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溜まり続ける水溜まり

こんにちは、寝ぎスギ。の小田異仏です
季節感違いますが今回は少しホラーの話しを書こうと思います


それは当時僕が小学校四年生の時の話です

通っていた小学校の近くに廃墟になった病院がありました
その病院は住宅街の真ん中にあり、高い壁が立ち隔離されたようになっていました

しかしそこはやはり小学生、抜け道をちゃんと抑えてあるんですよね
正門の裏手にある壁に穴があり、そこからみんな出入りして遊んでいました

心霊スポットとしてというよりは、単純に探検したり隠れんぼをしたり、そういった遊びをしていました


ただ、僕は気になっていた事がありました

そうです、タイトルにある通り、その裏手から入った駐車場であったであろう場所に、常に1つの水たまりがあったのです

前日に雨が降っていなくても、そこには水たまりがありました

「気にしていた」と意識していたというよりは

潜在意識の中で「またあるな」と言うような感じでしょうか


そしてそれは夏休みの事でした

いつものように3人ほどで病院へ行きその日は探検をしました
2時間ほど遊んだ後だったと思います、別の友達の家へ行こうと言うことになり帰る事にしました

駐車場をぬけ裏手の穴へ向かいます

その日僕は何故だかいつもは決して見る事もない水たまりを
止まって覗き込んだのです


凄く不思議な気持ちになった事を覚えています

怖いとかそういった感情はその時は一切なかったです

その水たまりを覗き込むと、ちょうどよく僕の背中側にある病院全体が見えるようになっていました
病院は4階建で、駐車場側からは病室の窓が見えるようになっていました

そして、、、その窓に居たんですよ

4階の隅の窓からこちらに手を振る
セーラー服の女子高生が

もう一度言いますが
僕は本当にその時恐怖なんてなかったんですよ、なんせ当たり前のように手を振っているので
当然のように僕は病院側を振り返りました

勿論そこには彼女の姿はありませんでした

僕は少しだけ寒くなりました
そしてもう一度水たまりを見ると
やはり彼女はそこに居てずっと手を振っているんです

少し混乱しながらも、もう一度後ろを振り返り4階の隅を見ますが、やはりいません

この辺りからは心臓が少し痛いくらいに鳴っていたのを覚えています

そしてもう一度恐る恐る水たまりを見ると

彼女は窓を開け手を振ってきました


今の僕が、当時の僕に何かを伝えられるなら伝えたい事があります

「もう一度振り返るのは絶対に辞めろ」と

ですが、当時の僕は振り返ってしまいます。そして振り返ってみると
彼女はやはりいませんが
窓は開いていたんです

ダメなのはわかっているのに止まらない、止められない時ってありますよね
あの謎の力は自分とは関係のない力が働いてる気がしてなりません

再度僕は水たまりに目をやります

すると…窓が開いている彼女がいた部屋に彼女は居ませんでした


身体が完全に固まったようでした、足が地面から生えたように、樹木にでもなってしまったように身体がガチガチに固まってたんです
そして僕は心の中で叫びました!

(ここから走り去らなきゃ!)

でも身体が動かない!!!
どうしようどうしようどうしよう!!


そして次の瞬間
耳元に息があたるくらいの至近距離でした
僕はハッキリと聴いたんです


「あそぼ」

これが僕の心霊体験の1つです。
最後まで付き合っていただきありがとうございました。
常に水が溜まるような場所にはむやみに近づかないようにしましょうね。

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