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#663 キャリアは経験のないことから選べない~答えは経験の中に~

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
今日もお聴きいただき、ありがとうございます。

本日の放送は、いただいたご質問を取り上げる放送にしたいと思います。
「ありたい姿の解像度を上げたい」「今後のキャリア選択に迷う」こんなテーマなのですが、今日のメッセージは一言で言うと、『答えは経験の中にある』こんな感じの放送になるかなと思います。
それでは、本編をお聴きください。


この放送は、今年で30周年を迎えるLenovo『ThinkPad』の提供でお送りします。

今日のご質問は、チャンネルの質問ボックスにいただいたご質問です。
質問ボックスは、番組のプロフィール欄にリンクが貼ってありますので、よかったら皆さんお使いください。
いろいろいただいておりまして、順番に取り上げさせていただいてます。

今日の質問者さんは、北海道はでっかいどーさんです。
このネーミングがツボすぎて、思わず笑っちゃって、連呼できないのですが、ありがとうございます。

ありたい姿の解像度を上げていきたい

【いつも新しい気付きをありがとうございます。
質問です。
将来のありたい姿について、どの程度解像度を上げるべきか?
そして、私はどのように解像度を上げられるか、ご助言ください。
私のありたい姿は、仕事と育児の両方を無理せず、楽しくキャリアを築くこと。
そして、子どもから「ママ、生き生きと楽しく働いていてかっこいい、将来はママみたいに働くのが楽しみ」と言ってもらえるような姿です。
「ライスワーク」ではなく、「ライフワーク」としてキャリアを描きたい。
仕事と趣味がボーダーレスに没頭できる仕事、楽しくて働きたいと思える仕事をしている姿が目標です。
一方で、キャリアを描いていく上で、具体的な希望業種や職種があるわけでもなく、管理職や専門職でもなく、ありたい姿がボヤっとしています。
自身の今までのキャリアの棚卸しや、Will・Can・Mustなども考えましたが、相変わらず明確な姿を描けません。
比較的楽しかった職種もありましたが、他にも経験したら楽しくやりがいのある職種があるかもしれないし、幅広な経験をしたい気もある一方で、一つの職種で専門性を磨くことも良いような気もします。
ありたい姿をどこまで明確にしたほうが望ましいのか、どのようにしたら明確にできるのかといった質問です。
よろしくお願いします。】

北海道はでっかいどーさん、ありがとうございます。
簡単にまとめると、ありたい姿の解像度を上げていきたい。一方で、今後のキャリア選択に迷う
こんな感じですかね。
ぜひ一緒に考えていきましょう。
ありたい姿を明確に描きたいです。一方で、私にどんな仕事が向いているのか、まだ迷ってます。
こういう相談や質問はすごく多いです。
なので、たぶん多くの人が、このテーマを考えたり、いろいろ試行錯誤しているんだなと思っています。

仕事を業界や職種で捉えることをやめよう

私はどう考えるかですが、まず一つは、業種とか職種で仕事をとらえることには限界があるんじゃないかなと思っていまして、言い換えると、業種や職種で仕事をとらえないほうがいいよ。そんなふうに思っています。
なので、北海道はでっかいどーさんが、解像度を上げる方法を助言してほしいと書いてくださっていますが、仕事を業種や職種でとらえないことに、実は解像度を上げる方法があると思います。
例えば、営業という仕事がありますよね。
営業という仕事も、扱っている商材とか、向き合っているマーケットとか、会社の中でどういう営業を実践しながら勝っていこうと戦略を描いているかによって、やっている仕事は全然別物になると思います。
もっと言うと、チームが違えばルールも違うんですよね。
ここに業種や職種で仕事をとらえることの限界があると思うんですよね。
さらに、同じ営業をやっている人によっても、その仕事の何が面白いか、何ができるか、何が得意かは、全然違いますよね。
例えば、営業という仕事が好きというAさん・Bさん・Cさんがいて、Aさんは販売動向を見ながらプランニングを立てるのが好きで、One to Oneのコミュニケーションよりも全体を俯瞰して計画を立てることが好きなのかもしれないですし、Bさんは相手の課題を整理して、人と人との対話の中で問題解決を探っていくプロセスが楽しくてたまらないから好きなのかもしれないですし、一方で、Cさんは計画的にことを進めるのが得意で、自分が前線に出て仕事をするよりも、チームを後方支援しながら支えることにやりがいと面白さを見いだしているかもしれない。
その仕事、その体験、その場所の中で、自分は何に楽しさを感じて、どういった仕事のやり方で誰かの役に立っていて、もっと言うと、やっていて苦にならないことや、他の人よりもちょっと上手にできることって何だったんだろう?
これを考えていくことが、まさに解像度を上げることになるんじゃないかなと思います。

