見出し画像

「他に道はない」という思い込みが変わるまで|スクラ2期生 岩崎美奈さん<前編>

働く女性がチームで成果を上げるためのスキルを学ぶオンラインスクール「スクラ」では、この度、受講生がのべ200人を突破しました。
スクラでチームワーキングを学んだ修了生たちは、その後、職場に戻ってどのように働き、どのようなキャリアの景色の変化を感じているのでしょうか?

そこで、スクラ開発者でメイン講師の小田木朝子が、修了生にインタビューする対談企画をスタート! 
初回のお相手は、2020年に育休中にスクラを受講した、岩崎美奈さん(以下、みなちん)です。当時の想いや受講後の変化を振り返りながら、「スクラでの学びは今も役立っている?」など、修了生の”あれから4年”を聞きました。


「石が好き!」スクラ2期生のみなちん自己紹介

小田木:まずは、みなちんの自己紹介をお願いします!

みなちん:スクラには4年前にお世話になった1人です。

子どもの頃から石や鉱物が好きで、それが高じて、鉱山に石の採掘に行けるような会社に就職をしました。以来、同じ会社に10年ちょっと勤めていますが、会社の中ではいろいろ変化がありました。

最初は鉱山の採掘担当や、カナダやチリ、国内各地に行って石を探す仕事をしていました。その後、育休直前に異動し、国内事業所で出る廃棄物や廃水などを法令を守りながら管理できるように指導する環境系の仕事に変わりました。さらに今年4月からはまた異動し、再生可能エネルギーの仕事をしています。
 
小田木:石が好き。だから鉱物の会社。私はみなちんの話を聞いたとき、「そういうキャリアがあるんだ!」と衝撃でしたよ。今回は、ちょうど異動して、新しい役割でスタートを切るというタイミングなんですね!ありがとうございます。

「現場に行ってなんぼ」の仕事、復帰後にやっていける? 育休前の不安と焦り

小田木:では早速、4年前を振り返りたいと思います。みなちんの「石の仕事」のイメージがなかなかわかないのですが、どんな職場で、どうして育休中にスクラという手段を選択しようと思ったのか、簡単に教えていただけますか?

みなちん:私は育休直前に部署を異動しましたが、それまではずっと鉱山に関わる仕事をしていました。仕事は山の中に行くとか、3ヵ月出張するとか…。鉱山技師としてのキャリアは「現場に行ってなんぼ」でした。

そういった業界で育休を取って、果たして「復帰後にやっていけるのかな?」と手詰まり感がありました。異動した環境の仕事を続けるのか、大好きな石の仕事に戻るのかも含め、自分を改めて見つめ直したいと思い、スクラに参加しました。

小田木:手詰まり感は男女というレイヤーではなく、組織や職種によるものだったんですね。その職場では「現場に行けること」「現場に長く滞在できること」が活躍や貢献の仕方だとすると、「現場に行けないこと」の重みって大きいですよね? 復帰後はこれまでの「勝ちパターン」は通用しないぞ、という中で、みなちんが感じた不安や焦りは大きかったんだろうなと思います。
 
みなちん:はい。育休を取ることで、社内の多くの男性が歩んでいる一般的なロールモデルから外れることに、不安がありました。女性が少ない職種でしたので、自分が切り開かねばならないという気負いもあったと思います。

復帰後は制約条件のある自分がその職種にとって「使いづらい人材」になり、評価されないのではという焦りもありました。

自分の許容範囲が広がり、現状を嘆かなくなった。4年後の今

小田木:その手詰まり感は、スクラを受けて4年経った今、どうなりました?

みなちん:選択肢が広がったというか、許容範囲が広がりました。おかげで、現状を嘆かなくなりました。

結果的に、私自身は「3ヵ月、海外に出張してなんぼ」の働き方は手放しました。スクラ受講以前の私であれば、これに対し、「私はキャリアのレールに乗れなかった」という罪悪感を抱いていたと思います。

でも、今はそのような罪悪感はありません。違う職場でも、「私は私でやれることがある」「チームとしてもっとできることがある」と思えています。
 
小田木:みなちんは今、さらっと言いましたが、すごいことですよね。
スキルや経験があれば何とかやっていける道筋が見えるのではなく、求められている頑張り方にフィットしない、業界の働き方にフィットしないとなると、個人の努力ではどうしようもないと思えてしまいます。そこを、違う手応えの感じ方や成果の出し方があったと考えられるようになったって、すごいですよね。

みなちん:私の場合、育休前に意図しない部署へ異動するという外的要因もありました。ただ、環境の変化を逆に楽しめるようになったと思います。
スクラで自分の価値観を掘ることで、「地球」「環境」「資源」「サステナブル」のキーワードが定まり、それらに触れていれば許容できるようになりました。現在の仕事も、心から楽しいと感じています。

続きは後編をご覧ください!

◆◆◆

本企画はVoicyとの連動企画です。本稿はVoicyでの対談に補足を加え、編集したものです。
生対談は小田木のVoicyチャンネル「今日のワタシに効く両立サプリ」でぜひお聴きください。