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煮干し(にぼし)出汁

出汁とあなたとわたし

娘さん、煮干しって、鰯(いわし)だけじゃないんですって。

煮干しといえば。
母はピーナッツと一緒に入っている、
小さいお魚くらいしか食べたことありませんでした。

煮干し出汁に手を出してみようと思い、
出汁用の小ぶりな煮干しを購入。
あなたと一緒に下処理をしたのを覚えているかな?

あなたは頭を取っては食べ、ハラワタをとっては食べ。
たまに間違えて出汁に使う胴体部分を食べ。
手をキラキラにしながら、楽しみましたね。

父もおつまみとして食べてしまうし、
晩酌に付き合うあなたも食べてしまうし。
いざ出汁をひこうという時には、袋の半分くらいがなくなっていました。

あまりに二人が食べてしまうので、
母は大羽と呼ばれる大きな煮干しを買ったけど・・・
結局、これもむしゃむしゃ齧っていましたね。
ワイルドな父娘よ。

全部食べられないように、どこに隠そうか悩んだ母でした。

さて、本日は煮干しについて学びます。

煮干しの種類

鰯(いわし)の煮干し
カタクチイワシ(青口)
黒口ともいうようです。
背の色が青いのが特徴で、濃いめの出汁がとれる。
関東ではこちらが好まれるそうです。

カタクチイワシ(白口)
青口に比べ得て背中が白っぽい、薄い色をしている。
主に瀬戸内海で獲れ、甘みがありまろやかなコクがでる。
九州や四国で使われているそうです。

あとはサイズ展開です。
小羽(4~5cm)、小中羽(6~7cm)、中小羽(6~7cm)、中羽(7~9cm)、中荒(9~10cm)、大羽(10cm以上)
うーむ、中間がややこしい。

鰯以外では、こんな煮干しがあります。

あご(飛び魚)
九州方面で好まれる。
アミノ酸が多く、すっきりしているけどコクがある。
ラーメンスープにも使われるもの。

あじご(鯵)
癖がない真鯵で、出汁の抽出が早いのでひきやすい。
あっさりタイプの出汁。

鯛(たい)
優しい風味と甘味の上品な出汁がとれる。

近所のスーパーでは鰯の煮干し以外、
煮干しの姿で取り扱っているところは多くないのかな、みかけません。
出汁パックでは「あごだし」なんかはよくみますけどね。

煮干しのうまみ


鰹節とおなじ、イノシン酸。
昆布と一緒にとる煮干しだしは、うまみが4~8倍になるそうです!
常備の昆布水と合わせましょう。

煮干しの健康効果

●カルシウム
骨や歯を形成する栄養素です。にぼしには、現代の食生活に不足しがちなカルシウムが豊富に含まれています。
●たんぱく質
筋肉などのもとになる、人間にとってとても重要な栄養素です。体の成長や免疫力の維持に重要な役割を果たします。
●鉄
体に必要なミネラルで、不足すると貧血を起こしたり疲労感が生まれたりします。
●DHA・EPA
DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)は、いわしやサバなどの魚に多く含まれています。血行障害を予防するなどの働きがあります。

株式会社 サカモト

太陽の光を浴びて育っているそこの娘さん、
美肌効果も期待できるようですよ。

栄養摂取効率では、出汁よりそのまま食べた方が良いようですね。
パパとあなたが正解。
しかし痛風予備軍のパパは、食べ過ぎ注意のようです。
やっぱ出汁だな。

煮干しの良い状態

良い煮干しは、

  • お腹が切れていない

  • 背中がへの字に曲がっている

  • 全体が銀色(黄色がかっているのは酸化が進んでいる)
    しっかり密封して、できれば冷蔵庫保管が良いそうです。

母は、格好つけてガラス素材の蓋パカの保存容器にいれて飾っていたら、
煮干しがどんどん黄色くなってしまったことがあります。
ここは格好よりも、鮮度を取ろう。

煮干し出汁のひき方

丁寧に正統な手順を踏むと、昆布よりも面倒です。
面倒か、面倒ではないかでしか語れない母をお許しください。

下処理
苦味や雑味のもとになるので、
頭とハラワタ(お腹の黒い部分)を取り除く。

水に漬ける
煮干し40gに水1ℓ。
下処理をした煮干しを水につけて30分おく。

煮出す
中火にかけて、沸騰する前に弱火に。
灰汁取りしながら煮出す。
煮干しが浮いてきて、コトコトしてきたら火を止める。

濾す
キッチンペーパーをしいたザルにあけて濾す。

簡単水出しの場合は、下処理して半日以上おいて濾す。

濾すのも面倒だけど、やはり下処理が一番面倒でした。
母は小さい煮干しのときは丸ごと水につけて使うことにしました。

出汁がらは、味付けし直して、おつまみとして美味しくいただきました。

娘へ

上品なお味のときは下処理すると良いですが、
ラーメンなどのガツンとしたお味を作りたいときは、
ワイルドに丸ごといっちゃっても、
いや、いっちゃったほうが美味しい気がします。

やさしいお味、やわらかい「風味」は、
舌が肥えていないと感じにくいのかも・・・。

出汁にもおやつにもなる煮干し。
普段の食生活でも活躍するけど、非常食にも入れておきたいですね。

小腹が減ったら、煮干しを齧りましょう。

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