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#378 「フツー」なんてないと、脳が教えてくれた話

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、仲間と一緒に私の固定概念をデトックス、オンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

ジェンダーサイエンス 「男と女 性差の真実」

今日は、先週「これすごい面白い」と思ったテレビがありまして、それを共有したいなと思います。たぶん見た方もいるんじゃないかなと思うのですけど、NHKスペシャルで『ジェンダーサイエンス』というシリーズの番組がスタートしたんですよね。
その一回目が先週だったのですけれども、「男X女 性差の真実」というタイトルでした。
タイトルを見たときに、「うわ、何これ?面白そう」と思って、いつもは早々に寝ちゃうのでテレビを見ることって少ないのですけれども、これは見ておこうと思って見ました。
そして中身も面白かったので、その面白さを共有したいというところなのですけど。

私がうまく説明できるか分からないですけれども、今回はこんな話しでした。
ジェンダーって、社会的文化的な男女の違いと言われていて、その根底にあるのは、私たちの中にある「女らしさってこうだよね」とか、「男らしさってこうだよね」という先入観から生まれるのがジェンダー。社会的文化的男女の違い。
さらに、女らしさ、男らしさの先入観というのは、大前提に「男女ってそもそも違うじゃないですか?」これがある。
そこから生まれるのがジェンダー。ジェンダーバイアスとか言いますよね。
女らしさ、男らしさの思い込み。
ところが、この番組って、ジェンダーサイエンス「サイエンス」がついているのですけれども、番組的なテーマとして、「生物としての私たちって、実は明確に男女に分けられないんですよね」そういった性差の真実に科学的に迫りましょうという番組でした。
その中で、私が特に「うわ、何これ面白い」と思ったのが、「モザイク脳」というキーフレーズだったのですけれども、モザイク脳って何か?ですが、まず前提に、海外での研究がありますと。
イスラエルにある脳科学の研究チームが、MRIで1,400人の脳を解析しました。男女の脳を。
脳のいろんなパーツがあるじゃないですか。このいろんなパーツの平均値に男女で明確に違いが出ました。
1,400人分の脳を解析すると、男女で明らかに傾向が違うということが特徴的に明確に出た。大きさがはっきり違う箇所が10箇所以上あった。
ここまで聞くと、「へえ、やっぱり男脳、女脳ってあるんだ」みたいな話じゃないですか。やっぱり脳も違うわけね。

「男女脳」の特徴がはっきり出るのは一割だけ

ところがですね、今の明確に違いが出たというのは、1400人分の平均値を出して、傾向に明らかな違いが出たということなのですけれども、ところが個人個人の一人一人の傾向で調べてみると、全然違った
こういう話だったんですね。
全体で平均集めると、男女の傾向の違いというのはくっきり出ました。
でも、個人で調べてみると、ちょっと様相が違うぞ。
どういう様相かというと、全体の10%は平均値に近い傾向が出た。
明確に男性寄り、女性寄りみたいな傾向が出たのが全体の10%でした。
ところが、残りの90%の人は、男女の特徴の両方が存在するモザイク脳でしたということなんですよね。

頭の中に映像が浮かびますかね?
脳の絵を浮かべていただいて、これを20か所ぐらいに切り刻むんですよね。
パーツ単位で、男性的傾向があるのか、女性的傾向があるのか、それとも中性的傾向があるのか?
要は、ピンクか、青か、白か、こんな感じで色を付けて組み合わせてみると、四角いパーツに、ピンクか青か白の色が付いてくるじゃないですか。
そうしてみると、全体的に青寄り、ピンク寄りの傾向が出たのは、たった10%しかいなくて、残りの9割の方は、ピンクの箇所もあるし、青い箇所もあるし、白い箇所もある。こういう3色のモザイクの組み合わせの脳だった。
どこがピンクか、どこが青か、どこが白かというのは、個人個人に全く違う傾向が出るということが分かりましたよという話でした。
これはものすごく面白くないですか?
集団の平均だと、男性的傾向、女性的傾向というのがクッキリハッキリ出るのだけれども、個々にフォーカスしてみると、男女の違いというのは、明確にむしろない。
ないどころか、大半の人は、男性的な部分、女性的な部分、中性的な部分、すべてをあわせ持っている。
どこがピンクか?青か?この組み合わせも一人一人全然違う。
つまり私達には、男女両方の特徴があって、さらに特徴の持ち方は一人一人全然違うということが、このカラーリングでモザイク型で視覚的によく分かるんですよね。

「男女で違う」前提をおいた社会で生活していくうちに、社会的文化的な性差ができていく

さらにピンクになるのか、青くなっていくのかというのは、生まれた時からの固定ではなくて、環境とか経験したこととか、付き合ってきた人、こういったものによって変化していく。そういうことなんですね。
なので、生物としての私たちに明確に男女の違いがない。特に脳は。

社会的文化的に「女らしさってこうじゃん」「男たるもの」という社会の中で生活しているうちに、生物としての機能は違うのに、そういった社会的文化的な性差みたいなものができていく
そういうことなのかというのを、改めて面白く視覚的に教えてくれた番組でした。

シリーズなのでまた見たいなと思いますし、NHKの公式サイトに番組ブログもあがっているので、興味があればぜひ見てくださいというところなのですが、そこから改めて思うのは、「男女で違うじゃないですか?」という前提をついつい置いてしまうのですけれども、この前提を置かないことを改めて意識しようかなって思いました。
見た目は明らかに違うところがあっても、中身はそんなにパックリ男女に分けられない。
男女での傾向そのものが存在しないということであれば、一人一人、「この人はどうか?」「そして私自身はどうか?」みたいなところを考えたり、目を向けたりしていかなきゃいけないな。

「普通はない」を科学的に証明してくれた

そう考えると、本当に普通って何?
さっきの脳の話もそうですけれども、平均値というのは、計算上出せるんですよね。
平均が出せると、傾向も物理的には出るのだけれども、この平均とか傾向というものにあまり意味がないっていうことですよね。
ということは、「普通」というものが、そもそも存在しないということなのか?
普通ってなんだろう?と、ふっと頭に浮かぶことがあるじゃないですか。
ただ、「普通はない」という根拠がないと、「そうはいってもね」とついつい流されがちになっちゃうのですけれども、でもこの番組を見て、「普通はない」という根拠を、まさに科学的に示してくれたなって思いました。
自分自身とか、相手もそうですし、なによりも子どもに対しても、「女子だから」とか、「男子だから」こんな形で、個にある特徴や可能性を摘まないように、自分とも周りとも家族とも付き合っていきたいなと思った先週の夜でした。

ちなみに、モザイク脳がテストで分かると番組で紹介されていたのですけれども、テストやアプリ診断があったらぜひとも受けてみたいですよね。
いろんな脳の四角いパーツが、ピンク、青、白みたいな感じで、モザイクの形で出てきたらめっちゃ楽しい診断じゃないですか。
誰か開発してくれたら、ぜひ使わせていただきたいなと思いました。
ありがとうございます。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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