまりの恐怖に
まりゑガブの対処法としては
なんとかお客様にバレないように
二の腕やらを駆使して片耳を塞ぐようにしてみたり

頬杖をついているみたいな感じで、耳を塞いでいた時もあった。
バレていないと信じたい。

なんでこんなに苦手なんだろなー。
何がきっかけで、苦手になったんだろう。

いや、でも待てよ。
銃声が好きな、得意な人てこの世に存在するのだろうか。
私は少し繊細なだけで、
みんな少なからず“苦手”なんじゃないか。

みんな、知らず知らず我慢して
平気な顔をしないといけないと
ちょっとスカしてるだけなのではないか。

大人になるって、こういうことなのか?

苦手だ、嫌だ、怖い
と思ってても
平気な顔をしていないといけないのだろうか。

とりあえず“大きな音”に関して
私が大人になることは永遠になさそうだ。

でも、少なからず
人間生きていれば、沢山の“苦手”と出会う。
もちろん乗り越えた方がいいものもあるのかもしれないけど

全部が全部、乗り越えないといけないものかは首を傾げるところだ。

いいじゃんね。
生きてんだから
苦手なものくらい許してし。

て思う。

ね。


昨日家の外で

『あぁ!?こいやぁぁあ!あぁああ!?』
『お前こそ、こいやぁぁああ?!?!』

とベロンベロンなチーマー味満載の2人が
街中に轟く大声で怒鳴り合ってるのに遭遇し

大きな声で喧嘩する人って苦手だなぁ…

と思い“苦手”について巡らせてみた。

てか

まずこの状況で
酔っ払って、外でマスクもつけずに
来いや来いや、て言いながらお互い行かないなら家帰って早く寝ろばーか。

だ。

私、まりゑ、はい。可笑しな人間です。分かってます、ええそうですよね。だもんで、そんな可笑しな人間と一緒にいたら絶対人生に少しの可笑しさをプラスできます。 一家に一人、まりゑ。いかがですか? ここで様々なことをシェアし、ありったけ自分なりの表現で皆様に還元していけるように努めます。