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#744 目標設定を制する人はチーム仕事を制する、なんちゃって

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、とにかく楽しいから続く、仲間と一緒に変化を実感できるオンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今日は木曜日です。
毎週木曜日恒例の一緒にチャンネルを運営するあいちゃんの質問コーナーをお届けしたいと思います。
今日のあいちゃんの質問はこちら、『意味のある目標設定とは?』。
「目標設定」がきましたね。

意味のある目標設定とは?

【今回のテーマは、ずばり「目標設定」です。
日々の業務を進める中で、目標設定は、個人としても組織としてもすごく重要なことは分かっているのですが、私の友人の中には、目標設定自体にかなり憂鬱な気持ちやネガティブな気持ちを持つ人が多いということに、最近、気付きました。
目標設定することがノルマになっていたり、評価をするためのものだという認識を持ってしまっていて、本来の目標設定の意味や目的が曖昧になっているのでは?と、私もいろんな方の話を聞いて思うことがありました。
そこで、今日は小田木さんに目標設定とはそもそもどんなことなのか?そして、意味のある目標設定をできるよう、目標設定のコツなどがあれば教えていただきたいです。】

あいちゃん、ありがとうございます。
ということで、今日は「目標設定」を取り上げたいと思います。

目標設定が憂鬱です問題

質問の中に書かれている「目標設定が憂鬱です問題」ですが、あるあるですよね。
私も、良い目標設定体験と、ちゃんと意味が見えた後は、これは欠かせないわと思ったのですが、それ以前は、「こんなことをやる意味があるんですか?」と、よく意味が理解できていなかったし、目標設定を軽んじていた、そんな若かりし頃があったなと思います。
「目標設定が憂鬱です問題」はどこから来るのか、いろいろ分解すると、まず一つは、あいちゃんが書いてくれているように、目標設定がノルマを課される感覚に感じてしまう。あると思います。
そして、評価されるためにやっている感覚。
手間と労力をかけてやるけれども、何のためにこれをやるのか、意味や目的がよく分からない問題。
そうこうしているうちに、目標設定シートのマスを埋める作業になり、ますます苦痛になる。
苦痛の中でやったけれども、活用されないとか、設定された目標に納得がいかない。さらに、その先の評価に納得がいかない
目標設定したことに対して、良い思いをしたことがない。
そこからさらに憂鬱なスパイラルが続いていく。
こういう構図ですよね。

そんな目標設定を取り上げて、あいちゃんの質問にあるように目標設定とはそもそもどんなこと?と、意味のある目標設定をするコツ、そんな話を私なりにしてみたいなと思います。

目標設定とはそもそもどんなこと?

目標設定とは何かですが、だいたい組織の中でMBOとか、人事評価プロセスの一端として設計されているケースが多いと思いますが、私は人事制度という側面を除いても、目標設定はチームで成果を最大化するためになくてはならないもの、必須アイテムだと思います。
そして、目標を立てるというプロセスそのものが、チームと自分の大事なコミュニケーションプロセス
コミュニケーションの道具が目標設定であり、目標がちゃんと適切に立てられると、チームの中で自分が何に集中して、どう頑張ることで一番成果があがって、さらに適切に評価されるのかを言語化した指針が、目標設定だと思っています。
なので、とても大事だし、目標設定というプロセスを上手に使いこなせる人は、どんなチームでも上手にやっていけると思います。
なので、私たちのチームでも、このプロセスを超大事にしています。

良い目標とはどんな目標か?

では、良い目標とはどんな目標か、次にここを考えてみたいと思うのですが、良い目標とは、私は成果の実現に特に影響度の大きい行動が、抜け漏れなく具体的に適切なレベルで書いてある目標
良い目標はこれだと思います。
よく「目標設定で大事なのはSMARTですよ」と、大事なことの頭文字を取って、「SMART」なんて言われたりしますが、もちろん抜け漏れなく具体的に適切なレベルで書いてあることも大事なのですが、それよりもっと大事なのは、さっき私が「成果の実現に影響度の大きい行動が書いてある」と言ったじゃないですか。
目標設定で大事なのは、何がどんな粒度で書いてあるかよりも、そもそも何が成果か定義する
これが一番大事だと思います。

ここまで聴いて、「それはそうですよね、分かってますわ」と思うかもしれないですが、成果の定義というのがすごく奥深いし、ここを上手に使いこなせると、大げさではなくして、私はビジネスパーソンとしての一生もののスキルだと思っているので、ここが今日の最大注目ポイントですかね。
成果をちゃんと定義した上で目標を立てる

皆さん、成果の定義と聞いて、何を思い浮かべますか?
「分かりました。結局数字なんですね。」
いえいえ、数字じゃないんですよ。
もちろん数字も大事ですが、数字は成果そのものじゃなくて、成果の評価軸なんですよね。
なので、数字は物差しであって、成果そのものではない

