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繊細女子の映画鑑賞記録「インターステラー」

 映画鑑賞記録19本目。
 クリストファー・ノーラン監督作鑑賞3本目。

 やっぱりめっちゃ面白かった……。宇宙をテーマにしている映画(SWとかの超スーパーSF系を除く)は、「オデッセイ」しか見たことがなかったんだけど、やっぱり宇宙テーマは良い……。
 どこがいいかって、すぐ隣に死があるから何が起こるかわからないドキドキ感があるのと、かといって世紀末のパニックものなのに人々がちっぽけに見えるところ。自然よりもずっと殺人的だ。

 マーフが「幽霊は怖くなかった」って言ったところで、「あっ、これ幽霊の正体は主人公~」ってわかったし、シナリオもプランAとプランBと重力操作によるコロニー建設の3本がしっかりしていたから分かりやすい。
 キャラクターも魅力的で、それぞれが自身の中に「希望」と「絶望」を持ちながら葛藤して生きているところに、TARSとCASEのロボット2台がいい味を出していて「希望寄り」に生かしてくれる。
 マン博士の末路がああなったのは、ロボットを「機械」だと切り捨てて直さなかったことにある気がする。
 終わり方も個人的には凄く好きで、マーフに促されてアメリアを助けに行くところがクーパーがこれからも「探検家」として生きていくことを示唆していたところが良かった。

 余談だけど、私は10歳の時にNASDA(現JAXA)の「宇宙飛行士訓練体験合宿」に参加したことがある。当時は全国から400字詰め原稿用紙に読書感想文を書いて送り、全国から集められた小学生40名しか参加できなかった日本宇宙開発機構の2週間の筑波合宿だ。
 自分が選ばれたときは嬉しかったし、2週間、親と離れて筑波宇宙センターで毎日宇宙のことを勉強するのはそれはそれは楽しかった。
 中学に入っても宇宙の仕事に自分が関わりたいと思っていたんだけど、致命的な欠陥があった。

 算数が出来なかったのである。

 数学レベルじゃなくて算数でもう大いに躓いてた。
 中学時代、国語・社会・英語で学年1位をぶっちぎって取ったときに、算数の成績はここに書けないレベルで酷かったし、なんなら生物と地学は得意だったけど、化学と物理の理科の成績も致命的だった。
 
 私が宇宙に行かなければならなくなった時には、確実に死ぬと思う。
 同時にインターステラーをの脚本を書くために、カリフォルニア工科大学で相対性理論を学んだジョナサン・ノーランに深く深く尊敬の意を表する。

 最近、なろう小説とかで(決して悪いことではないけれど)なんとなくSFとかなんとなくファンタジーみたいな力業があるけれど、

 やっぱり虚構を本物に近づけるためにしっかりとした監修と理論がある作品は説得力と心への刺さり方が違う。面白い作品には、勉強と知識が必須なんだなぁ……と思った。

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