シズル感について
1結論
冒頭に結論だけ、お伝えさせていただくと下記の通りです。
お客様の購買意欲を刺激するためのベネフィットを提示すること
2目次
1 結論
2 目次
3 問題提起
4 シズル感の背景
5 結びの一番
3問題提起
長らく更新していなかったのですが、【社内向けアイデアの出し方講義】を経て、改めてアウトプットの有用性に気づいたので更新します。
お陰様で成長痛を感じながらも、楽しくお仕事させて頂いております。
マクアケの尾高です。
マクアケではフード、飲食店ジャンルの案件をご担当させていただく中で、ふと思ったことがあります。
「シズル感」とはなんなのか。
概念化しすぎて、言語化する必要があると思いました。
4 シズル感の背景
尾)とりあえず「シズル感」ある写真をご用意できますか...?
幸いにも、飲食業界ではこのシズル感は暗黙知になっていたので、
なぜそのシズル感が必要なのか、そもそもシズル感って何?と突っ込まれることはまだありません。
さて、シズル感とは何者なのか。
辞書の引用なのですが、
食べ物や飲み物の広告写真で、食欲や購買意欲が刺激される感覚。おいしさや新鮮さなどを購買者に訴えかけるセンス。
なるほど。センスの一種なのか。あくまで広告の手法の一つであるのか。セールスのハードルを簡単にする手法の一つであるのか。
シズルの生みの親であるエルマー・ホイラー(Elmer Wheeler)が1937年の自著『ホイラーの法則』にて、
"ステーキは肉の質や価格で売れるのではなく、肉が焼ける時のおいしそうな音や匂いが食欲をそそるから売れる。だから商品を売る際には、お客さんが商品を欲しい理由(シズル)をアピールすることが大切。"
と述べている。
ここで重要なポイントとしてもう一点あるのが、シズルは人によって細かく違う、つまりターゲットによって微妙に表現を変える必要があるということだ。12時に大行列のステーキ屋に食べに来た人に3時のおやつでエッグスシングスの無添加蜂蜜トロ~ンかかったパンケーキを訴求したって揺れない(はず)。お客様視点になってベネフィットを表現することが重要である。
以上から、
お客様の購買意欲を刺激するためのベネフィットを提示すること=シズル感
であることが判明した。
マクアケにてプロジェクトを実施する際のシズル感の説明では、下記の補足説明を入れている。
飲食店においてはベネフィットプランニングが間違いなく重要であるという前提のもと、
シズル感とは必ずしも、商品の写真ではなくてもいい。=文字でも伝えることの可能。
ただ表面的な部分での訴求ではなく、一歩踏み込んでどんな体験を提供したいのかまで落とし込む事が重要。
▼以下、表層部しか触れておらずもう一声という感じのシズル感訴求
1.消費者のインサイトを燻るエッジの効いた使った表現
・大行列ができているラーメン激戦区のラーメン屋
・源泉の水を使って越したわざわざ行く価値のある、山奥にあるお蕎麦屋
2.固有名詞を使った表現
・創業200年の醤油蔵がつくる三種の旨味成分をかけ合わせた究極の醤油
・天草から続く納豆の製法を再構築して生み出した、30回かき混ぜると美味しくなる納豆
・全国のマグロを食べ尽くして、脂の乗り方を研究して提供するマグロ専門店
3.可視化されたデータ(数値)で結果を示す表現
・応援購入が集まっていること
・支援者が集まっていること
4.思い出の味を思い出させる表現(ターゲットを分析して、当てはまるワードとワードをかけ合わせる手法)
・高校の頃、部活の同期と食べた帰りのカップ焼きそば
・お母さんが作ってくれた玉ねぎからシナシナにして作るカレー
・バレンタインの時に幼馴染からもらった唯一のチョコレート
・おばあちゃんと公園にでかけたときに、食べたしそ味のおにぎり
▼以下、ターゲットとベネフィットを意識した表現
全ての食通に送る、日本海の絶景が一望できる新感覚シーフードレストラン
→ターゲット:食通な人、魚介が好きな人、絶景を見ながら食事をしたい人
→与える体験:絶景を見ながら自然を感じることができる
:一緒に行く人に食通なことを知らしめることができる
:シーフードレストランの新たな世界観を体感できる
重要なこととして、ターゲットを明確にした上で、そのターゲットが満足する価値を提供する必要があるということだ。
5 結びの一番
マクアケのフード、飲食店プロジェクトにおけるシズル感は
(撮影表現を含めて)お金を思わず払いたくなるような(CVに繋がるような)プロジェクトにすること。
PS.「シズル感」について第二弾書きます。
尾高
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