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#616 “未消化の経験“をいくつも抱え、その熟成を味わう

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、両立期にぶつかる3つの壁を乗り越えるためのオンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日の放送は、 “未消化の経験“を取り上げたいと思います。

夏休みの過ごし方

その前に少し余談ですが、皆さん、お盆を含む夏休みをどんな感じで過ごされましたでしょうか。
私は、お盆休みを終えてすでに仕事を再開しておりますが、家族とまったりゆったりしたお盆休みだったなと思います。
何をしていたか振り返ると、私は観葉植物と漫画、夫は観葉植物と甲子園、長女ちゃんは宿題といとこ、次女ちゃんはほぼ私にべったり、こんな感じでした。
少し前のVoicy放送で、夫が観葉植物にはまっているとお伝えしたのですが、ここ三カ月ぐらいで、私も観葉植物に一緒にはまってしまいまして、このお盆休みも、すでにいる子たちのメンテナンスと、新しい観葉植物のショッピングと植え替えを夫と楽しみながら満喫しておりました。

夏休みの課題図書を紹介

もう一つ、お盆休みに楽しんだ漫画については、夏休みの課題図書を自分なりに2つセレクトしまして、これが本当によかったのですが、一つは、『アルキメデスの大戦』という作品です。
読んだことがある方、いらっしゃいますかね。
史実に基づいたフィクションなのですが、日米開戦に至る前の日本で日米開戦を食い止めたい思いを持った天才数学者櫂直さんが、開戦を阻止するために奮闘する物語です。
この作品を読みながら、私もぼんやりとしか知らなかった、日米開戦に至る背景や状況を勉強させていただく機会にもなったと思っています。

もう一つの作品は、『健康で文化的な最低限度の生活』なのですが、公務員として社会人生活をスタートさせた、義経えみるちゃんという主人公が、区の保険事務所に配属されて、ここでソーシャルワーカーとしての経験を積みながらいろんなリアルに対峙して、社会人として生活していく物語です。
生活保護やアルコール依存症や子どもの貧困、結構重いテーマを扱っているのですが、一貫して、一人の努力では到底太刀打ちできない困難にどう向き合っていくのか、その現場にどんな人たちがいるのか、こういったことを教えてくれながら、私が知っていることや私が見ているこの世界は全体のごく一部なんだなということをいろいろ教えてくれる作品だなと思いながら、夏休みに浸らせていただきました。

皆さんは、どんなお盆休みを過ごされているでしょうか?過ごされていたでしょうか?

”未消化の経験”をいくつぐらい抱えていますか

余談がずいぶん長くなってしまいましたが、今日の本題は、”未消化の経験を抱える”このテーマを取り上げて放送させていただきます。
ちなみに皆さん、”未消化の経験”をいくつぐらい抱えていますか。
”未消化の経験”とは、平たく言うと、モヤモヤですよね。
例えば、失敗とか挫折とか黒歴史と呼んだりするかもしれないですが、しんどかった経験、でも一方で、どうすればよかったのか今も分からない経験、もしくは、そこにどんな意味があったのか見いだせないあんまり考えたくないという段階も、たぶん”未消化の経験”に該当するんじゃないかなと思います。
一方で、”経験を消化した”とはどういう状態かというと、起こったことを受け入れて、それに意味付けしたり、”そこから言える事”という感じで、経験を抽出したり、次に生かせる血肉になっている状態が、消化された状態なのかなと私は捉えております。

すぐに消化できない経験はある

そんな”未消化の経験”をいくつ抱えていますか?ということなのですが、私もいくつかを常に同時進行で抱えていると思います。
生きていると、すぐに消化できない経験っていくつも抱えるもんなんだな。
これに気付いたのが、ここまで成長してきたプロセスだとも思います。
未消化の経験を抱えているのはしんどいので、誰でも早く片付けたくなるじゃないですか。すっきりしたい。
けれども、これって時間がかかるものなんだなというのを、学習してきた今日このごろだったなとも思います。

もっと言うと、いったん片付けたつもりになっても、時間がたってまた熟成が深まるものさえもありますよね。
例えば、私が長女を出産したあと、これまでの頑張り方で頑張ろうと思って激しくこけた経験があるのですが、何が課題かというと、長時間労働で残業ありきで成果を出す仕事のやり方に課題があって、それを変える転換点が出産だった、そんな話をさせていただいたと思うのですが、これがずっこけた直後に「そういうことなんだ」とすぐに分かったかというと、全然違うんですよね。
たぶんその直後は、「育児をなめたらあかん」みたいな程度の教訓だったと思うのですが、そこから2年3年とたつうちに、”結局何が課題だったんだ?”、”そこから何が言えるんだ?”ということが熟成されて、このVoicyでも発信させていただいているような、仕事のやり方を変える、アップデートしていくという経験に消化されていったなと思います。

