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#543 リモートワークだと心理的安全性が高まらない?

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、変化の時代のビジネススキルが描けるオンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日はまた、いただいたご質問に答える形で放送をさせていただきたいなと思います。
テーマをつけるとしたら、リモートワークと心理的安全性って感じでしょうか。
先週の放送にいただいたコメントですね。
しまじろう大好きっ子ママさんからです。ありがとうございます。
【前回初めての質問をさせていただきましたが、丁寧に回答いただき、嬉しかったです。】
いえいえ、こちらこそご質問いただけると嬉しいです。
【回答を受けて、さらにもう一つ教えてください。
チームでの情報共有や分かり合うことにおける重要なキーワードとして、心理的安全性がありますよね。
特に、テレワークにおける心理的安全性を高めることの難しさを肌で感じています。
かといって、対面文化に逆戻りももはやできないなと思っています。
ついては、テレワークというお互いの考えや価値観などのすり合わせが難しいとされる環境下において、心理的安全性をどのように高めることができますでしょうか?
特に、育児や介護との両立社員にとって、なくてはならないテレワーク。
オンラインで打ち合わせがもはや一般的となった今、心理的安全性に注目する中で、小田木さんの心がけているポイントや考えをお聞かせください。】
というご質問です。
しまじろう大好き子ママさん、ありがとうございます。

まず質問のポイントをまとめると、リモートワークだと、心理的安全性を高めることが難しいなと、今肌で感じている。
フルリモートで働く小田木さんは、何か心がけてることはありますか?
こんな感じかなと思います。
ぜひ一緒に考えてみましょう。

「リモートだから××」は、実はあまりない

まず私自身は、超出勤型のオフィスワーク、そしてお客様ともがっつり対面で膝を突き合わせてお話をし、必要とあらばどこにでも出張に行く、こういう働き方を、仕事内容はそのままに、今フルリモートに転換しております。
一緒に働く仲間もフルリモートで、特にエリアが違うメンバーなんかは、入社してから実はまだリアルではお会いしたことがないという、そういう仲間もおります。
そんな私の所感ですけれども、まず「リモートだから××」とよく議論されますけれども、私自身は、本当はあんまりないんじゃないかなと思っています。
例えば、リモートワークだと心理的安全性が高まりにくいとか、高めるのが難しいといったメッセージがあったとして、私が思うのは、例えば、もともと心理的安全性がきちんとあったチームが、リモートワークに移行したときに、その心理的安全性が低下した。あんまりないんじゃないかな。
問題になっているのは、もともと心理的安全性に課題があって、それがリモートワークにシフトしたことで、より顕著に感じるようになってしまった。こっちはたぶんあると思います。

リモート会議の優れている点

他には、「リモートだと、すごく会議がやりにくい。」こういった声もたまに聞かれますけれども、私は、特にミーティングにおいては、リモートであるということは、めちゃくちゃ優れているんじゃないかなと感じています。
具体的にどんな点あるかというと、まず一つは、リモート会議の参加者は、本当にフラットなんですよね。
会議室のように、上座、下座といった物理的な距離間がなくて、参加したみんながリモート会議においては、みんな同じ距離感で均等につながっている
そして、全員の表情が、同じ画面の視線の中で、同じだけ見える
すごくフラットな場だなと思っています。
そして、発言しやすいですよね。活発に発言することができる。
例えば、「このテーマについて、普段仕事をする中でお互いに思っている課題感をあげてみようよ。」と問いかけをした場合に、5人いて一人一人発言していくと、まあまあ時間がかかると思うのですけれども、例えば、「じゃあ、まずチャットに箇条書きをしてみて、それをもとに意見を出し合っていこうか。」みたいな感じの進め方ができると、まず全員がフラットに発言ができて、共有ができて、かつそれが見える中でさらにみんなの意見を深めていく。なんていうことも、とても便利にできますし、画面や資料を共有していくことで、迷子になりにくく、さらに前後の移動がないので、スピード効率も高く、「ちょっとこの件を話そうよ。」とか、「壁打ちしてくれる?」みたいな、必要に応じていつでもさっと開催できる。
こういうフラットさ、オープンさ、活発さと、機動力、オンライン会議は素敵だなと思っています。

