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#798 「仕事でできることが家庭でできない」ってないですか?そんなときの3つの着眼点

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、チームで仕事をするおもしろさをあなたへ、オンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日は木曜日です。
毎週木曜日といえば、一緒にこのチャンネルを運営している「あいちゃんの質問コーナー」なのですが、今日はなんと変化球企画、「なつさんの質問コーナー」ということでお届けしたいと思います。
なつさんは、以前、このVoicyにも登場したことがある、同じチームで仕事をする古賀奈津紀さんで、今日はどうしても投げ込みたいテーマがあるということで、あいちゃんの質問コーナーを奪っての投稿です。

なぜか子どもに寛容になれない自分

どんな質問かというと、こちらです。
周囲の人には寛容になれるのに、家族には同じシチュエーションでも寛容になれない自分にモヤモヤ』 タイトルからなんかビシバシきますよね。

【現在、小学校高学年と、来年小学生になる二人の娘の子育てをしながら働いています。
人事の仕事に関わっていたこともあり、基本的にどんなことでも「そんなこともあるよね」と受け入れることができるのですが、特に成長した高学年の上の子は、日常生活で自分に似ているなと感じることも多く、つい自分と重なってしまいます
特に、自分の短所(例えば、好きなことばかり優先し、最後に時間の帳尻が合わなくなるなど)と感じることは、先読みして声をかけるのですが、結局同じことを繰り返す娘の姿に、つい怒りを感じることも。
後で振り返ってみると、自分の良くないところを見せつけられているような心境になっているのかなと思うこともあるのですが、家族に対してと、家族以外の人に対してでは、自分の受け止め方が大きく変わってくるようです。
基本的には、子どもの個性を生かしながら、のびのび成長してほしいなと思っているので、つい自分の中で湧き上がる感情との向き合い方について小田木さんが意識されていることがあったら、ぜひ教えてください。】

というご質問です。
まとめると、なぜか子どもに寛容になれない自分がいますと。
子どもに自分に近い短所を見つけて気になってしまう。
自分と重なるからこそ、直してあげたいと思ってしまう。
家族以外ならいくらでも寛容になれるのに、自分自身も子どもの個性を生かしながらのびのび育ってほしいと思っているのに、つい自分の中で沸きあがってくる感情との向き合い方について考えたい。

子どものこととなると感情的になってしまう

こんなご質問でしたが、ひと言「分かるー!同じことを感じています」この一言に尽きますよね。
私も、仕事で感情的になることはほとんどないのですが、家庭では、特に子どもに対してはめちゃくちゃ感情的になるんですよね。
仕事でできることが、家庭ではできない
なつさんも、仕事においては、メンバー一人一人の個性を全く否定することなく、お互いの強みを生かし合ってちゃんとチームで仕事をする、まさに体現者なので、家庭での感情のコメントを聞いて、ちょっと安心するぐらいの感覚さえあるんですよね。

私たちは子どものこととなると、なぜこんなに一つ一つ気になってしまうのか?
そして、つい言いたくなってしまうのか?
私もこれが人類の大きな不思議、謎だなと思うぐらいに感じています。
さらに面倒くさいのが、なつさんが書いているように、自分と同じタイプであれば、自分と同じ短所が目について直してあげたくなる。自分と同じタイプだからこそ言いたくなるという側面がある一方で、これが自分と違うタイプでも言いたくなっちゃうんですよね。

例えば、わが家の長女ちゃんは、超ギリギリ宿題派なのですが、私自身が早く片付けて終わらせたいと考えてさっさとやっちゃうタイプだったので、なんで同じようにしないのかな?こんなことが目に付いたりするわけです。
同じタイプでも気になるし、違うタイプでも気になる
結局どんなタイプであっても気になっちゃうんですよね。
できないことは目につくし、できることがあっても、「じゃあ、こっちもできたほうがいいよ」みたいな感じで考えちゃって、完全によく言えば親心。
一方で、エゴを私自身も持っているんだな。
本当にそう思います。
これが難しいことに、頭で分かっているんですね。
私も、個性を生かしてその子に合った人生を歩んでほしい、完璧な人間なんていないと、頭で分かっているのですが、これが親子という関係性の中で、自分の子どもに向き合うと、途端に難しくなるなと感じています。

湧きあがる自分の感情と折り合いをつけるための3つの着眼点

なので、なつさんと同じようなモヤモヤというか葛藤を抱える一人として、湧きあがる自分の感情との折り合いのつけ方を、私はどう考えているか共有したいと思います。
ちなみに、これなら完璧にできるという方法ではなくて、少なくともこの3つぐらいを大事にしながら折り合いをつけ続けているよという、そんな今以て探求中のポイントになりますので、そんなふうに聴いていただければと思います。

