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#303 パートナーシップ、短期平等か?長期公平か?

今日も子どもは夏休み真っ只中の我が家なのですか、すごいデジャブを感じる出来事を目の当たりにしまして、皆さん、こういうことってありませんでしたか?
夕飯の支度をしてるじゃないですか。
子どもがウロウロしてるので、「ちょっと手伝ってよ」と、まず長女ちゃんに声をかけるんですよね。
そうすると長女ちゃんが、「なんで?次女ちゃんは手伝ってないじゃん、手伝わせるなら両方に手伝わせてよ」こんなふうに言うわけですね。
兄弟がいらっしゃる方、昔こんなやりとりありませんでした?
私は、これと全く同じやりとりを昔何回繰り返したか分からないなって思いました。

平等と公平のちがいとは?

今日はここにインスピレーションを得て、パートナーシップについて、またつれづれに考えてみたいなと思ったのですけれども、タイトルには『短期平等か、長期公平か』と書かせていただいたのですが、まず着眼点その一として、「平等か公平か」というキーワードがあるのですけど、皆さんはこれをどんなふうに使い分けてますか。
私も知った時に「うわ、なるほどな」と思ったのですけど、平等と公平ってどう違うのかということを説明するのに、超有名なイラストがあるんですよね。
気になる方は「平等 公平 イラスト」と検索してみていただくと、必ず出てくると思うのですが、見たことがない方はちょっと頭の中に思い描いていただいていいですか。
まず背の高さが全然違う3人の方がいらっしゃいます。
長身のAさん、中ぐらいのBさん、めちゃくちゃ背が低いCさんってかんじですね。
この3人の前に、長身のAさんがギリギリ見えるぐらいの柵があって、その向こうで野球のゲームをしてるんですよね。
今の段階では柵があって、Aさんがギリギリ見えるか見えないかぐらい、こういう状態です。
平等』な場合はここに、3人全員に同じ高さの台を与える、これが平等。
同じ高さの台を与えるので、Aさんは余裕で見えるようになって、Bさんはどうか分からないけど、Cさんは全然見えない。これが平等です。
一方で、『公平』というのはどういう状態かというと、3人の身長に合わせた台をそれぞれに提供するので、Aさんも見えるし、Bさんも見えるし、Cさんも見えるようになる。
これが平等と公平を分かりやすく説明するイラストとして有名なやつですね。

言葉で言い換えると、平等というのは、全員に対して同じ待遇
一見良いように感じるのですけれども、ただ、例えば身長の違いだとか、それぞれの状況に対しての配慮はない中での全員に対しての同じ待遇、これが平等。
公平というのは、状況に応じてそれぞれの待遇を変えること
なので、与えられる待遇というのは違うけれども、結果として得られる機会はみんな同じ、これが公平ですね。
この「平等か公平か」という議論って、今だとダイバーシティ推進だとか、女性活躍でもよく言われる着眼点ですよね。
これを知った時に「うわ、なるほどな、全然違うな」って改めて思いました。
スタートに目を向ける、同時にこだわるとか、同じスタート地点に立つことにこだわるのが「平等」で、一方で、ゴールに目を向ける、みんながゴールできる状態にこだわるのが「公平」で、着眼点だとか、こだわりポイントが違うのが「平等か公平か」というところなのかなと思いました。

パートナーシップ、短期平等か?長期公平か?

これをパートナーシップでもついやっちゃうなって思ったんですよね。
冒頭の子どものやり取り然りなのですけど、「おいおい」って思うのですけど、実は私もやっちゃうなと。
例えば、同じだけ家事育児をやるという平等にこだわると、「どっちが多いか少ないか」こういう議論になりますよね。
私もまだ長女ちゃんが小さかった時に、育児に関して、私ばっかりがやってる気がするって思ったんですよね。
なので、夫に「なんか私ばっかりやっている気がする、もっといろいろやってよ」みたいなことを言ったら、夫から「いろいろできることはやるけどさ、でも寝かしつけとかできないじゃん、しょうがないじゃん、おっぱいでないんだから」こんな不毛な小競り合いをすごいよくやっていたなって思いました。

そう考えると、パートナーシップで、例えば家事育児に関して、平等がいいのか、それとも公平が良いのか、二つ選べるとしたら、やっぱり考える余地がありますよね。
さらに、単純に平等か公平かということに加えて、どれぐらいの期間でそれを考えるか、この期間という視点を組み合わせると、もっと考えやすくなるんじゃないかなと思います。
一日の中で平等か公平かじゃなくて、そのスパンが一週間なのか、一年なのか、それとも10年くらいの長い期間にわたって考えるのか。
期間が長いほど、お互いの状況って変わっていくじゃないですか。
育休をとっている期間があったり、お互いにですけれども、異動があったり、昇進があったり、転職したいっていう時期があったり。
その中で「今ちょっと忙しいんだよね」「踏ん張りどきなんだよね」「チャンスに手を挙げたい」「この機会に××したい」という時もあれば、学びたいという時期もあれば、一方で、稼ぎたいとか、ゆっくりしたいという時期があったり、お互いの状況が違って、お互いがいつどんな機会に手を伸ばしたいか?とか、どういう状態でやりたいか?その時どんなコンディションか?というのが違ってくると思います。

そう考えると、どんなパートナーシップが理想かな?ここはおそらく多くの人は、短期的な平等にこだわってカリカリする状態(私のような状態)よりも、お互いが補完的な関係であって、例えば、収入にしても、家族にしても、お互いのキャリア形成にしても、補完的で長期的に公平な関係性っていう方がたぶんみん

な望んでるんじゃないかなって思いますが、どうでしょう。

そうやって考えると、育休にしても、今は男性育休もありますので、共に同じだけ取れればよい、これができればもちろんいいかもしれないですけれども、一方でそれができなかったとしても、「この期間は私が育児にシフトしながらやるわ、でも復職後はこういうサポートを受けて××したいから、その時はよろしくね」こんな話も成り立っていくのかなって思います。

どんなパートナーシップを目指していくかゴールイメージをもつ

最後に、どうしたらお互いに補完的で長期的な公平に基づいた関係性って作っていけるのかな?ここを考えると、やっぱり改めて対話と合意なんだなって思いますよね。
まず、何について対話して合意するかというと、一つは、「お互いのやりたいことを応援し合おう、そういう関係性でいたいよね」ここに「そうだね、そうだね」と合意ができると、短期的な平等ではなくて、長期的な公平に基づいて話をしたり、機会についてオープンにシャアしたりすることができるのかなって思いました。
もう一つ大事なのが、固定的な関係だとか、役割に陥らない。そこについての対話と合意ですよね。
例えば、出産後の育休中は、育児のことも家のことも比較的妻の側が多くを担ったとしても、それが今後も継続的に続く固定的な役割ではないということに対しての対話や合意、「状況に合わせて柔軟に考えていこう、柔軟に状況を変えていこう」こういったことについても「そうだよね」そんなの合意形成がしていけると、長期的公平に基づいたパートナーシップで、その中で自分もいろんなことにトライをしたり、それを応援し合ったりということができるようになるかなと思いました。

「言うのは簡単、やるのは大変」って思うかもしれないですけれども、でも、どんなパートナーシップを目指して、そこに向かって行きたいかというゴールイメージがあるだけでも違うんじゃないかなと思います。
一時は、短期的平等にこだわるあまりだいぶ絡んでいた私も、今はすごく穏やかになっております。

ということで、今日は「パートナーシップ、短期平等にこだわるのか、それとも長期公平を目指したいのか」そんな話をさせていただきました。

お聴きいただきありがとうございます。
それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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