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Toconoma のライブに行った

ボーカルのないインストバンド。
その楽しみ方をを教えてくれたのはToconomaというバンドだ。

編成はギター、ベース、ドラム、キーボード。ボーカルも歌詞もない。歌のない音楽をどうやって楽しむの?とよく人に言われるが、人の声じゃないだけで各楽器がメロディーを歌ってる。だからそれを聞けばいいだけだ。なんなら、全員がメロディーと言えるくらい最高な音を鳴らしている。ボーカルに遠慮して引き立て役に徹する必要がないから。

本能的に耳が吸い込まれるボーカルがない分、各楽器の歌が粒立ちよくよく聞こえる。視覚すら邪魔になって、ライブに来たのに目を閉じているときもしばしばだ。

音そのものを楽しめているときの気持ちは、言葉にうまくできない。
欲しいときに欲しい音がハマる快感。
シンセの音色そのもののの面白さ。
曲全体のリズムやたゆたい。
理性より本能、官能的ですらある。
特にアルコールを摂取しているときは、シナプスのほどけた合間に音が入り込んてきて、脳がとろけるくらい気持ちいい。

実は、大学のとき、Toconomaのコピーをよくやらせていただいていた。パートはキーボード。今まで15曲くらいはコピーさせていただいた。弾いてみると本当によくわかるのだが、ボーカルのあるバンドと、インストバンドでは、奏でる役割が全く異なる。メロディを歌える喜び。インストバンドの醍醐味はそれだ。ピアノ、エレピ、オルガン、シンセ、クラビノーバ、それぞれの音色の特性を活かしてメロディーを歌い上げる。他の楽器の合間を縫って音がまぐわう感覚も、みんなに引き立ててもらって精一杯歌い上げる感覚も、すごく味わえる。楽器の本領発揮とすら言えるかもしれない。

そんなToconomaの15周年アニバーサリーライブ「Toconova」は、さながらベスト盤のようなセットリストだった。ごきげんも、しっとりも、ラテンも、フューチャリスティックも、どんなテイストもお任せあれ!なToconoma の魅力が全部味わえた。

応援の気持ちを込めてグッズのトートバッグも買わせていただいた。すごくかわいい。MC曰く、サウナに行くときに使えるバッグが欲しくて、メンバーがデザインしはったらしい。そんなのを聞いたら、同じくサウナを嗜む者として、使わせていただくしかない。

これまでありがとう。
そしてこれからもよろしくお願いします。
音楽の快感に誘ってください!

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