時間軸を置き換えてとらえるようにしてみる

まず一つは、時間軸というキーワードを頭に置くようにしています。
親が感じることとか、子どもにぜひこうしてほしいと思うことは、私たちが30年とか40年かけて、自分自身が経験したことや失敗したことに基づいて、獲得した経験値だとか考え方に基づくものなんですよね。
一方で、子どもの判断軸というのは、ベイビーだった頃も含めて、ここまでたった10年とかそこらの経験値をもとに、見たり感じたり判断したりするところになるので、やっぱり普通に考えて、経験とか体験をすっ飛ばして言われても分からないよなと思います。
さらに、子育てのゴールって”今”じゃないじゃないですか。
ゴールのないエンドレスな歩みともとれるのですが、例えば、いろんな形で花が咲く時期ととらえても、それは一年後の人もいるかもしれないし、10年後かもしれないし、20年後かもしれない。
そこに向けて、いろんな経験とか体験を積み重ねながら、自分自身の血肉にしていくと、一定の時間って必要なんだなと思うようにしています。
過去を振り返ってみても、勉強にしても進学にしても転職にしても、自分で経験してみないと分からないことは、あまたあるじゃないですか。
なので、湧きあがる自分の感情との折り合いのつけ方その一は、「今、すぐ、ここで」じゃなくて、時間軸を置き換えてとらえるようにしてみるということは、少し私の心を落ち着かせてくれるなと思ってます。

ニーズのない時に言い過ぎない

二つ目は、ニーズという観点なのですが、例えば、宿題をいつやるかにしても、今、片付けるかどうかにしても、こうしてほしいというのは、親のニーズが基本的に起点になっているので、子どものサイドにはニーズがないんですよね。
子どものサイドも、必要性とか重要性がないと、変えようとかやろうという行動は、スイッチが入らないなと思っていますので、ニーズが生じた時がチャンスだな。その時にいろんな支援ができればいいかな。
そんなふうに思うようにしています。

ニーズのない時に言い続けるリスクというのは、子どもが本当にそれを必要とした時に力になれないというリスクがあると思うんですね。
ニーズのない時に押し付けようとし続けちゃったばっかりに、子どもが必要だと感じたときに、親に言わなくなる。相談しなくなる。自分で抱えきれないものを一人で抱えてしまうリスクというのがあると思いますので、私は必要性や重要性を感じた時に、適切に支援できるように、言い過ぎないということを一応心にとめています。
その甲斐あってか、例えば、長女ちゃんなんかも、「ママって説教くさい」と言いながら、「ちょっと聞いてくれる?」みたいな感じで、いろんなことを話してくれるので、とりあえずニーズに応じたデリバリー作戦は、一定の成果をあげているのかなと感じています。

デコボコと思う

湧き上がる自分の感情との折り合いのつけ方、三つ目の観点は、デコボコと思う
当たり前なのですが、つい忘れちゃうんですよね。デコボコだと思う。
人って完璧な球体ではないので、どこかが出っ張れば、どこかはへこんでいるものじゃないですか。
大人もそうだし、何よりも自分自身もそうだなと思う中でいくと、へこみにばかり目を向けていないだろうか?へこみが目についた場合は、「じゃあこの子の出っ張りはどこだろうか?」へこみに目を向け続けた結果、出っ張りまでへこますことがないようにしないといけないな
これは冷静な時にそう考えるようにしていますね。

冷静に考えられる時に視点を持っておく

こういうのって、余裕がなかったり、自分自身が疲れていたら、無理。
そのときは仕方がない。
だからこそ、なつさんが言うように、ちょっと冷静に考えられる時に、湧きあがる自分の感情との折り合いのつけ方の視点を持っておく。たまに思い返す。
そんなことをしています。

ということで、私の「湧き上がる自分の感情との折り合いのつけ方」三つの観点は、時間軸を変えてみて、ニーズに合わせてデリバリーをして、そして「私たちはデコボコじゃん」と思う。
こんなように考えております。

最後に、この一言がめっちゃ効きますという一言を紹介できればと思うのですが、「生きててくれるだけでいいか」これをつぶやくと、いろんな感情が不思議なほどきれいになっていく感覚を受けますので、めちゃくちゃおすすめです。
生きててくれるだけでいいか。完璧にはできないじゃん。だって人間だもの。そっか、私もデコボコじゃん。
そんなふうに考えて、難しいけれども、折り合いをつけようとしている今日この頃です。

なつさん、ありがとうございます。
お互いいろいろあるけれども、デコボコな親同士として、なんとかやっていきましょう。

ということで、今日はなつさんからの質問「なぜか子どもに寛容になれない自分」を取り上げさせていただきました。

先週の一番放送は「ストレスの種を大きく育てないコツ」


小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜
び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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