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2024年元旦、落合陽一はどう生きるか

今年の元旦は中年の危機に悩みながら過ごしました.毎日頑張って仕事をするんだけど70点のクオリティが出せないこともしばしば,50点のクオリティのところで悩むことが多い日もあり,もうちょっとやれるはずなんだけどと思いながらまた違う山に登る作業を繰り返しながら14年くらい過ごしてきました.
私がコンピュータをいじり始めたのは8-9歳のときで,14年するとメディアアーティストになって作品を作り始めたり論文を書き始めた22-23歳くらいのときになります.そこから14年すると今の年齢なので,ちょうど今が考えるべきときなのだと思いながら,36歳,なんかやれたことがあるのだろうかと考えていました.


映像と物質,質量への憧憬,物化する計算機自然,テクノ民藝,オブジェクト指向菩薩へ,と日々作品作りの深化はしていっているのでそれはそれで黙々とやっている.研究は研究で,映像と物質,音響浮揚,ホログラム計算,レーザープラズマ視触覚,デジタルネイチャー,網膜投影,クロスダイバーシティ,微分オントロジーと様々展開しているのでこれもまぁ転がってきているような気がするけれども,次の大きな山を考えていくにはこの辺で落合バースの整理が必要だとも思うわけでございまして,そんなことを考える時間にあてております.トラちゃん,そして猫きのこ遊牧民.

私はベイトソン的な研究スタイルやジョンケージみたいな作品スタイルがとても好きで,大きなメタファーを掴むために様々な可能性を探し回るような人生を生きているのですが,この旅路を復習したり反復したり探し回ったりしながら自分なりのプリュリバースを埋めていくプロセスがデジタルネイチャー研究や「物化する計算機自然と対峙し,質量と映像の間にある憧憬や情念を反芻する」というアーティストステートメントの構築でもあるのだろうなと思っています.しかし,デジタルネイチャーの定義に一生を費やすというのもアレなので,そこにはそんなにこだわらずに生きていこうというのが最近の私の日々の過ごし方でもあるわけでございまして.

年明けは物書きをしながらちょっと考えを深めていこうと思います.

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落合陽一が「今」考えていることや「今」見ているものを生の言葉と写真で伝えていくことを第一に考えています.「書籍や他のメディアで伝えきれないものを届けたい」という思いを持って落合陽一が一人で頑張って撮って書いています.マガジン開始から2年以上経ち,購読すると読める過去記事も800本を越え(1記事あたり5円以下とお得です),マガジンの内容も充実してきました.

落合陽一が日々見る景色と気になったトピックを写真付きの散文調で書きます.落合陽一が見てる景色や考えてることがわかるエッセイ系写真集(平均で…

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