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音響性外傷と診断された友達の話

マキシマムザホルモンについて書きだすと、芋づる式に思い出が蘇ってきたので関連話として、初めてホルモンのライヴを観た時の話。

今や大型の夏フェスにも出る売れっ子バンドだけど、2003~2004年あたりに初めて見た時は、田舎のローカルライブハウス(東加古川スターダンス)の最前列で普通に観られた。普通と言うにはモッシュで押しつぶされた。

スターダンスは素敵なライヴハウスながら、軽音部の先輩が出演していたりして手の届く場所だった。そんなライヴハウスにマキシマムザホルモンが来る!というので、バンド友達とボンボンなクラスメイトを誘ってチケットを取った。十数バンドが出演するイベントで、何番目にホルモンが出るのか明かされていなかったため、朝から張り付いた。

パンをばらまく大阪のバンドPANや、ワチャビンズなども出ていて、出演バンドはアツかった。ただ、いつまで待ってもお目当てのホルモンが出て来ず、我々の疲労がピークに達したトリ(最後)での出演だった。今思うとそりゃぁそうか。

それだけ長い間ライヴハウスにいると耳がグワングワンする。とは言え、軽音部だった友人と私は「そんなもんか」と収まるのを待った。ええとこのボンボンは、「それは大変だ」と親に耳鼻科へ連れられ「騒音性外傷」に診断されていた。なるほど、自分たちの耳鳴りはそういう病名が付くのかと妙な学びがあった。診断されたところで、収まるのを待つしかない。

当時は「ライヴの耳鳴りくらいで病院に行くなんてwwww」と言うてたけど、今になると親御さんの気持ちも解るし、たぶん甘く見ちゃいけないので、そっちの方が正しい。かくいう私も、不惑を手前にして長時間ライヴハウスに入り浸る時(ここ2年はめっきりなくなった)は耳栓をする。騒音性外傷の話を思い出しながら。

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