あるあるですが、何をやるかの仕事内容が羅列されている目標ってあると思うのですが、タスクが書いてあればいいのかというと、私は違うと思います。
具体的に何をやるかのタスクは、本来は成果の達成要件だと思うんですよね。
なので、具体的に何をやるかの羅列をするのであれば、それ以前にそもそも何が成果で、特にインパクトの大きい達成用件は何なのか?というのが明らかになっていないと、片手落ち。

他のあるあるでいうと、個人の宣言が個人主観で書いてある目標ってあるじゃないですか。
例えば、「本を5冊読みます」「 こういうことに力を入れて工夫したいと思います」。
これも結果的に良いケースもありますが、チームの成果とのつながりのないものや、つながりの薄いものというのは、書いてもあんまり評価されないので、そういう意味では私は意味が薄いと思います。
成果をちゃんとあげた上でプラスアルファの要件としていろいろ書くのはオッケーだと思いますが。

大事なのは、成果の定義

ということで、数字でもタスクでも個人宣言でもなくて、とにかく自分が担っている成果は何なのか?それを明らかにして、成果の達成要件、影響度の大きい行動が具体的に書いてある、これが良い目標の定義ですね。
概念だけだと分かりにくいと思いますので、例えば、あいちゃんが目標を書くとするじゃないですか。
目標シートの中に、「私はVoicyマネージャーの役割を担っていますので、目標はVoicyの運営、毎日の配信をつつがなく行い、フォロワー3000人を目指す」みたいなことを書いたとするじゃないですか。
これは残念な目標ですね。
Voicyの運営は、成果ではないですよね。
では、例えば、このように書いてあったらどうですか?
「音声を通じた最高のユーザー体験を提供して、NOKIOOの共感者を増やすこと。」
もしくは、例えば、「音声メディアを事業部に欠かせないブランディング、プラットフォームの一つととらえて、その効果を最大化するためのさまざまなトライアルを仕掛けること。」
と書いてあったり。
何を感じ取っていただきたいかというと、Voicy運営と、その後の2つの成果の書き方を比べて、どっちがやる気になるか、どっちの方が具体的なアクションが次々に頭に浮かぶか、もしくは、どっちの目標が期初にあったほうが、最終的に期末に良い成果を残せそうか、これがたぶん良い目標かそうでない目標かの、決定的な違いだと思います。

そうやって定義がきちんと言語化できれば、成果を実現するための成果要件がさらに具体化できますよね。
最高のユーザー体験を届けるために何が最も必要かというと、例えば、放送そのものの質を担保することと、新しく聴いてくれる人を増やすことと、聴いてくださった方が「聴いてよかった」と心から思って、聴き続けてくれるための仕掛けがあること。
こんな感じで成果要件が明らかになると、では今期は何をする?といった話が、具体的に書けていく。
こういった設計になっていると思います。

もちろん、こういったものを一人だけで言語化するのは難しいと思いますので、冒頭に言ったように、目標設定というのはチームと自分の大事なコミュニケーションツールで、目標を立てるプロセスそのものが、チームに必要な対話をしていくプロセスそのものになるかなと思います。

いいかがでしょうか。
今日は、あいちゃんの質問をもとに、目標設定とはそもそもどんなことで、意味のある目標設定をするコツについて話をさせていただきました。
とにかく大事なのは、成果の定義だよ。
いろいろ話しましたが、ワクワクして、それをぜひやりたい、やる必要があるという成果がきちんと表現できているか?これがすごく大事だなと思います。
良い目標設定体験をすることが、何でも頑張るとか、とりあえずやるとか、意味が分からないけどやる、こういった不毛な仕事と決別するための大事な儀式だと思うんですよね。
良い目標設定体験をすることで、頑張るべきことを頑張って、適切に評価される。だから仕事が面白くなる。
良い目標設定体験を重ねて、良い目標を立てる術を、ビジネススキルとして身につける。
私は、チームで仕事をしていく上で欠かせないスキルになるんじゃないかなと思います。
このスキルがちゃんと培えれば、どんな組織でもまずちゃんとやっていけると思いますし、将来ちょっとずつステップアップして、チームを動かすとか、主体的にチームに関わるときに欠かせない武器になるんじゃないかなと思います。

目標設定を制する者は、チームワーキングを制する

最後に一つ、付け加えると、目標設定とは実はすごく愛すべきプロセスなので、嫌いにならないで。目標設定さんと仲良くしよう。
そんなことがお伝えできたらいいなと思いました。
標語にすると、たぶんこんな感じだと思います。
目標設定を制する者は、チームワーキングを制する。」
これですね。
すみません、スラムダンクの映画を見て以降、スラムダンクにはまっておりますので、ちょっとスラムダンク風に言わせていただきました。

最後までお聴きいただき、ありがとうございます。

先週の一番放送

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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