オフィスワークとリモートワークの特徴

そう考えられる一面もあるとすると、心理的安全性にしても何にしても、「リモートだから××」こういう前提を手放して、リモートという手段の中で、その要件を満たすためにとか、その目的を達成するためにどんな工夫ができれば、手段とかツールの強みを活かしながら、うまく事が運べるだろうかと。これを考えてみるというのが、すごく建設的だなと思っています。
そうしようと思うと、オンラインにはオンラインの、そしてオフィスワークにはオフィスワークの、それぞれの働き方の特徴がありますよね。
なので、どっちが良い悪いという話ではなくて、その特徴に合わせたチューニングが必要だなと思います。

そんな中で、「リモートワークで心理的安全性を高めていく」という、いただいたテーマに基づいて考えると、私は、”能動的な関心”これが実はすごくキーワードになるんじゃないかなと思います。
対比して、オフィスワークだと、これは”受動的な関心”でもいける。こういう見方ができるんじゃないかなと思うんですよね。
私たちのチームに、もともとオフィスワークをやってて、転職によってフルリモートにシフトしたメンバーも入ってきますけれども、この間そんなメンバーが言っていたのは、「フルリモートって、場の空気から得られる情報が、圧倒的に少ないですよね。」こんな感じで言ってくれたのですけれども、これがすごく「受動的な関心でもいける」を見事に的確に表現してるなと思います。
オフィスに行く(対面だと)、自分では意識しなくても、視覚の中にいろんな情報が入ってきますよね。
「なるほど、そういう話を今しているんだな。」とか、ちょっと困った事があっても、困ってる感じの自分の挙動を見て、周りの人が声をかけてくれるとか、今全体でどんな仕事が動いていて、誰がどんなコンディションだったり、状況にあって、こういう情報が、そこの場にいるだけで、空気と視覚を通じて、めっちゃ入ってくるというのが、たぶんオフィスワークの一つの特徴じゃないかなと思います。
これが”受動的な関心”。

一方で、フルリモートワークだと、そういった情報は自分から動いて取りにいかないと、入ってこないんですよね。
なので、リモートワークを「やった!自分の仕事に没入できる時間ができた。」こんなふうにとられちゃうと、オフィスワークとの相互補完関係というのは、必ずなくせないのかなと思います。

能動的な関心を仕掛けよう

じゃあ、”能動的な関心”って具体的にどうすることよ?というと、例えば、「ちょっと困ったな」、「助けを求めたいな」という場合は、自分から「今こういうことで困っていて、こういうヘルプがほしいんですけど」と、発信する必要があるなと思いますし、チームのメンバーがどんなコンディションか?チーム全体でどんな仕事が動いているのか?知りたいと思うと、自分から積極的に関わっていく必要がある。
なので、普通に仕事をしているだけだと見えないものを、どう可視化していくか?とか、あと、チームの動きを捉えながら、自分の仕事をどうチームの仕事に接続していくか?ここを考えて工夫したり、もしくは、チーム全体で仕掛けをどうするか考えるのが、リモートの工夫のしようなのかなと思います。
なので、私たちのチームも、Voicy放送でも断片的にいろんな仕事スタイルが出てくると思うのですけれども、朝一回みんなで集まって、15分の朝会をやって、お互いのコンディションとか状況とか、仕事の進捗を共有し合う、こういう場があるとか、スケジュールはどんなタスクをどの時間に進めているかも含めて、フル公開されているとか、Teamsグループウェアで、情報のアーカイブがされていて、チームミーティングとか案件ごとの進捗が、誰でも見える形できちんと蓄積されているとか、一日の仕事が終わったら、「全員日報」という仕組みで、みんなが一日の仕事の進捗や感じたこと、課題に思ったことを振り返って、オープンに発信し合う場があるとか。
こういう仕組みの一つ一つが、見えないものをどう可視化していくか?の仕組みであり、お互いが能動的に関心を持ち合うための仕掛けなのかなと思っています。

ということで、今日は「リモートワークで心理的安全性を高めたい」といったご質問いただきましたけれども、私は、心理的安全性の第一歩って、やっぱりお互いに関心を持ち合うことだと思うんですよね。
そんな工夫をどうしていくか?まさにチームみんなで考えられたらいいんじゃないかなと思います。

お聴きいただきありがとうございます。

今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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