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2023年9月号FP Journal「FPの視点」P8-P17監修

FPを取り巻く「新しい金融」特集!
「FPの視点」として担当・監修しました。

今月号(2023年9月号)の特集「FPを取り巻く-新しい金融- 」にて、P8-17にて登場する「FPの視点」を担当・監修させていただきました。今回は4つのキーワード「#AI(人工知能)」「#メタバース」「#NFT」「#デジタルバンク」についての特集記事です。

こちらの雑誌は日本FP協会に所属するファイナンシャル・プランナー向けのいわゆるプロ向け業界紙です。なので内容がちょっとマニアックですみませんが、noteでは活動記録も兼ねて紙面には載っていない「おまけと補足」をまとめました。(実務家のみなさんや、これからFPを目指したい方には勉強になる内容かと思います。よろしかったらどうぞ!)



#AI (人工知能)

この業界こそ話題が尽きないのがまずは「AI(人工知能)」という分野ですね。僕自身も業務をやっている中で日々感じることがFP自身が「AIが導く情報をどこまで信用してよいか」を判断できる知識・対応力・コミュニケーション力が必要であるということ。今後、ますます専門家にとっては欠かせないテーマになってきていて、とりわけ「家計管理」との親和性が高く、FPにとっては業務そのものになってきています。

ユーザーが先にいく時代。

特にFPよりも先にユーザーがアプリやサイトを利用し、YouTube・TikTok・XなどSNSからも広がるケースも多く、専門家がユーザーにこそ正誤判断ができるように「金融リテラシーの必要性」を伝える状況になってきています。いずれにしても、FPはAIが生成する情報に対し、正誤判断ができるように常に知識と対応力、そしてコミュニケーション力をアップデートしておくことが重要になってきますね。


#メタバース

2020年のステイホーム をきっかけに、FP業界でもWEB会議やオンライン相談が進みました。僕自身も現在の業務の半分ほどがWEBでこなすようになりましたし、オンライン相談が日常の業務になったりしています。そんな中、次のステージとして自然に進んでいくであろう姿がメタバースです。先日、アップルが発表した「VISION PRO」

  • これはかなり衝撃的なデバイスだと織田は思っていまして、「空間コンピューティング」という概念がFPの職場というか、働き方そのものを根本から変えてしまう可能性を感じました。

今後のメタバース時代を想定した場合、FPが考えておきたいのはメタバースを活用してどうブランディングするかだと思っています。個別の面談ルームをどう設計・作成するか。ご相談者にとって安心感につながるような自己表現や空間の作り方、カウンセリングの仕組みづくりが重要になってきます。僕自身も来年登場するであろう「VISION PRO」を参考にイメージしながら、実際にどのような活用方法があるかを考察していきたいところです。


#NFT (非代替性トークン)

NFTもまた話題のつきないテーマです。いわゆる新しい「著作権」のあり方です。まだまだ世界的にも法整備がどのようになされるのか各国の明確な基準ができていませんが、今後の資産や価値の創造交換・トレードなどに大きく関わってくる話ですね。

現在のところは、著作や特許のような価値を表現する上で、計画的な資産形成などには不向きな状況ですが、しかし、FP自身もノウハウ提供や資料デザインやメソッドをNFT化する可能性もあります。

また、将来的にはユーザーによるNFTの発行や流通の常識が進めば、NFTで定期収益を得て生計をたてる人も増えてくるでしょうし、そんなご相談者も想定されます。また企業活動こそどんどん進んでいくことでしょう。例えばイメージしやすい例といえば、洋服。有名なハイブランド「PRADA」も実際にPrada CryptedというNFTの取り組みを始めています。実際の洋服(モノ)とその価値を証明するデジタル資産。これらが複合的にミックスされて1つのアイテム価値が創造されていくというイメージです。


#デジタルバンク

スマートフォンが登場して以来、新しい銀行のスタイルが誕生してきました。それが「デジタルバンク」という分野です。スマートフォンで気軽に利用できるのが特徴で、現代のライフスタイルにとっては親和性の高い銀行として注目を集めるようになりました。代表的に知られるのはみんなの銀行でしょう。

スマートフォンで手軽に操作できるという点では現在では「ネットバンク」も同じ立ち位置です。ただ、これまでの「ネットバンク」と異なるのは、その「生い立ち」です。

ネットバンクは、あくまで従来の店舗型の銀行サービスをネット上でも行えるようにしたというのに対し、「デジタルバンク」はスマートフォンの操作性や利便性から誕生した銀行というイメージです。なので画面デザインから、直感的な操作性、そもそもの考え方や文化がスマートフォン「ネイティブ」というイメージです。ということは、今後、非金融サービス企業の参入も想定されますし、それぞれの産業に特化した金融サービスが生まれる可能性もでてきます。いずれにしてもスマートフォンの登場により、新しい考え方の金融サービスがどんどん増えてくることでしょう。

FPはこうした新しいサービスをなんらかの形で利用者から知ることもありますし、使い方もそうですが、それ以上に「文化」「価値観」「世代」などが複合的に絡んで金融サービスが形成されていくことを理解しておく必要があります。

というわけで今回は4つのキーワード「#AI(人工知能)」「#メタバース」「#NFT」「#デジタルバンク」をざっと見てきました。少しでも参考になりましたでしょうか?こうした「新しい金融」サービスは今後もっと拡大していきますし、業務に直結します。僕たちFPこそが日々、勉強と研究が必要になってきますね。新しいトレンドに興味を持つことがFPにとって大切な素養と言えるかもしれません。


ではまた!(HP少しリニューアルしました)


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