ありたい姿の答えは経験の中にしかない

ここまで聞いて、はたと思いませんか?
「ありたい姿の解像度を上げたいんですけど」と思うかもしれないですが、ありたい姿の答えは経験の中にある。もっと言うと、経験の中にしかないと私は思います。
経験のないことを妄想しても、ありたい姿は絶対に見つからない
なので、そこの解像度を上げる答えは、私は経験の中にしかないと思っています。

そうやって考えてみると、北海道はでっかいどーさんの先ほどの質問の中に、「これまでやっていて、楽しいと感じた仕事がある」とまさに書いてくれてるじゃないですか。
これを職種や部署といった感じでざっくりまとめるのではなくて、「あの時の何が楽しかったのか?」「そこでの仕事や経験の中で、どうやって自分は周りの役に立てていったのか?」ここが私はヒントそのものなんじゃないかなと思います。
さっきの営業の仕事の分解ですが、例えば、「販売動向を見てプランニングをすることが自分は好きだった、面白いと感じた」と一つ解像度を上げると、「なるほど、自分は一対一のコミュニケーションよりも、全体を俯瞰したり、そこに何があるのか、傾向や数値から発見していくのが好きなのかもしれない」とか、もしくは、「ちょっとやり方を変えてみる」とか、「ちょっと新しいことを試してみる」こういったことを考えて、実際に試して、そのリアクションを見ながらさらに改善する。このサイクルをぐるぐる回すのが好きなのかもしれない。
このぐらいのレベルまで、経験から解像度を上げていくことができるといいんじゃないかなと思います。
そうすると、そういった経験をより深めようかという感じで、営業という大きなテーマの中で、さらにそういった経験を深められる選択をしていくやり方もあるかもしれないですし、全体を俯瞰して傾向を把握するとか、何か実験しながら改善を繰り返す、これは営業という職種や今の業界じゃなくても、他にもいろいろ試せる仕事があるよねということで、ここに新しい経験を足していく。
そんなふうに選んでいけるんじゃないかなと思います。
とにかく、経験のないことから妄想しようとしてはだめで、経験の中にしか答えがないということで、もし違う答えを探したかったら、経験を増やしてみる。
やみくもに増やすよりも、これまでの経験の中で楽しかったエッセンスだとか、人よりちょっと得意にできるエッセンスを抽出しながら、それを展開していくという考え方ができるといいんじゃないかなと思います。

目標が明確かどうかより、探求を続けることが大事

もう一つ、「ありたい姿を描きたい」とか、一方で、「キャリア選択に迷う」中で、頭の中に置いておくと、すごく楽になるんじゃないかなと思うことが一つありまして、それは私たちの中にこういう思い込みがあると思うんですよね。
「目標は、常にいつでも、明確でなくてはならない」思い込みとか、「目標を決めるまでは、歩き出せない」という思い込み。
もう一つあるとしたら、「一度決めた目標は、変わらないものである」”不変のもの”という思い込み。
こういう思い込みがあると、私はキャリアを考えるのは特にしんどいと思います。
なぜなら、キャリアなんて一生答えが出ない究極の問いに近いじゃないですか。
いろいろ環境も変わっていくので、明確なときもあれば、明確でないときもあるんですよね。
そうやって考えると、ありたい姿や目標というのは、見えているかどうかとか、持っているかどうか以上に、重要なのは、探求し続けているかどうかじゃないかなと思います。

具体的な探究活動というのは、経験を通して自分を理解していくことと、その中で見つかった小さな糸口をもとに、新しい経験を追加していく
これでしかないんじゃないかと思っていますが、いかがでしょうか。

なので、目標が見えているかどうか、持っているかどうか以上に、探求し続けることが大事なので、今、ありたい姿やキャリアが、ぼんやりとした描けなかったとしても、歩みを止めないことで、私はちゃんといろんなことが前に進んでいくんじゃないかなと思います。
北海道はでっかいどーさんには、「子どもに、大人になるのが楽しそうだと思えるような働き方、仕事への向き合い方を見せたい」という北極星はすでに見えているわけなので、そこに向かって探求し続ける姿もあわせて、家族に見せて、お互いに応援し合えたらいいんじゃないかなと思います。

北海道はでっかいどーさん、心から応援しています。
ご質問ありがとうございました。
皆さんもお聴きいただき、ありがとうございます。

今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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