経験を熟成させる好事例noteをシェアします

そうすると、「人って未消化の経験を常にいくつも抱えているもんだよね」というのは、なんとなくイメージができると思うのですが、じゃあそれってどうやって熟成させたり、消化していくものなのかな?ここが考えることになるじゃないですか。
私は今週、すごく良いサンプルを教えていただきまして、それを今日は皆さんに共有させていただきたいなと思います。
noteの記事なのですが、書いている方は外資系企業で人事をされている、通称”いたるさん”という方が書いていらっしゃいます。
このnoteの記事を知ったのは、いたるさんとはもともとご縁をいただいていたのですが、ヘルプシーキングの書籍に少し触れていただいたこともありました。
そこはいったん脇に置きまして、私はこの記事を読んで、「経験を熟成させるってこういうことだな」と、、すごく思ったんですよね。
タイトルが、『4人分働いてた時の話』。
タイトルもなかなかセンセーショナルなのですが、いたるさんが5年前に職業人生最大のピンチに直面したことを振り返って、そこから何が言えるのかをまとめた記事になっています。

すぐには消化できなくても、どこかでちゃんと消化していけるようになる

私が「経験を熟成させるってこういうことだな」と思ったポイントが、起こったことにふたをするでもなく、起こったことをデフォルメして、「こういうことだったよね」と簡略化をするでもなく、誰かを責めるでもなく、まして自分を責めるでもなく、起こったこと事実と、その中での自分の心境や感情をセットで淡々と振り返りながら、そこから何が言えるのかを言葉にしていく、そんなnoteだなと思いました。
まさに経験を熟成させるポイントがここに詰まっているなと思いましたので、いたるさんにお願いをさせていただいて、このVoicyで紹介をさせていただいきました。

ここに書かれていることが、5年前の経験であるということも、未消化の経験をすぐには消化できなくても、いくつか抱えながら、熟成プロセスを味わいながら、どこかでちゃんと消化していけるようになる
そういう勇気もくれる記事だと思いまして、ぜひこの放送を聴いていただいた方に見ていただきたいと思いますので、リンクを貼らしていただきます。
いたるさん、ありがとうございます。

最後に一つだけ言わせていただくと、すぐにはふたを開けたくないことってあるじゃないですか。
つらかったから思い出したくないとか、今は忘れたい。
そういう時は、無理にふたを開けたりしない方がいいと思います。
いったんふたをして、ゆっくり熟成させるもよし。
モヤモヤを抱えるのは、もしかしたら気持ち悪く感じるかもしれませんが、「そういうもんだ。そういうものを人っていくつも抱えているもんだ。でも自分もいろんな経験をする中で、そういうモヤモヤをいくつも抱えて歩けるようになるし、どこかで来るべき時が来たら、ふたを開けて、熟成を味わいながら消化できるようになるから大丈夫。」そんなふうに思っていただけたらいいかなと思います。

私も、今もいくつか抱えているなと思いますが、この熟成を味わい楽しみつつ、時間と周りの力を借りて、然るべきタイミングで消化していきたいなと思っています。
ということで、今日は、”未消化の経験をいくつも抱えて、その熟成を味わう”というテーマで放送させていただきました。

オープンセミナー「ヘルプシーキング」やります

今日はアナウンスチャプターがついております。
私たちが運営するオンラインスクール育休スクラでオープンセミナーを開催させていただきますので、テーマに興味のある方、ぜひお越しください。
今回のテーマは、”ヘルプシーキング”です。
好評で何回か開催させていただいておりますが、今回は、【育休中に身につけたいビジネススキル『ヘルプシーキング』~復職後の仕事のやり方をアップデートしよう!~】といったテーマで、「ヘルプシーキングがなぜ両立期のビジネスパーソンに必須なのか?」私たちはそういう提案をしているのですが、その理由が分かるセミナーという位置づけでお送りさせていただきます。
どんな方に来ていただきたいかというと、今回の企画は、子どもを持つ前は、気合根性で一人でやりきって成果を出してきた方(私もそうですが)、そんなあなたに来ていただきたい。
”必殺長時間労働”、その仕事のやり方は子どもを持ってからもずっと続けられますか?
こんな問題提起をしながら、ヘルプシーキングというビジネススキルがなぜ必要か?これを解説していくセミナーです。
くれぐれもですが、今回は育休中に身につけたいという切り口でヘルプシーキングを取り上げますが、「ヘルプシーキングは両立スキルではないよ」これをあえて強調しておきたいと思います。
「両立期は時間も少なくなるし、いろいろ突発的なことが起こるから、人を頼らなければいけない。」こういう発想では一切ないので、そこはぜひ取り違えないようにお願いします。
そもそも一人で抱えて成果を出す、長時間労働を前提にして一人でやりきる仕事のやり方は、どんなステージのビジネスパーソンにとっても、考えたい仕事のやり方のアップデートだと私は思います。
ただ、いつアップデートを仕掛けるかという前提において、出産とかライフイベントによって、劇的に環境や自分の内面が変わるタイミングというのは絶好のチャンスですので、そういう切り取り方で、「今、知っておくのはありかもね」こんな企画になっております。
ですので、ちょうどいいタイミングかもなと思う方や、周囲にこういった情報を求めてそうな方がいる方は、ぜひおつなぎいただきたいなと思っています。
放送にリンクを貼っておきます。
8月19日金曜日の1時から2時半の開催です。
ぜひ多くの方に来ていただけると嬉しいです。

お聴きいただきありがとうございます。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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